GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる48歳仙人のつぶやき

私のふざけた大学受験と世界史

ちょっと私事を長々と書く。

 

私は子供の頃から社会科大好き人間で、他の教科で人に負けるのは平気だったけど、なんとなく社会科でだけは人に負けたくなかった。

まあ、小学生の頃までは算数や理科も得意だったのだが、中学校以降は社会科にしか興味が行かなくなった。

美術と体育も大好きだったけど…。

 

その頃になると、世界のすべての国の首都だとか、国や国内外の都市の人口だとか、三国志の登場人物の名前の暗記だとか、そういったくだらないことを覚える趣味に血道をあげるようになってはいたが、それに伴って、他の教科の成績は下がっていった。

そして、高校になる頃には、社会科と現代文以外は完全に落ちこぼれとなっていた。

一番苦手だった英語の学習はビートルズをはじめとする洋楽の歌詞を覚えるためだけにやっていたようなものだった…。

 

私は高校2年の時に「東京の私立大学に行く」と決めたので、数学と理科の時間を完全に授業を無視して読書の時間にあてることとした。

おかげで、3年間で900冊ぐらいの本を読めた。

授業中に先生に指されても、無表情で「わかりません」と答えるありさまだった…。

 

しかし、今でも年賀状をやり取りしている先生は、高校2年の時の担任にして生物を教えてくださっていた先生と、大学のゼミの教授だけである。

その生物の先生に「僕は私立大学を受けるから、数学と理科は進級できる程度にしかやりません」と堂々と宣言していた。

その先生は器の大きな先生で、その潔さ?を逆に気に入ってくれたのか、とても良くしてくださった。

 

ちなみに国公立志向が強い地方の県立高校でここまで私立校シフトを取る人間など他にいなかったのだが、友人達は皆、浪人になって私立校シフトを取り始めたわけで、私のように高校2年になるやいなや完全に理数系の科目を無視する人間は珍しかった。

まあ、そのせいもあって、現役で大学に進学できたが、今となっては、理数系がてんで苦手な文系人間になってしまった…。

 

私は、高校2年と3年の時はクラスメイト達にハメられて2年間とも学級委員長をやっていたのだが、ほぼ毎日朝の補習をサボるため、副委員長の女の子が私に代わって朝の挨拶をしていた…。

成績が常に学年でビリから20番内に入っていたくせに、「僕の受験計画では朝の補習を必要としていません」「『春よ来い』を観てから家を出るので補習には間に合いません」と堂々と担任の先生に言っていた。

これでも、何故か先生には好かれていたのだけど…。

もちろん、当時は鉄拳制裁などあたりまえの時代だったので、殴ってくるような先生の前では、心の中で舌を出しながらおとなしくしていた…。

 

社会以外はまともに勉強しないありさまだったため、高校3年の2学期末試験では学年502人中498位という破滅的な成績にまで落ちこぼれたのだが、「親のスネかじり」&「数打ちゃ当たる」戦法で14回入試を受け、恥ずかしくもなく受けた上位校にはことごとく落ちたものの、入学した國學院大學法学部と、専修大学経営学部と東海大学国際関係学部になんとか受かった。

まあ、大学受験だけで、信じられないほどの金がかかったのだが…。

 

全く労せずして大学に受かってしまったものだから、自分の中では「わずか2ヵ月の受験勉強でもこの程度の大学には受かるものだな…」と思ったが、おそらくは、「数打ちゃ当たる」戦法が功を奏しただけの話であろう。

英語の問題なんて、英語は全然読めないくせに、元の話を日本語で覚えていたから選択式回答ができた大学が何校かあったのだが、これなんか、まさしく豊富な読書量のおかげである。

 

地理は1年しか履修していないが、今でも全く勉強せずに去年92点・今年88点を取れたし、現代社会も88点が取れた。

しかし、当時、一生懸命に取り組んだ世界史は今やったら70点も取れないのではないかという気がしたので解かなかった。

 

私が高校生だった頃は世界史は必修ではなかった。

しかし、私は「世界史的な視点は自分にとって必要だし、地理や日本史や政治経済と比べて世界史には詳しくない」という理由で世界史を専攻した。

要するに趣味の延長・拡充のために専攻したのだが、ほどなくして、下の学年で世界史が必修になり、「やっぱ俺の考えは間違っていなかった。世界史はやっといたほうが教養のためになる」と思ったものだ。

そして、高3の担任は世界史の先生だったのだが、ものすごく良い授業をしてくれる先生だったので、教科書の世界史を超えた世界史を学ぶことができてすごくラッキーだった。

 

今、世界史の履修単位不足が問題となっているが、恥ずかしいことに、私が通っていた宮崎大宮高校でもやっちゃっていたようだ。

私のように、「一番わかっていないから教養のために世界史を学んだ」というような変わり者でもない限り、世界史は入試を受ける上で効率の悪い科目であろうことは認めざるを得ない。

きちんと履修した人と差が出ては不公平になるから、履修不足の人には今から補習を受けさせるなんて言っているが、「我々の時代には必修じゃなかったのだから別にそんな酷いことをせんでもいいじゃんかよ~」と思ってしまう。

とはいえ、当局としてはそれをやすやすと看過するわけには行かないというのはわからなくないわけで、まあ、その履修を受けている人は授業を完全に無視して自分の受験勉強をすれば良いのだろうと…昔の自分を振り返りながら思った。