GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

最近の政治考① 現在の日本の政治課題は?

選挙が近いこともあり、数回に渡って日本の政治における問題点について思ったことを書く。

 

日本の政治課題は、国内的には、①財政赤字対策、②高齢者および社会保険負担の増加への対策、③生産人口比率の減少対策という長期的課題とデフレ対策という短期的課題に尽き、対外的には、円高対策という短期的課題に尽きると思う。

人によってはこれらこそが何よりも問題という人もいるかもしれないが、憲法や軍隊の扱い、原発の扱いなどは、重要ではあるものの、先に挙げた課題と比べれば小さな問題だ。

なお、日本からイノベーティブな産業や企業が生まれないというような問題は政治課題というよりは経済課題というべきものだと思う。

 

消費税増税は、上記国内長期的課題の①②③、および、世界的な法人税率下げ競争をカバーする案としては必要な政策だが、短期的に景気に大打撃を与える政策でもあり、また、この程度の上げ幅では全く①②③をカバーできないので、実は唾をまくし立てて叫ぶほどのことではないのにあたかも大問題かのように扱われている。

そして、消費税増税によらずともインフレ目標を設定して金融政策を駆使し、規制緩和推し進めて経済を活性化させることで名目GDPを上げ、税収を上げることによってプライマリーバランスを取るという「上げ潮派」の主張することは、もちろん、それができれば最もハッピーだが、国内問題①②③と両立できるとは簡単には思えない。

自民党安倍氏みんなの党の渡辺氏はこの系譜に属していると思われる。

 

なお、みんなの党規制緩和を徹底的に謳っているのは結構なことだが、消費税増税不要論や脱原発をあたかもできるかのように叫んで右側から責任政党の足を引っ張って改革を遅らせる点においてはポピュリズム的要素を持つ政党であるといえ、民主党自民党および日本維新の会という3つの責任政党よりは幾分か下で、宗教団体の政党である公明党や他の左側の泡沫無責任政党よりはマシという位置づけにあるといえる。

 

といいつつ、僕もみんなの党に投票をしてきたのだが、もうここまで来てしまったら痛みが伴わないままツケを返すことは難しくなってきているのにも関わらず、国民が痛みを引き受けようとしない状況は南欧をはじめとして昨今の多くの国で見られる現象である。

そして、ポピュリズムを煽って票を取ろうとする職業政治家が多すぎるのにも目を覆いたくなる。

 

本当の長期的な政治課題は、語るべき言葉を何も持たない空疎な国民であることが許される文化だとも私は思っているが、こういった国民性だからこそ空気に流されやすく、ポピュリズムを醸成しやすいのではないかと思う。 

 

【追記】

私が住む東京2区の小選挙区候補者の主張を見る限り、どう考えてもみんなの党の候補の主張が圧倒的に抜きん出ていたので、小選挙区みんなの党の候補に入れることにしました。

たぶん死に票ですが…。

 

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