GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のこれまたネガティブ感想

あれほどネガティブな感想を述べておきながら、先週に劇場版「鬼滅の刃」無限列車編を観に行った。

以下、可能な限りネタバレにならないように書くように努めた。

 

4DXで鑑賞したので2,800円も支払ったのだけど、社会勉強として日本国内歴代興行収入第1位の映画を観ないでおくのはどうしてももったいないと思ったので観に行った。

平日の昼間だったこともあって、4DXだったのにも関わらず観客は数えるほどしかいなかった。

4DXが初めてというわけではなかったのだが、席が上下に動き、マッサージ機のように背中を刺激され、シアター内を風が吹き、耳元から空気が出て、前から水しぶきが吹きかかって、香りやスモークやフラッシュが出る状況でこの映画を観たはいいものの、揺れがすごくて酔ったとまではいかずとも夜になって軽い頭痛になった。

本作における4DXの揺れがあまりにすごいものだから隣にいた小さい女の子が泣きながら「もう帰りたい」と何度も言い続け、一緒に観ていた父親は自分自身がどうしても観たかったためか、それをなだめ続けて最後まで持たせるという迷惑な展開になったのだが、結論から言うと作品に感情移入しなかったので腹立たずに済んだ。

感情移入している作品で終始こうだったら相当腹が立っただろうなと思う。

なお、真ん中の通路から左側1番目の席を指定していたので席の右側には通路があるはずだったのに、4DXの装置が大きいためか実際には通路がなくなっていてそれで女の子と父親が俺の隣に来ることになったのである。

途中でトイレに行きたくならずに済んだから良かったものの、WEBで予約する際にこんな大事なことは明らかにしといて欲しかったと思う。

 

初めて観た人でも本映画を楽しめたのかもしれないのだけど、アニメ版26話を観ていることが前提になっていることが間違いないのに日本国内歴代興行収入第1位というのだから本当にすごいと思いつつ、「今まで観た映画でこれが最高傑作ということだけは絶対にないな…」と思ったのは当然にせよ、「泣ける作品」と言われていたのに映画泣き虫の俺が泣くはおろか感情すらあまり動かなかったので逆の意味で驚いた。

本作がわずか一晩での出来事だということは観た後でわかったのだが、「煉獄杏寿郎の生きざまを見よ!」と言われても「さっきまで緊張もなく弁当を食ってた、主人公らとほぼ初対面に近い人物の生きざまを強烈に見せられてもねぇ~」と困惑してしまったのだ。

タイタニック」のようなパッションが全ての純愛話であるならばわかるのだが、そういうわけではないのに結末に至るまでの人間関係やチームワークの構築のプロセスに関して物足りなく思えたのである。

そして、アニメ版20話で感じたのと同じ種のどこにもぶつけどころがない感情を最後に持ってしまった。

 

もちろん、本作品がとても良くできた作品であることは認めざるを得ないが、ストーリーやそもそもの設定へのツッコミどころや物語全体を通じての価値観について個人的には違和感が満載だった。

昔であればこのような作品を素直に楽しめていたのかもしれないけど、年を取ったことにより、突飛すぎる物語を冷めた目で見てしまうようになったのだろうと思う。

実際の21世紀の世界が「子供の時に夢見る21世紀」さながらにおもしろい世界になっているし、この先の世界も読めなくてドキドキするからというのもあるが、それだけにリアルにあり得るような世界の話でないと「しょせんは作り話…」と思って楽しめなくなっている気がしているのである。

 

でも、こんなことを言っておいて、新海誠監督の「天気の子」は全く楽しめなかったけど「君の名は。」はものすごく楽しめたわけで、そういうことでもないか…と思いつつ、ミュージカルに関してもどんなにバカバカしいストーリーでも簡単に泣けてしまうんだよな~とあれこれ考えてしまう。

我ながら何を言ってるんだか…。

 

そういえば、「鬼滅の刃」はさらに続編が出るそうですな…。

多分、期待もせずにまた観ちゃうんだろうな…。

 

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f:id:gooddays-shumai:20210217231912j:plain我が家の“刃”。料理する時には主にペティナイフを用いるのだが、愛用のペティナイフと牛刀を築地の包丁専門店に研ぎに出しつつ、新しいペティナイフを新調した。奮発して12,500円のものを購入したが切れ味が“ヤバい”