先日、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を鑑賞した。
映画は家で観てばかりなので、映画館に行ったのは1年半ぶりぐらいだが、さすがにこういう映画は映画館で観ないともったいない。
クイーンが大好きだし、映画の出来もすばらしかったが、上映中なので映画については触れない。
フレディ・マーキュリーが亡くなったのは1991年11月24日で、その頃の俺はまだ中学3年生だった。
フレディが亡くなったことはリアルタイムで知ったが、俺は高校生になってクイーンを聴きまくるようになった。
フレディ亡き後とはいえ、いい年齢の時に聴きまくったものだと思う。
また、フレディの写真や映像にも衝撃を受け、限られた写真やビデオ映像を何度も見返していたが、多感な時期にいいものを何度も見返していたものだと思う。
俺は日本人でイギリスやアメリカに住んでいるわけではないのだが、この映画でライヴエイドの映像を観ながら、「あと10年早く生まれていれば」と嫉妬に近い念を抱いた。
あと10年早く生まれていればライヴエイドの時代の空気感を体感できただろうし、バブルの空気も体感できていたかもしれない。
とはいえ、そんなこと言い出したら、1960年代に青春を送ったらビートルズと時代を並走できたかもしれないし、ウッドストック・フェスティバルの空気感を味わえたかもしれないと思うわけでキリがない。
映画を観るたびに時代背景を見て学びが得られるが、この映画でも美しい景色の中でメンバーがタバコをポイ捨てするシーンがあった。
今なら常識を疑われるが、当時は普通のことだったわけである。
ライブエイドの観客をうらやましく思う気持ちはあるが、あれもトイレとか今よりも整備されていなかっただろうから大変だっただろうと思うし、携帯電話もないから待ち合わせなども不便だったであろうと思う。
話は変わって、先日、なんとなく観るのを避けてきた「パッチギ」をAmazon Primeで鑑賞したが、所業はあそこまでハチャメチャではないにせよ、1960年代の日本なんて任侠映画が流行った時代だったわけで、何事もスマートかつリベラルな今の時代とは常識からタブーから何から何までが大違いだったわけである。
さらに話を飛躍させるが、大河ドラマの「西郷どん」を観て、当時の庶民の暮らしぶりに毎週想いをはせ、今の時代に生きていることに強く感謝をしている。
音楽全般の話に変える。
高校の時、周囲の友人にはハードロックを聴いていた人間が多かったので俺も一通り聴いていたし、ジャズやフュージョンも大好きだし、ここ数年、家で最も頻繁に聴くのはジャジーヒップホップのnujabesなのだが、昔からどうしてもポップスが好きである。
最も好きなアーティストを挙げろと言われたら、1位はビートルズ、2位はカーペンターズとまでは答えられるが、3位はクイーンとビリー・ジョエルとスティービー・ワンダーのどれにするかを選べず、6位以降に順位をつけるのは無理なのだが、とにかくポップスが好きである。
また、音楽に関しては20世紀の音楽を遡って聴き、21世紀以降の音楽はほとんど追わずに今日に至っているわけで、21世紀以降に誕生した音楽は「最近の音楽」として脳内で片づけてしまっている。
生きる時代は今が断然良いが、音楽に関しては今なお20世紀を追っているわけである。