GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

議員のスケールと選挙制度など

最近、昨年にデキ婚して、昨年末に披露宴をやったばかりかつ奥さんの出産間近なのに不倫するという格好のネタを提供した議員が辞職する話題があった。

 

仮に育休を取るなどという発言をしなければここまで傷は負わずに済んだのだろうが、この発言とこの行動の矛盾の大きさと行動の軽さが辞職という結果になったのだと思うが、自民党の危機管理の視点で考えればこういういてもいなくても関係のない議員に在籍してもらう必要はなかったのでしょうな。

 

奥さんは大学演劇科を卒業後放送局でのアルバイトや韓国留学をするが、ミス○○に選ばれる美貌を武器に市議になり、任期を1期も務めずに県議に鞍替えして無投票当選し、それをテコに衆議院選で自民党から立候補して現在に至るという。

旦那さんは大学卒業後、会社3社をそれぞれ1年程度しか勤めずに職を転々として起業し、起業経験を買われて公募自民党から立候補して現在に至るという。

ただし、旦那さんが起業した会社は現在も存続していて、京都大学大学院の非常勤講師をした経験もあるというからその点は救いかと思う。

 

正直、自分の選挙区以外の議員の経歴などいちいちチェックしないので知らなくて当然なのだが、それにしてもあまりに双方のスケールが小さすぎることに愕然としてしまう。

これらのキャリアのどこで法案作成能力や政策立案能力を身につけたというのだろう。

 

地味で重厚な候補より派手でキャッチーな候補が受かりやすい小選挙区制では議員のスケールが小さくなるとは言われてきたが、その申し子のような存在だなと思う。

ワイドショー的ネタよりもそちらのほうがずっと気になってしまった。

そういえば、自民党は沖縄でもまさしくそういった大衆狙いの候補を立てようとしてましたなあ。

 

俺はたとえそうであっても政権交代を可能にし、政高党低でダイナミックな政治ができる小選挙区制を支持せざるを得ないとも思ってきた。

 

しかし、現在の野党の体たらくでは保守二大政党制の定着は相当に危うい。

議員の小粒化という大きな代償を払ってまで二大政党制という果実を得ようとしているのに、小粒化ばかりが進んで果実を得られなくなってきている由々しき事態である。

 

昔は酷くなかったのに今では老害ばかりを感じさせる民主党の代表には期待度ゼロだが、党が存続している点はまだ評価できるかもしれない。

民主党を割って出て、橋下氏と統一会派を組むもケンカ別れをして、また民主党と合併したいけど解党してくれなきゃ嫌だという維新の党は次回選挙では旧次世代の党のように議席を減らしかねない党でもっと期待できない。

おおさか維新の会は健全野党ではあるが、かつて存在した自由党みんなの党と同じ健全野党であっても、これらの政党と同じく政争で離合集散を繰り返すのでまともに信用できず取り合っていられない。

 

小沢一郎という稀代の破壊者が仕掛けた小選挙区制による二大政党制にこの20年間夢を見続けた一有権者としてはまことに残念で、くしくも、その20年間は失われた20年とも言われるわけでもあり、考えを変えたほうが良いのかなと思うこともある。

俺がどう考えようと、考え方を変えようとどうでもいいことなのであるが…。

二大政党制がうまく機能しないとなると、健全野党乱立による合従連衡政権というパターンが考えられるのだが、それには自民党が強すぎる。

 

となると、与党のように振る舞える本当の健全野党が育つしかない。

現にそうして民主党は政権を取ったのだからもう一度そうなるべきである。

民主党がかつてのみんなの党日本維新の会のようにもう少し是々非々でモノを言うのならば自民批判票を取り込むことができるのに、どんどん左に行くばかりだから投票する気がなくなるわけで、そこは与党になったつもりで現実的に振る舞うべきである。

安倍内閣立憲主義を崩したことは事実だが、シールズに加担する政党に入れるよりは、やむを得ず立憲主義を崩すほうがマシと有権者は考えているのだと思う。

 

それにしても考えれば考えるほど鳩山さんの残した負の遺産の大きさに愕然とする。

まとまりのない話になったが、締めは鳩山さんで。