劉備玄徳は諸葛亮孔明に頼らないと何もできん人ですが、自民党は公明党がないとここまで無力だということがわかってはいたけど、やっぱりわかってしまった選挙でしたね。
ところで、今回の得票率と議席数は以下の通りとなっている。
都民ファースト 33.7% 49議席
自民 22.5%(前回36.0%) 23議席
共産 13.8% 19議席
公明 13.1% 23議席
民進 6.9%(前回15.2%) 5議席
維新 1.0% 1議席
ちなみに立候補者を立てないと得票できないのだから、ほとんどの選挙区に立候補した都民ファースト・自民・共産以外の党の得票率は当然ながら低くなる。
公明党は42選挙区中21選挙区でしか候補を立てていないのに13.13%を得票しているわけだが、これは共産党の13.8%とは全く意味合いの違う数値となる。
自民党はいろんな失策によって得票率を36.0%から22.5%に減らしたのも痛かったが、公明党が立候補していない半分の21議席において票を失うのはおろか、その票がそのまま全部都民ファーストに流れたのだからあまりに痛すぎた。
無駄打ちしない公明党の全勝は当然かつお見事として、都民ファーストも死に票は離島だけで、自民党の死に票は凄まじいものとなりましたなあ。
戦略的に考えて、今回の根本的な失策は何よりも自民党議連が公明党から愛想をつかされたことに尽きますな。
今日の読売新聞の一面トップに「自公、国政で結束確認」とありましたが、いやいや、自民党さんは本当に確認しとかないと…。
それに対して小池氏は勢いで都知事になると同時に、敵をあぶり出し、敵の自民と公明を分断し、塾を開いて人を登用し、主に民進党から人を離反させ、見事な大勝利を収めたものだと思います。
孔明を彷彿とさせる権謀術数の冴えわたりぶりです。
あとは、大勝した後に紛れ込んでいるアンポンタン議員をマスコミが必死に探すわけだけど、アンポンタン議員が少しでもいると大きく有権者の心証を棄損するので、それだけが心配でしょうな。
ところで、俺はというと、自民も都民ファーストも共産も嫌で、残りは泡沫候補しか選択肢がなかったので、やけっぱちで泡沫候補に入れました。
そして、泡沫候補さんが言っていることが最もまともな気がしたというのも本当のところです。
都民ファーストの人なんて、短大の幼児保育学科を卒業して、どこかでちょっとだけ働いた後、議員秘書になって、民進党から立候補して区議会議員を1期しか務めず、5月まで民進党員として活動していて、それでこの度は都民ファーストから立候補という、金子恵美衆議院議員を始めとする若い女性議員に最もありがちなパターンのわたしべ的なキャリア構成でしたな。
別に短大の幼児保育学科卒というのを低く見るつもりはないですが、30代前半のその議員の方が、仮に霞が関や都庁の官僚を連れてきて何かの論争をさせたとして、まともに返す見識、タフな交渉に耐えられる根性を持っておられるものなんですかね。
それだけの研鑚を積んで生きてきたんでしょうかね?
ちょっとオイラにはそのようには見受けませんでしたね。
その候補者は圧倒的な得票で当選しましたが、俺はそういう勢いだけの候補者にはちょっと入れられませんでしたね。
とりあえず、市場の豊洲移転はなんとか決定してくれたので、都民ファーストさんには禁煙条例のほうではガッツリとがんばっていただきたいものですな。