世の中で「あり」とされることと「なし」とされることに関して、世の中の反応と自分の規範がえらく違うなあと感じることが多い。
例えば、ドラマや映画において、過去の時代を舞台にしているのならともかく、今の時代を舞台としているのに、登場人物がゴミやタバコのポイ捨てをするシーンが多いことや、職場のシーンで上司が部下を呼び捨てで呼んだり命令口調で叫んだりするシーンが多いことに違和感を持っている。
こういった作品の脚本を手掛けたり制作にあたっている人々の常識がそうだからなのではないかと疑ってしまうぐらいにそういったシーンがあまりに目につく。
登場人物が他のことでいくら良いことをしたりがんばったりしても、平気でポイ捨てするような人物だったらそれだけで「クソやな」と否定的に思ってしまう俺の心が小さいのだろうと思う。
NETFLIXで流行っている大相撲ドラマの「サンクチュアリ -聖域-」を観たのだが、登場人物が揃いも揃ってクソなだけでなく、そういった部分が気になりまくって素直に楽しめないし、作り話とはいえ、これを名作と思える人が大多数なことに毎度ながらの疎外感を覚えている。
「こういうのも人間臭さ」「やっと心を入れ替えたな」と寛大な心を持てば良いのだろうが、俺はドラマ・映画全般を鑑賞するたびに毎回かなり精神を消耗する。
もちろん「表現の自由」については最大限に尊重するのだが、とはいえ、ただただ消耗するだけでおもしろいと思わないのである。
言うならば、スシローのペロペロ動画を見せられた時のような嫌な気持ちになるだけで、表現する必要性を感じないのである。
このようにフィクション作品では実際にあったらマジでヤバいことを次々と描写することが多いのだが、先の「サンクチュアリ -聖域-」には、部屋のしごきやいじめや八百長はともかく、その他にも恐喝・暴行・盗み・盗撮・未成年飲酒喫煙・病室での喫煙・グロ描写といった要素があり、登場人物がそういった行為をすることを心のどこかで許容しないと登場人物のがんばりや熱狂に共感できないだろうと思う。
俺には「がんばることや輝くことより大事なことがあるだろう」とどうしても思えてしまう。
まあ、俺はNHKの朝ドラですら、「ちむどんどん」で「ニーニー」の奇行の数々に同じように疲れまくったのだが、それどころか、あの「スラムダンク(新作は観てない)」ですらそれほど好きになれなかったほどに俺は子供の頃から不良モノが嫌いだった(といいつつ、俺も高校をサボりまくり、毎日遅刻して行っていたのだが…)。
妻は次から次へとNETFLIX作品を気軽に観るのだが、作品を観るごとに精神を削られる俺としては気楽かつ気軽に作品を観ることができるメンタルを持った人々がうらやましくてしょうがない。
ドラマ・映画鑑賞より、筋トレ・ランニング・掃除・炊事・読書などのほうがずっと精神を消耗しないのだが、たぶんマイノリティなのだろうと思う。
なお、ドラマ・映画は「好きだから」というより、「これは観ておかなきゃな…」というような義務感に近い感じであれこれ観ており、観た後は鑑賞メモを残している(読書も同様)。
話題を変えます。
同じように価値観に関することなのだが、スキャンダルなどで人のプライバシーを明かしたほう(週刊誌やタレコミ主など)が全く叩かれず、プライバシーを明かされて恥ずかしい思いをしたほうばかりが叩かれる風潮にも違和感がある。
さすがにこの考えに関しては俺と同じだという人も多いだろう。
どこで入手したかわからないLINE画面のスクリーンショットや手紙の文面などが週刊誌やネットをにぎわせたりするが、それがどのような入手経路で手に入れられたかだとか、その行為の是非が論点になることは往々にしてない。
俺はスキャンダルより晒し行為のほうが信義にもとると思うほうであるが、世の中的には「晒したもん勝ち」であることは明らかで、そういう意味では、浮気をした人より、浮気を晒すことで飯を食う媒体を強く憎む俺はマイノリティに属しているのだろうと思う。
不倫ネタと違って、ジャニー喜多川氏の性加害は重罪なのでどんどん報じるべきだし、不倫したタレントよりもジャニーズ事務所に所属するタレントを起用することこそ控えるべきなのに、媒体や広告主がまともな判断をしないことにかなりの反感を覚える(もちろんジャニーズ事務所のタレントは悪くないが、真相の調査や究明なしに再発防止策を練ると述べている事務所の姿勢は明らかに異常である)。
ところで、浮気がスキャンダルになることについては俺は独自の価値観を持っている。
俺は過去に婚姻制度について「浮気されたほうが法的に優位に立ちたいがためのセコい制度」と述べているのだが、個人的に親の義務と子の権利は守られる必要があるものの婚姻というシステムに対してかなり否定的なので、仮に配偶者が浮気をしたらそれはそれでしょうがないもので、婚姻をしているという法的な権利で相手と争うほうが見苦しいと思っている。
いかなる理由であれ、お互いに愛情がないのであればさっさと別れれば良いものを、あれこれ粘るほうがタチが悪いと思うのだ。
また、性格の不一致で離婚するのと不倫で離婚することに何らかの差があるとも思わない。
元がそういう考えなので、他人の不倫を見て怒る人の気持ちがさっぱりわからない。
同性婚や戸籍制度云々以前に婚姻制度が不要と思っているのだが、さすがにこれに関しては自分がとてつもなくマイノリティであることを自覚している。
なお、個人的には「あの人、浮気してるんだって」と聞くのと、「あの人がタバコの吸い殻をポイ捨てしてるの見た」と聞いた場合、個人的には浮気は迷惑ではないがポイ捨ては迷惑なので圧倒的に後者に対して嫌悪感を抱く。
こうした面についてマイノリティと自覚しているだけまだ救いはあるかなと自分では思っている。
それにしても「サンクチュアリ -聖域-」において主人公が隅田川テラスでタバコをポイ捨てしているシーンを見て、普段それを拾っている側の当人としてはかなりしびれました。
↓なお、こちらは力作です。
ルイ・ヴィトン銀座並木通り店に日光が当たってきれいだったので…
横浜山手へ。エリスマン邸を下から見上げる。アジサイがいい感じ
港の見える丘公園のバラも終わりかけだが、他にも花々が咲いてました
山下公園も同様
「ガーデンネックレス横浜2023」は6月11日に終了。キャラクターとしてすっかりお馴染みになったガーデンベアのボディは苔、フラワーアフロは地毛、生まれておよそ200歳なのだそうだが、妖精としてはまだまだ子供なのだそう…
赤レンガ倉庫の周辺にはアジサイもたくさん咲いているが、その他の植物もお見事
玉川上水へ。この時期になると吸い込まれるように出かけてしまう
頭をできるだけ空にして鳥の声とせせらぎを聴きながらひたすら緑道を歩き続ける
久しぶりに江戸東京たてもの園へ。やっぱりここはいい
銭湯
高橋是清邸