仮想田舎暮らし、もしくは、実際に田舎へ移住するステップには以下の7段階があると思っている。
仮想田舎暮らし
- ステップ① 東京の森林で田舎気分を味わう。
- ステップ② 田舎に日帰りで行って田舎風情を味わう=行楽とも呼ぶ。
- ステップ③ 田舎に宿泊で行って一瞬住んでみた気になる=旅行とも呼ぶ。
週末田舎暮らし
- ステップ④ 田舎に不動産を借りて週末移住してみる。
- ステップ⑤ 田舎に不動産を買って週末移住してみる=別荘族とも呼ぶ。
田舎への移住
- ステップ⑥ 田舎に不動産を借りて移住する。
- ステップ⑦ 田舎に不動産を買って移住して根を下ろす。
不動産を買うという意味ではステップ⑥よりステップ⑤のほうが重い面もあるが、仕事を辞めるという決断に踏み込む必要性が生じると考えると、やはりステップ⑥のほうが重い決断がいる。
なお、僕は遠距離通勤に関しては全く考えていない。
今の段階で移住のステップ⑥⑦に進むには以下のようなことがない限りは難しい。
- セミリタイアが可能という金銭的な算段が立ったとき。
- どうしても田舎暮らしをしたい、それによって幸せになれると心から確信したとき。
- どうしてもやりたいことを田舎に見つけたとき。
- 田舎にいい仕事を見つけたとき。
このどれもが、相当重いハードルなので、ステップ①~⑤に留めるのが現実的なのだが、週末田舎暮らしに満たないステップ①~③のなんちゃって状態を僕は「仮想田舎暮らし」と呼ぶこととしている。
週末田舎暮らしに踏み切るにせよしないにせよ、誰しもまずは仮想田舎暮らしをしないと適性を見極めることができないはずである。
全く本気感のない仮想田舎暮らしは、当然ではあるが、普通の都会暮らしと同義でもあるので、都会暮らしの恩恵にも十分に預かることができる。
ちなみにステップ①は、僕の中では、僕が勝手に東京三大森(「さんおおもり」じゃなくて「さんだいもり」ね)と呼んでいる「明治神宮&代々木公園」「自然教育園」「浜離宮庭園」の森の中を逍遥して都会にいることを忘れることを指している。
やはり、明治神宮&代々木公園と目黒の自然教育園の森にはかなりの「森感」があるが、実際のところは、それより、少し「森感」が落ちるけど、家の近くにあるという理由で浜離宮の森の中に入り込んで森林気分を味わうことが多い。
我が家も浜離宮も隅田川・東京湾沿いなのだが、船の往来のたびに汽笛がなるし、潮の匂いがしてくるので、いかんせん「海感」が「森感」をかき消してしまう。
まあ、汽笛は汽笛で風情があるんですけどね…。
回数だけで言えば、特に用もないのに銀座まで散歩してその後にセブンイレブンのコーヒーとセブンイレブンか不二家で買ったスイーツを片手に日比谷公園に立ち寄って緑に浸りたい欲求を満たすことはもっと多い。
ところで、車さえあれば週末田舎暮らしは簡単になるのだが、僕は月額3万円の車庫代を拠出するほど、車を持つことに対して価値を見出していない。
なので週末田舎暮らしの難易度は上がるばかりなのである。
いずれ本気で週末田舎暮らしに踏み込むにしても、車を持たない者にとっては公共交通機関での移動という縛りはつきまとってしまうわけで、そういう意味でも、僕の仮想田舎暮らしは、公共交通を使う枠内で週末移住ステップへのシミュレーションを兼ねた仮想田舎暮らしAと、純粋に娯楽としての仮想田舎暮らしBの2本立てで構成できると考えている。
仮想田舎暮らしBは大変広義で、大自然があるところへのドライブや自然に囲まれた温泉への一泊旅行もその中に入るわけで、そこでガッツリ「森感」を得られれば、僕の中では旅行を兼ねつつも仮想田舎暮らしを遂行したということになる。
ただ、仮想田舎暮らしに真剣味を持たせるためにも、やはり仮想田舎暮らしAを重視していきたいと思っている。
次回は、「田舎への移住を考えたけどハードルが高い」、それが無理なら「週末田舎暮らしはどうだ」と考えてみてもやっぱりハードルが高いので、「もう、こうなったら仮想田舎暮らしAについて考えてみるか」と僕が思うに至ったプロセスについて書こうと思う。