GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

PRIDE 男祭り 2005 ITADAKI [2005/12/31] 

 

各試合ごとの感想

吉田秀彦 VS ●小川直也 (1R1本勝ち・腕ひしぎ十字固め)

日本人離れした体格と抜群の素質を持った小川選手がずっと総合を続けていたならばわからなかったが、厳しい総合の世界で強敵としのぎを削ってきた吉田選手と、ジャイアント・シルバ選手、スレファン・レコ選手、佐竹雅昭選手、ゲーリー・グッドリッジ選手といった「オイオイ!」とツッコミを入れたくなるほど大したことない選手としか試合をしていない小川選手とでは経験値に差がありすぎる。

経験値が大きくモノを言うのが格闘技の世界であり、普通に考えれば吉田選手が有利なのだが、個人的には小川選手にがんばって欲しかった。

しかし、これまた結果は一つで非情であった。

でも、試合後のやりとりはお互いの生き様が出てなかなかおもしろかった。

 

ヴァンダレイ・シウバ VS ●ヒカルド・アローナ (判定2-1)

とにかくシウバ選手に勝って欲しかったから、勝ってくれて満足ですわ!

なんか知らないけどシウバ選手って大好きな選手なんだよな~。

 

マーク・ハント VS ●ミルコ・クロコップ (判定2-1)

序盤こそ左のキックでコントロールできていたミルコ選手だったが、今回は体調が悪かったからなのか、体重の重いハント選手に体力を消耗させられたのかはわからないが、急に疲れが出てきて失速した。

相手に背を向けたり、残り時間を気にしたり、苦しそうな顔をしたりと相変わらずの不安定ぶりも目立った。

ハイミックも見切られ、当たっても倒れず、打つ手なしといった感じでもあった。

ジャッジの1名は何故かミルコ選手を支持したが、負けは負けに違いなく、ミルコ選手にとっては手痛い一敗となってしまった。

あと、ハント選手はグラップラーに勝てることが実証できれば、打倒ヒョードルへの道も開かれるのであろう。

しかし、ハント選手は1年もブランクがあったのに良くもこんなパフォーマンスで動けたものだ…。

 

桜庭和志 VS ●美濃輪育久 (1R1本勝ち・羽根折固め)

リアル・プロレスラー対決は意外に地味だったので裏ばかりを見ていたが、体力・地力ともに勝る桜庭選手がきちんと一本勝ちに持っていった。

タップをしない美濃輪選手もすごい根性だった…。

もっとも、桜庭選手にとっては絶対に落とすことのできない一戦だったのだが…。

美濃輪選手が「来年の目標は?」と聞かれ、「何も考えてないです。あと1時間で考えて新年を迎えます」というコメントを残していたのにはかなりウケた。

 

五味隆典 VS ●桜井”マッハ”速人 (1RKO)

この試合こそある意味頂上対決なのに、KID選手VS須藤選手ほど世間の目を浴びないのは二人があまりイケメンでないから?

前半は桜井選手のローキックがかなり有効だったが、倒れた時には五味選手がいつのまにか上になっていてマウントへ持っていった。

この辺のバランスの良さって強い選手の条件だよな~と思った。

そしてマウントからのパンチがすごく、「なんで止めないんだ~」と思いつつもなんとかスタンドへ戻す。

しかし、桜井選手は立っているのがやっとで、すぐに連打を浴びてKOとなった。

しかし、五味選手といい、シウバ選手といい、ヒョードル選手といい、「各階級の王者というのは何とも表現のし難いナチュラルな強さを持っているよなあ~」とつくづく思った。

五味選手はライト級チャンピオンとなったわけだがどこまで世間に受け入れられていくのであろうか…。

 

ダン・ヘンダーソン VS ●ムリーロ・ブスタマンチ (判定2-1)

ウェルター級タイトルマッチとはいえ、両者が地味すぎることもあってカットしまくり。

結果は順当といったところか…。

 

エメリヤーエンコ・ヒョードル VS ●ズール (1RKO)

皇帝もこの試合順にはいささか不満があったかもしれないけど、相手が未知数だからしょうがないか…。

しかし、皇帝があまりに強すぎて全く話になりませんでした。

 

エメリヤーエンコ・アレキサンダー VS ●パウエル・ナツラ (1R1本勝ち・フェイスロック)

もしかして、アレキサンダー選手は本当に滅茶苦茶強くなってる?

フェイス・ロックってこれまたすごい技で勝ったものだ。

これでナツラ選手は連敗だが、この世界は甘くないということがわかったのかな?

 

菊田早苗 VS ●瀧本誠 (判定3-0)

菊田選手が完勝したのはうれしかった。

裏の人間が表の人間に負けたら後がないという思いが伝わり、これには強く共感できた。

 

ジェームス・トンプソン VS ●ジャイアント・シルバ (1RKO)

テレビではオープニングだったが、会場ではこの試合が中村選手VS近藤選手の後とは…。

ジャイアント・シルバ選手のキャラはサイコーだけど、ちょっとダメダメすぎでしょう。

 

中村和裕 VS ●近藤有己 (判定3-0)

近藤選手にがんばって欲しかったけど中村選手は強いわな。

近藤選手はボブ・チャンチン選手に負けているけど、中村選手は勝っているわけだし…。

後半は近藤選手が押していた気がするけど、それまで差がついていたからしょうがない。

一番の敗因は体重差・体格差だったのだろう。

近藤選手にはウェルター級でがんばって欲しい。

 

○チャールズ・”クレイジーホース”・ベネット VS ●金子賢 (1R1本勝ち・腕ひしぎ十字固め)

なんだかんだ言って、金子選手もよくよくこんな強敵とやったものだと思う…。

以前、金子選手の練習光景を生で見たことがあって、「芸能人なのにすごい身体をしているな~」と彼の胸筋を見ながら思ったことがあったが「こういうことだったのね…」と思ったものだ…。

立ち技勝負だったらともかく、私だったらちびって逃げるって…。

試合の内容としては、初めのタックルはかなり光っていたように思う。

あとは、プロ格闘家でないこともあって試合中なのに感情が顔に出すぎていたようにも思う。

どちらにせよストップは早めにするつもりだったのだろうが、あまり殴られずに終わったことで顔が壊されずに済んで良かったのではなかろうか…。

 

バンコクの夜景