やっとのことでアメリカ産牛肉の輸入が再開された。
アメリカ産牛肉の輸入に反対する人には「杞憂」という言葉を送りたい。
食べた人がBSE感染牛を食べてヤコブ病になる可能性はそれほど低い…。
世の中にはほとんどゼロに近い確率で起きる事故の可能性についてとかく熱く語る人がいるものである。
そういう人は、暴走運転をしている車がぶつかってくる可能性があるからということで車の運転をしないほうが良い。
いや、事故に巻き込まれるといけないから街を歩くのも辞めたほうが良い。
そのほうが余程危険を回避できるというものである。
それと比べたらBSE感染牛を食べて死ぬ可能性や乗っている飛行機が墜落する可能性は極めて低い。
モノゴトを可能性で考える習慣がある人ならば今回のニュースにそれほど熱くなることはないと思う。
宝くじなんかを買っているおバカな人は統計的思考力がない人だから要注意である。
そして、フグおよびロシアンルーレット級に危険な“鶏刺”を食べておいて牛肉輸入に反対する人には「矛盾」という言葉を送りたい。
フグや鶏刺は刺身もダメ。
そんな人は外でジャガイモを食べる時も芽に目を凝らしてから食べたほうが良い。
もちろん、そんな人は絶対に生卵を食べてはいけない。
また、この問題を「外圧に屈した」と考える人がいるようだが、アメリカでBSEに感染した牛が出たら全面輸入禁止にしたくせに、国内で感染牛が出た時には普通に販売されていたわけで、これこそ「畜産業界の圧力に屈した」と言わずして何というのであろうか…。
だいたい、基本的に日本行政は生産者重視の保護主義性向であり続けているのだが、皮肉なことにアメリカの「ガイアツ」が消費者の利益を代弁し続けてきたのである。
それでも、この問題を「外圧に屈した」と考える人は以下のことを冷静に考えていただきたい。
・そもそも、全頭検査が安心という保障はないとされている。
・BSEに感染している率に関していえば日本はアメリカの1,000倍程度である。
・実際にBSEで死者を出したことのあるヨーロッパでは全頭検査は行われていない。
そういえば、今回も輸入禁止処置のためにアメリカ産の牛肉1,300トンが冷凍保管されたうえで行き場を失っていたというが、これらの牛肉が廃棄処分されていないままに市場に出回ることを願って止まない。
私は感染の可能性がないのにも関わらず廃棄処分された牛の命を思うと悲しくて仕方なくなる。
また、私は、「アメリカ産牛肉を扱っていません」とデカデカと掲げて、バカな消費者に媚びるような焼肉屋で焼肉を食べるのは控えたいと思う。
っていうか、金がないから必然的にそうなると思うけど…。
もちろん、「率直に言って、アメリカ産牛肉を使っての販売をやってほしくない」とよその会社である吉野家にケチをつける社長がいるすき家でも食べないようにする。
世の中には私みたいな消費者がいるということをこの零細ブログで発信させていただく。
ところで、アメリカ産牛肉の輸入に賛成するか反対するかで、私と根底の思考回路が同じか違うかがわかる気がする。
いや、他にも個人的に熱くなってしまう案件はいくらでもあるか、この件ほどそう思うことはない。
私の思考回路は常に牛肉輸入に賛成する側の視点に立っている。
牛肉輸入に反対する人とは何の問題について話し合っても価値観が合わない気がする。
私にとってこの問題はその人の思考回路や判断基準を判断するうえでそれほど大きな試金石なのだ…。