天気予報というやつは肝心なときに外れるわい。
なお、天気予報は晴れ時々くもりでした。
昨日は痛い目にあったのだが、昨日のメールを投稿してからすぐに渋滞は解消して、無事帰途につくことができた。
とはいえ、途中で飯を食ったり、ドン・キホーテに寄り道したりしていたので、家に帰ったのは深夜2時頃となった…。
「箱根の山は天下の険」というだけあって、江戸時代には箱根を押さえれば東海道の西から江戸への進軍を防ぐことができたわけだが、箱根を北に迂回して走る東名高速と国道246号線は富士山麓を走るとはいえ、箱根周辺道路よりは標高が低い。
しかし、高速道路は雪が降るとすぐに閉鎖されるため、こういう時には国道246号線が最後に残された東京⇔東海間の連絡道路となる。
とはいえ、私の乗るレンタカーも周囲の車も当然のごとく、4WDでもチェーンやスタッドレスタイヤを装備しているわけでもなく、アイスバーンの上ではブレーキの効きが悪いこともあって、「滑って事故に遭いたくない」「玉突きに巻き込まれるのも勘弁して!」「タイヤをとられて立ち往生しませんように…」「警察のチェーン検問があって、『つけていない車は引き返しなさい』と言われるのも勘弁…」という複数の気持ちを抱きながら運転していた。
以前、奥日光に紅葉を見に行った後に金精峠へ抜けようとしたところ、チェーン検問で帰されたことがあったのだが、「さすがにここで検問をしたら大パニックになるだろうな?」と思っていたら、さすがにそれはなかった。
しかし、タイヤをとられたのか立ち往生している車も数台見かけた。
上りも下りも神奈川・静岡県境からちょっと静岡に入ったところあたりを先頭に渋滞が続いていた。
上りの渋滞も酷かったが、対向の下りの渋滞は絶望的としかいいようがないもので、秦野あたりまで続いていた。
「あの人たちはいつになったら静岡に帰るもしくは行くことができるのだろう?」と思うといたたまれなくなった。
私は、以前に「社会調査の仕事をしていた」と書いたが、交通調査についてはかなり深くやっていて、交通量調査は当然ながら、交差点の容量解析やら大規模開発による周辺への交通影響予測なんてものをやっていた。
なので、東京圏の道路の混む場所・混む時間帯・混む理由などについてインプットする機会が多かったのと、せっかちな性格であることも手伝って、普段から車に乗った時には渋滞を避けるためにあらゆる努力を払っているのだが、さすがに昨日はどうしようもなかった。
しかし、1年半も前に辞めたくせに職業病で渋滞の原因については気になって見てしまう癖がある。
こんな絶望的な渋滞を生み出されていたのには以下のような原因があったが、「トホホ…」と言いたくなる原因もあった。
- 渋滞は道路が処理できる容量を需要交通量が超えた時に発生する。
- 道路の容量は、車線数はもとより、普段は割りあてられた信号の青時間比に最も左右されるが、通行速度によっても大きな影響を受ける。
- 当然ながら、速度が低下すると容量が激減するのだが、あたりまえな話、時速60kmと時速15kmとでは処理できる容量が4倍違う。
- なので、大雪が降ることにより徐行せざるを得なくなると容量は数分の一にまで落ちる。
- 処理できる容量が少ないのに需要が増える一方だと渋滞はどこまでも伸びることとなる。
- また、高速道路において1台の車がちょっとブレーキを踏んでしまったがために、後ろの車もブレーキを踏まなければならなくなったとしたら、それが連鎖して起きることによって数十kmの渋滞に発生することがままあるのだが、このように、容量の問題ではなく、挙動が連鎖・拡大することによって大渋滞が発生することもある。
- 昨日の場合はそれが酷かった。
途中でガッチリと止まってしまって、数十分もの間、1メートルも動かなくなったこともあったのだが、その間、道路に車を止めたまま、トイレを探したり、飲み物を買ったりといったドライバーが相次いだ。
最悪だったのは、前の車が動き出しても道をふさいだまま戻ってこない大型トラックの運転手がいたことで、彼のために後ろのほうではものすごい影響が出ていたものと思われる。 - 下り線も同様で、大型トラック運転手が戻ってこないために大渋滞が発生していた。
なんてことのない出来事に見えるが、その地点を先頭に何十kmも続いているのを見るといたたまれない気持ちになった。
「運ちゃん!しっかりしてくれい!」と言うだけでは済まない話であった。 - 仮に車が滑って横向きになったりしたら、この程度の渋滞ではすまなかっただろうと思う。
しかし、大雪が降っていたとは言うものの、東北などでの大雪と違って、普通に路面が見える程度の雪である。
しかし、基本的にどの車もスタッドレスタイヤやチェーン装備していないわけだし、ある程度の標高の箇所を通過しないと東海地方に抜けられないわけだから、「正直、大雪による大動脈の交通マヒはどうしても防ぎようがないのだろうな…」と思ってしまった。