政治経済や世の中の話を始めると熱くなってしまい、精神衛生的に俺の「GOODDAYS」が阻害されるのが嫌なので最近はできるだけ書かないようにしているのだが、今回は書く。
力作になってしまい長くなったので、興味ない方はパスしてください。
政治や行政はほっとけば良いことに対して、補助金・許認可・行政指導・減税措置などを駆使していつも余計なことばかりをする。
そのせいでこの国だけが長期間にわたって経済成長から取り残されることになったと思うのだが、最近はその傾向に拍車がかかってどうにもこうにもならなくなっているように思う。
日本経済はほっとけば好循環を生み出すようになるのに、何故か政治と行政がそれをしつこく邪魔し続けているのである。
外交と防衛に関しては良くやっているものの、農林水産・医療・年金・教育・国土交通など、どの分野の政策もダメなものばかりである。
特に経済安全保障以外の経済政策はダメの筆頭格といえるだろう(本当は農林水産や医療のほうが酷いのだけど…)。
今回はこの分野について述べる。
世界の中央銀行のなかで日銀だけがインフレを期待する低金利政策を採用し続け、その副作用として円安を起こして(アベノミクスでは円安こそが本当のねらいだったとも言うが…)コストプッシュインフレに拍車をかけながらも、財務省は円買い為替介入を絶えず匂わせている(介入すれば外為特会はボロ儲け間違いなしなのだけど、どうやら今年の10月は介入がなかったらしい)。
政府は「インフレ対策」とうたい、業界に補助金をガンガン突っ込んで、自動車・電気・ガスで化石燃料を使えば使うほど間接的に多くの補助金を得られる狂気のゲームを形成し、それとは別に国民に対して減税をすることでインフレを煽ろうとしているのだが、やっていることがあまりに無茶苦茶である。
社会全体でインフレが善なのか悪なのかというコンセンサスが取れていないからこのように支離滅裂かつ場当たり的な手ばかりを打つことになるのである。
他の国はさておき、粘着的なデフレ傾向によって長期にわたる経済停滞を続けている日本においては「ある程度のインフレは善」と言い切って政策を打っていかないと全てがおかしくなるのにそれができていないから、いくつものアクセルといくつものブレーキを同時に踏みまくる壮大な無駄を犯すのである。
30年間にわたってデフレ経済が続いた日本においては、インフレにならないと名目ベースでの売り上げや利益が増えないし、買い急ぎも起きない。
インフレの結果としてノルム(慣習)が変わらざるを得なくなって賃金が増えていくという好循環を形成しないとどうにもならないということはある程度賢い人なら皆わかっていることだし、岸田首相もことあるごとにそう口にしている。
最終的には実質賃金が増えなければならないが、まずは名目賃金を増やすようにしていかなくてはならない。
マスコミも「ラーメン1杯が3,000円のアメリカは時給も日本の倍以上」「安い日本はどんどん貧しくなっている」とあれほど報じているのだからそのへんはちゃんと首尾一貫してもらいたいものである。
国民はともかく、政治家もマスコミもインフレを望んでいるのか拒否しているのかはっきりせず、むしろインフレを叩く空気を作るから、政府はアクセルとブレーキの両方を踏む政策を次から次へと打ち続けるのである。
なお、インフレは始まってしまうと利上げしてもなかなか止まらないから大変というのが一般的な国における傾向だが、日本においては消費税を上げればすぐにでも止まるだろう。
岸田首相は10月23日の所信表明演説において「『コストカット型経済』からの完全脱却に向けて、思い切った『供給力の強化』」と述べていた。
需要が供給を明確に上回らないとコストカット型経済を脱却できないのに今のうちから供給力の強化とか言ってるけど、官僚が作った原稿を読んでいる本人はそのことをわかってるのか?と多くの人が思ったのではなかろうかと思う。
もちろん供給力の強化は長期的な経済成長のために死活的に重要なことなのだが、まずは需要超過によって賃上げ基調が定着した後に次の段階として目指すべきことである。
あと、現在の財政状況において、予定していたより税収が多かったから減税して国民に返すというのはあまりに考えが無さすぎである。
必要な時に思い切って財政支出をすることを否定をするつもりはないが、昨今の経済状況に関して言えば、好況の時に自然と税収が増える「ビルト・イン・スタビライザー」機能がきちんと発揮されている状態なのにそれを完全に無視した策を打っている。
政府周辺は、納税した人には一人当たり4万円を減税し、納税していない人(対象者の8割以上は60代以上の非勤労世代)には一世帯あたり7万円を給付すると述べている。
どちらにせよこの程度では貯蓄に回って経済的な効果はほとんどないし、国民の歓心も買えず、ただでさえ、国民年金は5割超が未納もしくは免除・猶予というのに道徳的なモラルハザードを生み(どちらにせよ年金控除は夫婦で120万円なので国民年金受給者は住民税非課税世帯なのだが…)、何より、こんなちまちまとした議論に政治的リソースを割くのは大いなる無駄だと思う。
インフレには負の側面も大きいものの、政府はインフレを許容したうえで、それを上回って国民の所得を増やす経済政策に取り掛からなければならないのだが、インフレと賃上げの間には決して短くないタイムラグがあるのは事実である。
しかし、インフレになって困るのも、政策で助けなければならないのも所得の低い世帯なのだが、その多くは非正規労働をしているものと考えられる。
しかし、昨今の日本社会では幸運なことに空前の低失業と深刻な人不足が起きている。
人不足になるとまずは非正規社員の賃金が先に上昇していく。
これは低所得者層にとって福音以外の何物でもない。
そして、言うまでもないのだが、低所得世帯を救うために最も有効な政策は最低賃金をガツンと上げることである。
こまごまとした経済対策は一切不要で、低所得者層を救うために必要な政策はこの政策だけで十分なのだ。
最低賃金をガツンと上げることで低所得者層を助けつつ、人手不足によって起こる負け組企業の退場によって全体の生産性を上げていくことこそが日本経済にとって圧倒的に求められる政策なのである。
政治や行政は負け組企業を決して救ってはならず、彼らの退場を誘導しなくてはならない。
まあ、第三号被保険者制度という巨悪としか言えない制度すら止められず、数えられないほどの利権に塗り固められた自民党にそういったまともな政策を期待できそうもないし、それを続けるから日本経済は低迷していくのではあるが…。
退場した経営者は別の企業に就職して非正規社員としてやり直せば良い。
うちの近くのファミレスの時給は1,400円で、深夜の時給は1,750円(土日祝はさらに割り増し)で、近くのスーパーも深夜時給1,875円で募集していたが、交通費は別途支給ということだし、この程度を貰えれば食うには困らないだろう。
日本では7割の企業が法人税を払っていないのだが、法人税もまともな賃金も払わないような企業に社会的な存在意義があるとはあまり思わない。
年金受給層は給与所得者よりもインフレによる影響を受けるが、年金支給額は前年の消費者物価指数とスライドして上昇していくという建前になっている。
とはいえ、実は「マクロ経済スライド」によって年金の上昇幅が抑制される仕組みになっているのだが、これは年金制度を持続させるために2004年に決定した仕組みであり、20年後になって慌てて騒ぐとしたらそれはあまりに間抜けだろう。
そもそも高齢者の割合や平均寿命は年々上昇する一方であり、賦課方式でこれまで通りに年金を支給していけるかという問題はもはや政治でどうにかできるというような問題ではないのだからマスコミにはそろそろ建設的な報道を期待したいものである。
2024年に運送ドライバーが不足すると騒いでいるが、これなどはまさしくほっとけば良いことの典型である。
きちんとした対価を払える企業、無茶な要求をしない企業から順番に運送業者と取引を続ければ良く、それができない企業は退場するか態度を改めれば良いだけの話である。
「運送業になりたがる人がいない」とかアホなことを言う声があるが、収入が爆増すればなりたがる人はいくらでも出る。
行政がやるべきことは高速道路の料金設定の改善や大型車の休憩場の整備などぐらいなものである。
資本主義の法則に従って賃金が上昇していくのをいつも行政が余計な手を入れて邪魔するのだが、本当に止めて欲しいと心の底から思う。
行政のそういう態度こそがブラック企業を温存するのである。
飲食業・宿泊業・小売業の人手不足も同様である。
人を高い給料で雇えない営利企業は全て淘汰されるべきであり、新型コロナのような特別な場合を除いて、行政による補助金での延命は一切不要である。
ただでさえこの国は恐ろしいほどの低金利が続いていてダメな企業でも持続しやすい環境にある。
それでもダメな企業はどんどん潰れてくれないと長期的に人口減少社会に適合できない。
淘汰されるべき企業への補助金は不要であり、補助金を交付する決定権を持つことで力を持った気になる行政機能はもっと不要である。
都市部と過疎地で差があるかもしれないが、日本中が少子高齢化と人手不足状態にあるなかで、自らの力で食えない過疎地がより過疎になっていくのは経済合理的に正しいことであり、それが嫌なら食える過疎地になれば良いだけの話なのである。
日本中に自力で食っていけている過疎地はいくらでもある。
自力で食えない地域に限って「地方軽視」などと戯言を発するが、むしろ今まで多大な援助を受けてきたという事実に対して逆に感謝をして欲しいものである。
もうこの国に過疎地を助け続ける余力はない。
規制は日本の経済をどんどんダメにしてきたのだが、すぐにでも緩めるべき規制の筆頭格がライドシェアであることは言うまでもない。
ナビゲーションシステムが発達した世の中で、タクシーより明らかに使い勝手が良く、世界中でそれが証明されているライドシェアサービスは明日からでも解禁するべきである。
タクシー業界保護の動きは、顧客利益・世の中の生産性向上・労働者の副業手段の確保の全ての観点において大きく間違っているし、いくら屁理屈をこねたところで説明がつかず見苦しい。
しかも、タクシー会社は新卒のタクシー運転手をたくさん雇っているようだが、タクシー会社は彼らのキャリア形成を何と思っているのだろうか。
なお、バス会社が経営に行き詰まった過疎地などにおいてもライドシェアは極めて有効である。
ある意味において市場原理に任せてはいけないのは、保育職や介護職、場合によっては治山治水のための林業などといった業種なのだが、これも別の意味においては市場原理に任せるべきである。
どうやったって人材が必要なのだったら、なり手が集まるまでどんどん給料を上げていくべきである。
政治や行政は外国人労働者を入れようとして複雑怪奇かつ不要な仕組みを作るようなことはせず、画一的な前例や慣例にとらわれずに、札束で顔を叩いてでも果敢に人集めに取り組むべきである。
それが全体の給料を上げていくことにつながり、勤労者のマインドを上げていくことにつながる。
AIが進展し、人口が減少し、高齢者比率が上昇し続ける世の中において、増えるべきはブルーカラーであり、減るべきはホワイトカラーである。
エッセンシャルワークのブルーカラーにどんどん高給を払って、あってもなくても良いようなホワイトカラーはどんどん淘汰されていけば良い。
そのような世の中になれば、行っても行かなくても良い層がFランク大学に行く必要もなくなり、社会のロスも減るであろう。
政治家も行政もこれまで述べたようなことはわかっているはずなのに、いつまでアクセルとブレーキを同時に踏む政策を続けるのだろうと思う。
アクセルだけを踏めば、これから超長期にわたって続く人手不足と膨大な所得収支が日本経済を大きく浮上させることになるのだから、政治家と行政はいい加減に邪魔をしないで欲しいと思う。
ベストシーズンの10月は出かけまくりでした。文章が長いのに写真も多くてすみません。10月2日には高麗の巾着田の曼殊沙華を見に行った。ものすご~く美しい!
ムーミンのメッツァビレッジも…
渋谷駅の工事が進みますが、東急東横店がなくなってバックを別にすればどこかの地方駅のような感じになった
横浜市緑区の新治市民の森を歩く。かなりすばらしい森だった
ガーデンネックレス横浜の里山ガーデンフェスタへ。ガーデンベアがお出迎え
壮観なのに細部まですばらしいガーデンでした
YouTubeにも上げたが、なかなか波が荒々しい時間帯だった
いつも思うが、三浦半島の地層は驚くべき奇景を作り出している。先日行った三陸よりも独特だと思う
千葉ニュータウンの田園地帯を歩く
二番穂のなかにザリガニさんがいて笑った。案山子のザリガニなのかなあ…
友人と食事をした後に一人で歌舞伎町を散歩
自転車を漕いで東京ゲートブリッジに来た
10月21日に東京都主催の晴海五丁目西地区プロローグイベント「HARUMI Coming」へ。結構閑散としていたけど都がやるだけあって力は入っていた
10月22日は「6th by ORIENTAL HOTEL」の営業最終日だったようで、いつも通りの行列。列に並ぶという行為が絶対にできない俺は結局一度も入れなかった。麻布台ヒルズに移転するみたい。建て替えられる新有楽町ビルの意匠も好きだった
日比谷公園ガーデニングショーへ。毎年行っていて目の保養になる
第一花壇の中に入れる珍しい機会でもあった
日比谷シネマフェスティバル2023の最終日の様子。この次の日から東京国際映画祭にそのまま突入する
東所沢の角川武蔵野ミュージアムへ。木を使ってないけど隈研吾氏設計。来てみたかったのだ
隣のKADOKAWA本社もステキです
KADOKAWA本社にある「手打ちうどん さわいち&サクラブルワリー」のうどんは衝撃的に美味かった。ビールも味わい深かったのだが、10月30日で閉店ということでさらに衝撃!マジすか!池袋の「うちたて家」と同等の美味さなのに何故!
映像をふんだんに駆使した没入型アートでした
高さ8メートルの巨大本棚の本棚劇場はやはり迫力ありました
逗子・葉山駅から歩いて名越切通(なごえきりどおし)を通る。鎌倉から三浦へ至る数少ない陸路
パノラマ台からの光景。稲村ヶ崎と江ノ島が重なって見える。富士山は写真には写っていない
標高121メートルの衣張山(きぬはりやま)を登る。下草が多くて大変だった。見事な石切り場跡があってかなり深くまで空間があったのだが、照明器具を持っていなかったのでそこまで奥には入れず…
朝夷奈切通(あさいなきりどおし)を通る。鎌倉から東側への出口。金沢八景に至る。きれいな水が流れていて、足元はあまり良くないもののとても気持ちが良い
かなりの迫力がある切通でした
今年も「浜離宮でお月見散歩~将軍の御庭で栗名月を愛でる~」に出向いた
かつて将軍が園内で楽しんだと言われる「船上雅楽」を楽しむ。雅です
お供えした作物にちなんで、「十五夜」は「芋名月(今年は9月29日)」、「十三夜」は「栗名月(今年は10月27日)」と呼ばれている。この時だけ少し雲がかかってしまった…
小机城址市民の森にて。全体的に竹林の山で立派でした
手入れなのだろうが、かなり切られていてある意味壮観でした
同じく小机駅付近にあるNISSANスタジアムにも立ち寄りました