GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる48歳仙人のつぶやき

マスク着用有無で人を判断するディストピア的偏見と医療界への疑問

同調圧力が嫌いである。

自粛しない人やマスクをしない人よりも、自粛警察やマスク警察のような正義マンのことがどちらかといえば嫌いである。

しかし、俺も多くの日本人と同様に空気を読んで周囲に同調する術を身につけて生活しているし、また、その同調圧力に従う人に囲まれて生活をすることによって多大な恩恵を受けていることも自覚している。

クソ暑い真夏の人のいない屋外ではマスクをしなかったということ以外では基本的に家の外ではマスクをしているし、友人・知人とも会わなければ、3密空間も徹底的に避けている。

 

ところで、勝手な偏見を文章にする行為は差別を助長しかねない行為なのだが、どうしても心の中で思ってしまっている偏見がある。

「マスクをしている人が95%で、マスクをしていない人が5%とした場合、おそらくは犯罪行為の半分以上はこの5%が引き起こしているのではないか」という自分のなかでの偏見である。

震災の被災地で「店員も避難して誰もいなくなり、しばらくは誰も戻ってこないであろう店舗の食品ですら持ち出せないのか!」と海外から呆れられた日本人が犯罪のような大それたことをやるには「ビビりでないこと」というのが大きな素質となると思うのだが、きちんとマスクをする人の多くは「ビビり」だろうからまあ犯罪行為をするのは無理だろう、それに対してマスクをしない人は少なくとも「ビビり」ではないわな…という論理があっての偏見である。

同様に、街中で大声を上げて叫ぶバカ、タバコやゴミのポイ捨てをするバカ、空き缶の中に吸い殻を入れるバカ、バイクのマフラーを改造したり車に乗ってエンジンや音楽で爆音を鳴らすバカ、やたらとクラクションを鳴らしたがるバカ、さらに述べると、いかにも「ヤンキー」な感じに見える人、タトゥーを入れている人、水商売で働いている人などに対しても、この期に及んでマスクをしない人と同じような偏見を持ってしまっているのだが、マスク着用有無の何がすごいかって、ぱっと見た目で「ヤバい人」をフィルタリングできるということである。

これは実に新しいディストピア的偏見である。

 

なお、俺が観測し続けた所感に過ぎず定量データはないとはいえ、日本に住む外国人、特に白人と黒人にマスクをしていない割合はかなり高いのだが、これは罰せられなければマスクをしないという彼らのメンタリティーによるものだと思うし、この調子だから欧米諸国は大変なのだろうと思う。

また、この期に及んでも酒類を提供する飲食店の従業員に限ってマスクをしていない人の率が高いように思うのだが、結果として、そうではない人が大半だったとしても、そういった業種に従事する人々全般に対してある種の偏見を抱いてしまう結果となってしまい、自分のなかでとても残念に感じている。

行政もその辺を良くわかっているからこそこういった層やこういった顧客層に強い影響を与える時間帯に自粛を求めたのだろうと思う。

もちろん、俺のように人と会ったり3密空間に行くのは徹底的に避けるものの街歩きや旅行には普段通りに行くという層に引く人もいると思うし、俺のような行動パターンの人を独善的だと思う人がいたとしても仕方ないとも思う。

 
先ほど、マスクの着用有無で「ぱっと見た目で『ヤバい人』をフィルタリングできる」と述べたが、もちろん信念を持って同調圧力に屈していない人がいるであろうとも理解している。

これを書いている時点での東京の累計陽性者は40,939人で退院者・療養解除者が36,413人とあるので、入院中・療養中の人が4,526人ということになる。

東京都の人口は13,971,109人(2020年10月1日現在)なので、現在、入院中・療養中の人は3,087人に1人ということになる(なお、累計陽性者数は40,939人なので341人に1人が過去か現在に感染している)。

ということは、「マスクをする意味があるのは3,087人に1人で他の3,086人にとっては意味がない」と合理的に考えている人もいるはずであり、そういう人には同調圧力に屈せずに自分の信念を通している人もいるだろうと思うのである。

しかし、全体的な戦略としては「陽性者がマスクをしないことで感染爆発が起こるので、誰だかわからない3,086人に1人の陽性者が確実にマスクをしているという状態にするために残りの人も皆でマスクをしましょうね!」ということなのだから、同調圧力がどうのと言わずに黙ってマスクをするのが望ましいということは言うまでもない。

 

また、感染しているが無症状な人だとか、検査をせずに隠れて自己隔離療養している人だとか、あくまで週刊誌記事が出どころとはいえ東京都が運営している豊洲市場に多数いると指摘されている陽性なのに外で働いている人などの割合も無視できないので、本当はその3,087人に1人という数字は1,000人に1人とも300人に1人かもわからないということである。

また、実に残念なことに自粛要請に応じない店に限って感染リスクが高い店が多いであろうと思われるのと同じく、マスクをしない人に限って危ない行動をするだろうから陽性率が高いのだろうと想像してしまう。

 

それにしても残念に思うのは、日本の人口当たりの病床数は世界で最も多いと長年喧伝され、日本医師会の資料によると東京都には病院に127,174床、一般診療所に3,936床、合わせて131,110床あるらしいのに、新型コロナ病床としては5,910床しか用意できていないということと、重傷者の病床にいたっては150床程度しか用意できていないということに対してである。

欧米諸国の感染者や重傷者の絶対数と割合、および、世界一と言われる日本の人口当たりの病床数を勘案すると、いくら民間の病院の割合が多いとはいえ、この新型コロナ対応病床の少なさは明らかにいびつである。

 

新型コロナウイルス感染者を拒絶していることで客が来ないと嘆いている病院の経営を助けて欲しくないし、そもそも主に開業医の圧力団体である日本医師会や東京都医師会のトップが「もう限界!」とコメントするたびに「医師会の方々が経営する診療所でどの程度新型コロナウイルスの感染者を受け入れているのだろうか?」と疑問に思うし、何より「厚生労働省や各都道府県や医療界はこれまで何をやってたんだろうか?」と素人ながら呆れに近い感情を抱いてしまう。

この150床に対して19万件の飲食店(東京都)だとか同じく18.5万室の宿泊客室(23区)が犠牲になるのはなんともバランスが悪いというようなことを緊急事態宣言時にも述べたが、非常時における国力の無さをこれでもかと痛感させられたダイヤモンド・プリンセス号事件や第一波到来時ならばともかく、来るぞ来るぞと言われた秋冬の第三波到来時にここまで用意がなされていないというのは大失態としか言いようがないであろう。

しかも東京都の一般診療所には3,936床しかなく、どれだけの新型コロナ患者を受け入れているかもわからないというのに異常な政治力を有している医師会のトップがヒステリックに「俺たちのために飲食業や宿泊業は犠牲になれ!」と言わんばかりのことを叫んでいるのを見るとどうしても良い気分になれない。

もちろん、自らの身を顧みず必死に救命措置にあたっていらっしゃる現場の医療従事者への感謝の念は強いが、厚生労働省や各都道府県や医師会を含む医療界には医療リソースの配分の適切さについて納得のいく説明をしてもらいたいと怒っている飲食業・宿泊業従事者は多いのではなかろうかと思う。

新型コロナ禍の影響をほとんど受けずに仙人生活をしている俺にですら単に医療界でのリソースの割き方のまずさが起こしている「医療崩壊危機」のようにしか思えないのだから…。

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110845j:plain渋谷からふらふらと歩いてなんとなく代々木八幡宮に立ち寄った

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110855j:plain代々木公園駅近くのトイレは例の使用中は中が見えなくなるトイレ

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110903j:plain代々木公園のイチョウの絨毯はとても美しいがちと臭う…

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110912j:plainイチョウといえば神宮外苑

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110922j:plain六本木にある出雲大社東京分祠に立ち寄る

 

f:id:gooddays-shumai:20201202110933j:plain六本木ヒルズには村上隆氏の巨大な作品が!

 

f:id:gooddays-shumai:20201202111404j:plain六本木ヒルズからの夕景