引っ越しをしての反省点と奮闘の跡について述べる。
前にも述べたとおり、今回の引っ越しは結構直前になって確定したうえ、ぼーっとしていたせいもあって、ADSLの移転手続きを引っ越し1週間前にしてしまったことや、光収容されていたことなどが重なって、今なおダイアルアップでの不便な生活を強いられている。
まあ、明日、Bフレッツが開通する予定なんだけど…。
ADSLの移転手続きが遅れたことは悔やんでも悔やみきれないほどの反省点となっているが、今回の引っ越しでは、それ以外にも反省すべき点がある。
それは粗大ゴミの処分が遅れたことである。
過去のうっすらとした記憶から「2週間も前に区に申し込んでおけば大丈夫だろう」と思って申し込んだのだが、「お引っ越し日には間に合いません…」とにべもない返事があった。
「引っ越しなんだからそれぐらいどうにかしてくれてもええですやん?どうか頼んますわ…」と引き下がっても、「引っ越し先で出してください」と返事は動かなかった。
確かに住む区は変わらないのだけどそれはちょっとしんどい。
過去に何度も引っ越したことがあるのに我ながらあまりにも甘かった。
「やられた~」と思いつつも、「ダメだったとしてもポスティングされたチラシに載っているリサイクルゴミ処理業者に連絡すればそれほど高いということはないだろうし、下手すれば買い取ってもらえるべ…」と勝手に思い込んでいたこともあって、捨てずに取っておいたチラシを片手に業者に電話をしたのだが、どこもかしこもそれほど安くはなさそうな予感がするし、どの会社も「実際に見てみないと見積もれません」とあやしい返事が寄せられた。
「引っ越し間際でどうしても粗大ゴミを処理せざる得ない人が相手だから、火事場泥棒的にふっかけるつもりなのだろう…」と思ったので当然ながら頼むのをやめておいた。
結局、区が「一応、民間の業者を3社紹介します」といって紹介してくれた会社からそれぞれ見積もりをとることにしたのだが、これも、その中の1社が良心的な業者だったから良かったものの、他の2社はかなり高かった。
しかし、区が紹介してくれた業者は現物を見なくても見積もってくれたので、チラシをポスティングしている業者がいかにいい加減なことを言っているかということもわかった。
良心的な1社は圧倒的に良心的な業者ではあったが、それでも役所に頼む場合の2倍ぐらいの費用がかかった。
総額で6,800円だったかと思う。
あと、それとは別の話で、家電リサイクル法が施行されたこともあって、冷蔵庫の処分に7,000円ぐらい、洗濯機の処分は搬送費込みで5,000円ぐらいがかかったのだが、これに対する負担感も大きかった。
この法律にかなりの理解を示している私がそう思うぐらいだから他の方はもっとそうなのだろうな…と思った。
そして、今度は奮闘編について書くが、それは当然ながら敷金を取り返すためのバトルのことを指す。
私のことを「セコい!」と思うか、「良くぞ奮闘した!」と思うかは人それぞれだと思うが一応、一連の流れについて詳しく書く。
まず、全額を取り返すつもりだったので、「全額返却が当然という態度で接し、決して甘い態度はとらない」という方針で不動産屋と交渉に臨むこととした。
ところで、契約書に「ルームクリーニング業者費用は借主が負担する」「鍵交換代を借主が支払う」という条項があったため、「これら項目の無効性を証明せねばなるまい」と思い、これらの特約を無効とした過去の判例を数点探してプリントアウトして持っていくこととした。
敷金を取り返すためには、「こちらからケンカをふっかけて圧力をかけるのが手っ取り早いだろう」と思い、不動産屋相手に、「当方としては、ルームクリーニングと鍵の交換の特約は無効だと認識しております。『慎太郎条例』が発布されて時勢が変わったというのもありますし、そうでなくても、このような特約は無効という判例もありますからね…」と判例のプリントアウトを片手に切り出した。
すると不動産屋は下手な態度ではあったが、「カギの件は元カギを失くされていなければ費用は結構です。でも、ルームクリーニングに関しては、そういう約束で入居してもらったのですから…。それに、これらは特約という位置づけではないんじゃないでしょうか…」と言ってきた。
「あっそうですか?でも、当方としては、これは特約で、しかもこの特約は無効だと考えています。仮に、そちらがそう思われないのなら小額訴訟ないし民事調停などで判断を仰ぐしかないでしょうね…。ルームクリーニングというのは現状復帰の枠を超えていますし、経年変化による損傷は家賃で補う性質のものですしね…。まあ、お宅は大家さんの代理人でも何でもなくて単なる仲介者ですし、この件については大家さんと私の話なので関係ないことなのですが、当方としてはそのような意向を持っていることを、大家さんには色々とお世話になったのでそういう手荒な展開にはしたくないという旨と一緒に大家さんに伝えてもらえますか?」と返した。
すると不動産屋は「仮にルームクリーニング代を出されないとしても、一生懸命掃除してクリーニング業者を呼ばないで済むぐらいにしていただけると大家さんも納得されると思いますよ…」と言われたので、「まあ、大家さんには世話になったので、一応、一生懸命掃除をしてきます。それと、先ほどの私の意向を大家さんにお伝えください。」と返事してその場を去った。
そして、引っ越した日、引っ越しが終わった後に新居の片づけをしたい気持ちを抑えて再び旧居に戻って、時間かけて徹底的に掃除した。
「そもそもこんな特約は無効と主張している立場なのだから、こんなことせんでいいのに、ホント、俺も人がいいよなあ…」と思いながら、例えば、網戸は外して解体して掃除したし、水周りも分解して徹底的に掃除した。
しかし、後日、不動産屋から「壁に傷があるうえ、掃除も完璧とまではいってないようです。クリーニング代は結構ですが、壁のキズに関しては損傷とみなして敷引きします」と書いた手紙が届いた。
私は、今度はちょっとキレ気味の口調で、「あんた、何か勘違いしてるんぢゃないの?こっちは良心で掃除してやったのにそれが完璧じゃないだとのたまうなんて勘違いも甚だしいとしか言いようがないですわな。それに、5年も住んでりゃあの程度のキズの1つや2つはつくだろうがね!それと、5年も住んだ住人が出た後に壁紙の張替えもせんつもりなの?張り替えたらクロスの傷なんか関係ないでしょう?もし、壁紙を張り替えるくせにそんなものを引いたりしたら、お宅らのことは絶対に許さんからな!」と電話口に向かって言ったら、「壁は大家さんが独自に張り替える予定ですが、キズはキズですから…」と言ってきたので、「あんたいい加減にしろよ!もう、あんたごときと話しても埒が開かんから俺が大家さんに直接電話するわ!」と言って電話を切った。
ものすごくイライラした気分だったが、仕事に行かなければならない時間だったので大家には電話をせずに仕事に向かった。
もちろん、そういったイライラとした気分やテンションを仕事先で引きずってはならないから大変ですわな…。
そして、仕事先でクラスとクラスの間の休み時間に年老いた大家に電話をしたら、「敷金は全額返却しますので、それでよろしいでしょうか?」という返事があった。
不動産屋はごちゃごちゃと言ってきたが、結局はあっけない形で敷金が全額帰ってきたのである。
敷金の問題というのはお金の問題というより法律解釈の問題だと思っていたので、いざ帰ってくると、お金のことはもちろんだが、それとは違う達成感を得ることができた。
次回は引っ越し後の所感について書いて引っ越し編の最終回とします。