GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる48歳仙人のつぶやき

羽越・奥州旅行記(青春18きっぷ旅行⑥)

 

旅の概要

ほとんど一日中各駅停車の電車に揺られるだけの旅である。

上越線羽越本線五能線大湊線を日が照っている時間帯に電車で走ってみたかったのだが、冬である今回に関してはそれで満足なのだ。

費用は、以下のような感じで、全部合わせても2万円ちょいしかかかってないですなあ…。

オイラの旅っていつもこんなものだけど…。

 

青春18きっぷ×2日とリゾートしらかみ指定席=5,110円

帰りの深夜バス代(青森駅前→品川駅前)=4,500円

ホテル代=4,800円

日帰り温泉水上温泉浅虫温泉)=900円

食事代=駅弁ばかり食べていたので意外にかかる

旅の感想

首都圏脱出

高崎周辺で赤城山が見えてくると首都圏を脱出した気持ちになる。

駅弁でない普通の弁当のほうが安かったのだが、せっかくなので900円のだるま弁当を胃袋に放り込む。

だるまを捨てるのは忍びなし。
 

 

 
上:赤城山 
下:言わずもがなのだるま弁当


水上温泉

関東地方の最果てにある水上温泉にて日帰り湯に浸かるが、気持ち良かった。

それにしてもひなびたを通り過ぎてさびれた感がいなめないが、個人的には結構好きな雰囲気だった。 

 


上:水上駅前 
下:水上温泉利根川系の渓谷沿いにある温泉郷である

 

長岡

谷川岳の下を走る清水トンネルを抜けると関東地方から越後の国へ出るのだが、途中で、地上から486段の階段で降りた場所にある、「モグラ駅」の呼び名で有名な土合駅を通る。

トンネルを抜けると…川端康成氏の名フレーズとはほど遠かったが、ちょっとだけ雪が散らばっていた。

長岡に着いた時には雨が降っていたが、根性で市街地を歩く。

長岡といえば河井継之助山本五十六が有名だが、そういった歴史散歩をする間もなく電車の時刻が…。

田中角栄が多大な税金をこの周辺につぎ込んだというイメージも強いわな…。

 

 
上:土合駅 
下:トンネルを抜けたあたりの光景
 

 
上:豪雪地帯なので大雪に適した作りになっている 
下:長岡駅
 


長岡駅


新潟

新潟市というのは実は結構すごくて、北海道の札幌、九州の福岡にはかなわないものの、本州最大の日本海沿岸の都市である。

そして、水郷都市である新潟市周辺には多数の「潟」が散在する。

その中の一つには「新潟島」という地域(潟?島?)があるが、この地域が県名の由来になったことは間違いなさそうである。

日本最大級の穀倉地帯である新潟は冬の間は豪雪地帯ではあるものの、実は食材の宝庫で、食卓に並ぶ食べ物のほとんどが地のものでそろうというからすごい。

実際、市の中心部にある市場をのぞいたら、いかにも地のものって感じの食材であふれていた。

時間はあまりなかったが、新潟市内を急いで歩き回った。

来るのは3度目なんですけどね…。

 

 
新潟駅
 


上:万代橋
下:信濃川にはフェリーの港もある
 

 
上:新潟のランドマーク「NEXT21」
下:魚が垂れ下がっているが、野趣あふれる市場がある


村上

電車の接続の影響で村上駅で小一時間ほど待たなければならなかったのだが、おそろしいほどに何もない場所だった。

駅から離れても何にもなさそうな感じが漂っていた。

なんでこれで「市」なのだろうかとすら思った。

酒田へ向かう電車は夕暮れ時に出発したが、日本海に沈む美しく情緒にあふれる夕陽を目にすることができた。
 

 
上:なぜかレトロ調の村上駅
下:おそろしく何もない村上駅
 

 
羽越間の夕景
 

 
さまざまな表情を見せる夕暮れ時の日本海


酒田

酒田に着いた頃には既に真っ暗で、おそろしく寒かったのですばやくホテルにチェックインした。

その後、気を取り直して市街を散策するが、こんな時間に開いている店なんぞ皆無に等しく、極寒の中、ひたすら街中を練り歩くだけであった。

翌朝はこれまた日が昇る前に秋田方面へ北上する電車に乗った。

時間が早すぎて鳥海山を目にすることができなかったのが残念であった。

 

 
上:酒田駅前 
下:店が閉まった後の商店街

 

 
早朝の羽越本線は荒々しい感じである

秋田

秋田に来るのはかなり久しぶりなはずなのだが、そんな感じはしなかった。

しかし、駅から市街地に直結する巨大なアーケードができていた。

朝早すぎて店はどこも開いてなかったけど…。

ここからは東京で既に指定席(510円也)を取ってあった“クルージングトレイン”「リゾートしらかみにビールと駅弁を調達して乗り込んだ。

観光路線の五能線が始まるのは東能代からなのだが、それまでの区間八郎潟などを通り過ぎたのでつまらない景観ではなかった。

 

 
上:秋田駅
下:秋田市

 
上:五能線の観光列車「リゾートしらかみ
下:朝からビールと駅弁の「牛めし
 

 
上:めっちゃ八郎潟な光景 
下:ピントがブレブレだが八郎潟駅

五能線

日本屈指の観光・景観路線である五能線にやってきた。

この旅のハイライトである。

しかも、曇りもしくは雨の天気の予報が見事に覆り、なんとか晴れていた。

この電車は秋田を8時26分に出発して青森に13時30分に着くのだが、東能代(9時25分)から鯵ヶ沢(11時39分)間が最大の見どころである。

前評判通りの美しい景色の連続であった。

車でドライブしていたらこんな感じの海岸線を通ることはままあるのだろうが、電車でこれだけ海に近い場所を走り続ける路線というのは確かに珍しいように思う。

鯵ヶ沢以降でも、電車に津軽三味線演奏家津軽弁語り部が乗りこんで腕前を披露してくれる粋な電車だったので全区間を通じてとても楽しめた。

 

 
さすがに日本屈指の観光路線というだけの景色が見られる
 

 

景観を楽しむために絶景ポイントが来るたびにスピードをかなり減速して走ってくれる
 

  
上:海の向こうに見えるのは世界遺産白神山地
下:千畳敷海岸
 

 
上:津軽三味線演奏 
下:津軽弁語り部による語り


津軽五所川原

津軽五所川原と聞けば、リンゴは当然ながら、地吹雪が思い浮かぶ。

でも、この日の気候は穏やかだった。

とはいえ、北国に来たんだな~という旅情を感じることはできた。

弘前から大釈迦峠を抜けると雪国になっていたのにビックリした。

  

 
上:うっすらと見える岩木山 
左下:津軽といえばリンゴの里だ 
右下:弘前から大釈迦トンネルを抜けると雪景色が広がった…

青森

青森市街における昼の滞在時間はとても少なかったので、駅前をぶらついて再びローカル電車に乗り込むのみであった。

まあ、青森も過去に来たことがあるからいいんだけど…。

しかしながら、ローカル電車の中で地元の人が話している言葉を聞き取ることがほとんどできなかった…。

日本は広いなあ…。

さすが陸奥の国まで旅してきただけのことはある。

 

 
上:青森駅前 
下:青森駅から見た青森ベイブリッジと八甲田丸

 

 
せっかくなので駅弁をかっ食らう

大湊線

野辺地駅で小一時間ほど電車を待って下北半島を北上する大湊線に乗り込んだ。

陸奥湾沿い続いているこの路線にはこの上なく最果て感が漂う。

こういう旅愁を感じることができるのが旅の醍醐味ってヤツですなあ…。

まさかり型の半島の刃の付け根の部分に、本州最北端の下北駅大湊線終点の大湊駅があるが、この周辺から見える夕暮れ時の恐山方面の山々からはなんともいえない雰囲気を感じた。

もっと寒くない時期にいつの日にか恐山に行ってみようっと!

 

 
電車の先頭部からの景色だが、この最果て感を見よ!
 

 
上:陸奥湾に浮かぶ恐山などの山々 
下:六ヶ所村方面の風車

 


大湊駅に着く直前に見上げた恐山方面の光景

 

 
上:大湊線終点の大湊駅
下:最果て感漂う大湊駅

青森

大湊駅から青森駅に向かう途中に青森市浅虫温泉の日帰り湯で疲れを癒したため、青森駅に着いたのはバスが出発する2時間半前となった。

まあ、この寒い中に市街を散策するのには十分な時間である。

青森駅を中心に集積度を高め、こじんまりとしたスモールタウンを形成しようとしている青森市街は夜なのにも関わらず、意外と活気がある。

青森市街をトコトコ歩いた後に海沿いにある青い森公園に行き、その後は青森のシンボルビルであるアスパムの展望台から青森の美しい夜景を眺めた。

そして、旅の締めに、適当な店でウニイクラ丼を食して帰りのバスに乗り込んだ。

青森駅を22時半に出発したのだが、予定より1時間半早い6時半に品川に着き、今回の旅は終了した。

駆け足の旅行だったが、就職前日だったので良い気分転換になった。

 

 
「スモールシティ」で有名な青森の街は意外に活気があるのです!

 

 
上:青い海公園から見た青森ベイブリッジ
下:青森の「A」のかたちをしたアスパム

 


アスパムの展望台から見た青森の夜景