GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

ゆったり旅行する欧米人より若い頃の俺が偉かったのか!

書く頻度を落とすと文章が長くなってしまう傾向にあるが、今回も長くなった。

頻度と量のバランスをきちんと考えたいと思う。

 

旅行のスタイルというのは時代とともに変わっていくし、年齢や経済状況によっても変わっていくものだ。

学生の頃は、今よりお金はなかったけど、体力と意欲と蛮勇はかなりあった。

今の俺は、体力と意欲と蛮勇は相当落ちているが、若い頃よりはお金があるし、人生経験で蓄積してきた勘や思考のストックも生きてきた年月ぶんだけある。

同じものを見ても、若い頃よりずっと深く考察できるようになっていると思う。

 

筋力は今も昔も同程度だと思うが、体力の低下は止められない。

今は、寝不足は厳禁、しかもそれなりのところで寝ないと疲れが取れない、ある程度いい部屋でないと気持ちが下がる、そもそも移動すると心身が疲れる…と体力だけでなく、気力の低下ぶりも嘆かわしいばかりである。

 

若い頃の自分を真似しようにも絶対にできないと自覚しているからこそ、若い頃にある程度無茶な旅をしていて本当に良かったと思う。

昔、自分と同じようにバックパックを背負って安宿に泊まって一人でたくましく旅行をする定年退職後の旅人を見かけることがあったので、年を取ってもああやって旅することもできるんだな…と思っていたのだが、彼らが特殊な方々であったということは自分が年を取って良くわかった。

 

昔は夜勤アルバイトをして1日に1万円を稼ぐのがやっとだったので、たかが宿泊に1万円近くのお金を払うことはあり得ないと思っていた。

「1泊寝るために1日働くようなもので到底納得がいかん。宿というのはシャワーを浴びて寝るためという以外の目的はないのだから、他人のいびき音を避けるために個室が良いのに越したことはないけど、安いのならドミトリーで十分だ」と考えていたのだ。

今は全く逆で、「ドミトリーに泊まるぐらいなら1万円なんて全然払います」と思うし、「部屋でリラックスした時間を過ごすためにもできれば良い部屋に泊まりたい」と思うようになっている。

そもそも、「日本にはバックパッカー宿が少なすぎる」と20代の頃に思って、自分でバックパッカー宿を経営しようと本気で考えたことがあるぐらいなのに嘆かわしいばかりである。

 

今の時代に青春18きっぷを使って鈍行旅行をすることは、廃止路線が増加してアクセスが悪くなったため、そもそも難しくなったが、それ以前に体力・時間面においてあり得ないと思うようになった。

昔は、東京~宮崎だとか、苫小牧~網走~東京など、長い時間鈍行を乗り継いで旅行をできること自体がなんだかありがたい、乗る時間が長ければ長いほど深く旅情を味わえるとすら思えていた。

特急電車に乗って旅行をすることに対しては、ドライブをする時に下道の風景を見ず、高速道路で走り抜けるのと同じようなもったいなさがあると思っていた。

今の俺にもその気持ちはわからなくもないのだけど、今はできるだけ快適な席に座ってできるだけ短い時間で目的地に着きたい、そのために多少のお金を払って特急に乗ったり高速道路を使うのは仕方ないことだと思うようになった。

 

車で蓼科や軽井沢に行く場合、昔だったら、夜中の2時~3時頃に出てずっと下道を走って早朝に現地に着いて仮眠を取って、食事はコンビニなどで適当に済ませて朝から夕暮れまでノンストップでしっかりと遊んで、旅先の日帰り温泉に入って、夜の渋滞が無くなる頃に帰途に着いて、レンタカーの返却時間に間に合うよう調整しながら可能な限り高速道路を使わずに下道を走って帰っていた。

そして、帰り道にファミレスで食事をしたりするような行為がとてつもなく楽しく思えていた。

費用も24時間のレンタカー代・ガソリン代・簡単な食事代・日帰り温泉代だけで済むといった感じだった。

 

でも今は、8時半前に起きたくないので、ゆっくり寝て、9時過ぎにレンタカーを借り、そろそろ渋滞も減るかな?という時刻にやおら出発して、昼に現地に着いて、ゆっくり昼食を食べて、ちょっと遊んだら宿のチェックインの時間になっているのでチェックインして、宿で2食食べて、温泉に浸かって、翌朝もチェックアウト時刻ギリギリまで宿でゴロゴロして、それから現地で遊んだ後に2泊目の宿に泊まり、その翌朝も同じくチェックアウト時刻ギリギリまで居て、チェックアウト後は渋滞が始まる昼過ぎにとっとと帰途に着いて夕方にはレンタカーを返してしまうという感じになることが多い。

こうなると、3日間のレンタカー代・ガソリン代・高速料金・宿泊費・食事代などがかかって、時間も費用も前者の何倍もかかってしまうことになる。

しかも、前者で朝から夕暮れまで1日しっかり遊ぶ活動量と、後者の1日目の午後から夕方、2日目の昼から夕方、3日目の昼に少し遊ぶ活動量の総和はおそらく同じぐらいだと思うのだけど、そうしないと心も身体も疲れてしまうのだからしょうがない。

 

「日本人旅行客は朝から晩まで一日中休まずに何箇所も観光地を回って、一箇所に留まらず毎日せわしなく移動し、全体の旅行期間も短い。彼らは旅の楽しみや旅の何たるかがわかっていない。それに対して、欧米人旅行客は旅に目的を持たず、現地にゆっくりと滞在し、あくせくせずに過ごし、旅の期間も長い。働き蜂の日本人は哀れで、せせこましく、人生を楽しむ術を知らない」というような文章を若い頃に目にするたびに屈辱的な気持ちになったが、今になってあれは逆だったなと気づく。

欧米人が偉くて成熟しているのではなく、日本人スタイルがエネルギッシュ過ぎただけなのだ。

 

確かに若い頃もアジアを旅する時は大した文化財もないし、とにかく滞在費が安いし、気温も暑いのでゆったりと旅していたのだが、見て回るべき文化財がすさまじく、滞在費もがかかるヨーロッパを20kg以上のバックパックを背負って1ヵ月旅行する際にはゆったりするなどと呑気なことを言ってられず、強行軍で旅行した。

毎日3万歩近く、朝から夜まで歩けるだけ歩き、街を回れるだけ超エネルギッシュに回り、出発前にはしっかりと下調べをし、旅行中も宿でガイド本の内容を頭に叩き込み、旅行メモも取れるだけ取り、食事も経験のために食べておくという時以外は簡素なもので全然平気だった。

当然インターネットも電話もなく、宿の予約もしていないため、飛び込みで空き部屋があるかを聞いて回り、場合によっては値切るというスタイルだったが、それが苦ではなかったし、楽しいとしか思えなかった。

もちろんパリや北京のような大都市には何日か滞在するが、少しでも多くの場所を回りたかったから、ゆったりと過ごすことなんてことはもったいなくてできなかったし、多くの場所を回りながらも全ての場所の見学に全力を注力できる体力と集中力があった(その時代にはスマホもなかったし…)。

また、外に出ている時間はずっと歩き通しなので、電車での移動時間は休憩時間とすら思えた。

しかし、自分が欧米式のゆったりスタイルの旅をしていないことに対して、「一箇所をじっくりと味わうことなく、休まずにずっと歩き続けて、次から次へと移動を続ける俺はせせこましいのかな?余裕がないのかな?」などと引け目に近い気持ちを抱いてもいた。

 

でも、年を取ると、逆に欧米人のような旅の仕方しかできなくなってしまい、体力と何かを得ようと思う気持ちの塊だった昔の自分のほうがずっとすごかったのだと気づかされた。

今は朝の10時より前に宿を出るとか考えづらいし、毎日移動とか気力が持たないし、現地の美味いものも食べないなんて味気なくて心が我慢できないし、歩いている途中でも気分的にちょくちょく休みを入れたくなる(自称散策王なので歩行距離は多いのだが…)。

 

ところで、我が家における旅行は国内も国外も個人旅行なので完全に自分のペースで過ごすのだけど、団体ツアー旅行は、国内外を問わず、年を取った人にも結構な無茶を強いている気がする。

俺は人のペースに合わせる気もなければ、あんな怒涛のペースで次から次へと強行軍で回る団体ツアーに参加しても楽しいと思えないからどんなに安くても参加しないが、若い人があれに参加するのならまだわかるのだけど、「年を取ってあれに参加している人は辛くないのだろうか?」「異常な早起き・視界には同行者だらけ・少ない自由時間・無茶な旅程・観光地間を移動するだけ・土産物屋への立ち寄りあり・バスで移動する時間が異様に長い強行軍旅行の何が楽しいのだろうか?」とは思う。

というか、旅は自分のペースで回らないと楽しくないと昔から思っていたので、団体ツアー旅行はバックパッカー時代から大嫌いだったのだが、あれが今の時代になっても淘汰されていないのを見ると、あれでも楽しめるという人がいるのだろうなと不思議に思う。

 

日本国内で日本人団体旅行客を見てもげんなりするが、大声で話す中国人の団体ツアー旅行客を見ると余計にげんなりするし、さらに海外で日本人の団体ツアー旅行客が視界に入ると気分的にかなり興ざめする。

こちらのエゴと言われればその通りだが、自分がそう感じるのだからどうしようもない。

また、せっかく海外に出かけても、周りには同行の日本人ばかりがいて、食事も同行の日本人と向かい合って同じものを食べ、余白無しにただ観光地を回るだけの旅に何の醍醐味があるのだろうかとも思う。

 

IT技術などの発展によって個人旅行者への支援方法が充実することで、団体ツアー旅行というものが不要となり、団体ツアー旅行とそれを企画する旅行会社の事業部が衰退するといいなあと思う。

また、組織などによる団体旅行という文化も衰退していったほうが望ましいと思う。

そう思っていたので、新型コロナ禍で団体旅行を扱う旅行会社を救済するために多額の雇用調整助成金が使われた時には思わず舌打ちをしてしまった。

 

それにしても俺の虚弱化は留まることを知らない。

俺は妻から「快適追求教」と呼ばれることがあるのだが、昔はそんなに快適さを追求していなかったのに、どんどん快適を追求する度合いが高まっていき、特に仙人生活になってからは、快適を追求し過ぎるがあまり虚弱化の一途をたどっている。

身長が高いせいもあって、俺は飛行機の長時間フライトを健康時最大の苦行と思っているのだが、それでも若い頃は何も考えずに飛行機に乗っていたし、それで平気だったのだけど、今は寒かったらどうしよう、足が疲れたらどうしようなどとあれこれ考えて、自分なりのハック手段を練りに練り続け、しまいには、上はトレーナー下は暖パンスウェットを着て、ダウンジャケット・アイマスク・マスク(喉の保湿のため)・レッグウォーマー・もふもふのスリッパ・毛布・ホッカイロ4枚(状況によって、腹・背中・両ひざに貼る)・無印良品の厚みのある座布団(片足立ちで座る際に尻の下に敷くため)・TOTOの携帯ウォシュレットを持って国際線に乗るようになった。

フライト中はこれらの装備を体調維持と快適追求のために機内でせわしなく着脱し続けるのである。

妻はヒートテック装着のうえで、ダウンジャケットとマスクとホッカイロだけでフライト時間を乗り切っているのだが、俺はこれぐらいの重装備でないとあの苦行を乗り切れる気がしない。

 

短パンやホットパンツにサンダルで国際線に乗る若い男女を見たら、思わず目を大きく見開いてしまうのだが、それは決して女性の足に目を奪われるからではなく、ただそのフィジカルの強さにいたく感心および嫉妬するからである。

なお、快適を追求するがゆえに荷物はかさばるのだが、筋力にだけは自信があるのでスーツケースが重くなったり、荷物が多くなるのは苦ではないのだけど、筋力に自信があると言いながら、暑がりだけでなく寒がりでもあり、燃焼しない筋肉をまとっていることを情けなく思う。

そして、虚弱かつ繊細な俺にとって携帯ウォシュレットこそ海外旅行の際に絶対になくてはならない神グッズであり、これをお守りにしないと心の平静を保てないのである。

 

ここからは完全なまでの余談。

今年は昭和が続いていたとすると昭和99年になる。

小学校6年生の1月まで昭和だったので自分のことをずっと昭和人だと思ってきたのだが、実際には人生の大半を平成で過ごし、令和も早6年目となっている。

そして、なんと2月9日頃に、俺は20世紀よりも21世紀で長く生きていることになる。

今年中に日本人の平均年齢が50歳を超えるらしいのだが、人生の折り返しを過ぎたであろうとはいえ、47歳の俺はこの国においてはまだ若造である。

そんなわけで「若い頃は…」と言うには20年早かろうと思うのではあるが、今回は虚弱化が止まらない自分に対する愚痴を長々と述べさせていただいた。

 

以下は、なんと2004年(20年前で27歳時)に述べている団体ツアーへの所感だが、これも長いのだけど今読んでもけっこうおもろい。

gooddays.hatenablog.jp

 

クリスマス数日前の表参道。なんだか遠い昔のような気がする

 

東急プラザ表参道の向かいに新しくできる東急プラザ原宿。東急プラザ表参道は「オモカド」、東急プラザ原宿は「ハラカド」という名前になるらしい。春にオープンするみたい

 

12月23日の横浜。さすがにこの時期になると寒くなった関帝廟にて

 

横浜では例年「ヨルノヨ」という素敵なイルミネーションイベントがありますな~

 

都民でもクリスマスシーズンの横浜には行っちゃいます

 

クリスマスイブなのにチューリップが咲く日比谷公園。球根を特殊な方法で冷蔵処理したアイスチューリップです

 

クリスマスイブの丸の内仲通りはさすがに華やぎます

 

人は少ないけど、俺のお気に入りの竹芝もいい感じです

 

ネパール旅行を挟んで1月14日の日比谷公園。チューリップは健在ですぞ

 

1月15日。浜離宮庭園では梅が咲き、菜の花もちょっとだけ花が咲いてきました

 

虎ノ門ヒルズのステーションタワーの地下2階に行ってなかったと思って見てきたが、オシャレな飲食店がわんさかありました

 

昼前なので人はあまりいませんが、夕方になると賑わうのかな?

 

1月19日。こちらの梅も…

 

たまたま正午に日テレ大時計の前を通ったら、外国人がからくりが動く様子を見に来ているのを見た

 

1月22日。石川島公園のゆりかもちゃん。隅田川の中でも有数のゆりかもスポット

 

麻布台ヒルズの33階展望台に無料で入れることを知ったので行った…。ちなみに、森JPタワーは64階建てなので、ここは真ん中あたりです。

 

こんな絶景を無料で見られていいのかと驚くが、東京タワーと400メートルも離れていないため、めっちゃデカい。

 

こちらはその翌日に豊洲ぐるり公園から見たものだが、高さ333メートルの東京タワーの後ろに高さ330メートルの森JPタワーが重なって見える。

 

晴海フラッグはとうとう入居開始。これから街らしくなっていくのだと思う

 

ちょっと暖かい日に稲毛海岸

 

いなげの浜の白い砂浜を見て冬っぽくない感じを楽しむ。水もきれい

 

同じく気温が高めの日に、大田区の大森ふるさとの浜辺公園へ。こちらも白い砂を敷いてあっていい感じ

 

昨日の浜離宮庭園にて。気温も16度まで上がって春っぽくなってきたが、今日は寒かった…