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社会全般について思ったことをここでつぶやいてます

体育会とコクドと北朝鮮の共通項

僕は大学の頃に大学の体育会的な組織の部活に属していた。
部活そのものは嫌いではなかったが、体育会の組織形態というものについてはこの上なく嫌いというか僕の性には合わなかった。
確かに、上下関係がしっかりしていると、意思決定の優先順位が決まっているため、下手なイザコザが全く起きず、ある意味において便利であり、また、物事に取り組む際の効率が非常に高い。
「民主主義とは最も効率の悪い体制だ」と言うが、まさしくその逆なのである。
また、このような組織に属することにより、けじめ・礼儀正しさ・上の人の空気を読む機知などを育むことができるので、何も悪い面ばかりがあるわけではない。

ところで、体育会的組織には、一見、絶対服従のように見えて、実際には下から上への意思疎通が図れている体育会的組織と、そうでない体育会的組織とがあるが、僕がここで問題にしているのは後者のほうである。
 
僕が属していたのは後者のタイプで、上に対して一切意見を言えない組織であった。
このような組織は方向を一歩でも誤るととんでもない方向に進みかねないのが最大の欠点である。
 
とはいえ、僕が所属していた部活には先輩方も人格的にすばらしい方ばかりだったし、反社会的な行動を取るような人もおらず、理不尽すぎて納得がいかないというようなこともそれほどなかったから運が良かった…。
まあ、あったとしても、毎年、6月頃のとある日に、新入生に対し、マススパーリングの際に、何度も何度も立ち向かわせて、歩けなくなるまでローキックを両足に蹴り続け、ローキックの恐怖を心と身体に覚えこませる「ローの洗礼」が通例となっていたのだが、この程度である(ちなみに、足がほとんど曲がらなくなるので分速10メートル程度でしか歩けず、腰を浮かしたままでしか大をできない生活がしばらく続いた…)。
 
仮に、このような組織において、上級生に非常識な人間がいた場合には、下級生もまた非常識的なことを行なうことを余儀なくされるというようなことは十二分に考えられる。
別の大学の部において、雑巾の絞り汁やタバスコがこんもりと入った酒を杯についで一気に飲ませるような場面を目にしたことがあるし、体育会部活生によるレイプ事件なんかは、もしかしたらそのような流れで起きたのかもしれないとすら思う。
 
まだ、大学の体育会ごときであれば多少の間違いを犯しても大した騒ぎにはならないが、これが企業や国ごとで行なわれると大変なこととなる。
そして、体育会のような組織や、コクドのような会社や、北朝鮮のような国家はそういった危険性を持っているという点で大変に似ている。
 
ワンマン社長に側近がモノを言えない会社だとコクドグループのようになってしまい、間違ったコーポレートガバナンスのまま数十年間も突き進む結果になってしまう。
実際に、堤義明元会長への社員の態度をテレビなどで見ると空寒いものを感じてしまう。
会議などで模範回答しかできないカルチャーは体育会と同じである。
 
また、今の北朝鮮フセイン下のイラクスターリン下のソビエトなどのように、国家レベルでこれが行なわれるとあのような悲劇が起こる。
 
ところで、僕の学年が部活の一番上に立ったときに、僕の信念に基づいてこういった締めつけを辞める方向に進めていったのだが、そうしたら、半分以上の部員が部活を辞めてしまった(もちろん、意図していなかったし、必死に引き止めた…)。
もちろん、自分達の求心力・指導力がなかったせいなのかもしれないが、それよも、それまでは上からの締めつけが怖くて辞めたくても辞めたいと言い出せなかった部分が大きかったのであろう。
もちろん、そのような状況で無理して続けてもらってもお互いのために不幸だから、最終的には「辞めるのもやむなし」として扱った。
北朝鮮でいえば、脱北者を見逃すようなものになるのかなぁ~?(笑)。
 
しかし、僕も過去に辞めたくて仕方ない時期があり、その時は、報復(?)が怖くてとても辞めることができなかったからその気持ちは良くわかったのだが、僕個人は最終的に全日本学生キックボクシング連盟ウェルター級チャンピオンになれたこともあり、今も、趣味として残っているため、続けて良かったと思っており、言っていることが矛盾しているのだが…(笑)。
 
しかし、それから後の現役部員の雰囲気はとても良いものとなり、風通しの良い組織に生まれ変わった。
締めつけに耐えた僕としてはそれをうらやましく思い、かつ微笑ましく思いながら後輩達と接している(しかし、上が追い込んでくれない分、自分で自分を追い込まねばならない一面もあってそういう意味では今の現役部員は辛いのかな…とは思う)。
なお、僕は、「OBのための現役であってはならない」と常に強く思っている(どこの組織も…)。
 
ところで、大企業や独裁国家においても、一度、独裁的な体制が緩むと一気に求心力を失うということは容易に想像がつく。
しかし、独裁的な指導者自らがそれをやめるか、外的な圧力によってそれが打倒されるかによってその体制が崩壊することは多いが、内部破壊というのがなかなか起きにくいということは、部活の件を見てもコクドを見てもイラクを見てもわかるとおりで、また、歴史がそのことを証明している…。