GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

トイレ音への恐れを自己変革につなげる

多少汚い話なので食事中の方はご注意を。

 

これまでに何度も述べているが、俺は1日平均3回ほどトイレで大をする。

となると、そのうち会社で2回は用を足すのだが、この前、用を足し始めた直後に掃除のおばさんが入ってきて掃除をし始めた。

ちなみに、おばさんはダミ声でパンチパーマの猛者で、なかなか強烈なキャラクターで、俺ともよく世間話をする。

 

もちろん、用を足し始める前なら中止して別の階に行くのだが、この日は時すでに遅し。

こちらを気遣って別の階や他の場所から先に掃除してくれるなどという期待が通じない相手であることは過去の経験からわかっているので、沈黙の空間のなか、おそるおそる用を足す。

 

とはいえ、音のひとつも出さずに用を足すことなんぞ男子にとっては高難易度のワザであってそうそう簡単にできるものではない。

それを妻に言うと「普通、落下音以外は出ない」と言われるが、大きな駅や高速道路SAなどの男子トイレでカエルの合唱のように放屁音が鳴り響いていることを思うと、音を出さないのは男子にとって高難易度のワザであると言わざるを得ないのだ。

 

それでも、これまではおそるおそる用を足して音を出さないようにがんばってきたのだが、「相手はそんな音などそれこそ屁ともしないであろう海千山千の猛者なのに、いつまでもそういう些事にとらわれるようでは男がすたる」と思い、また、「人の屁を聞くのと、人に屁を聞かれるのではどちらが苦痛か、と聞かれたら、もちろん前者と即答できるようなSっ気のある人間であらねばならぬ…」と急に思い立ち、おそるおそる用を足すことをやめ、普段と同じように用を足すことにした。

 

もしかしたら音のひとつやふたつは外に漏れたかもしれないが、そんなことを一切気にせずにいるようであらねば人間が小さいと思い、あくまで普段通りに徹する方向に自らの価値観を変えることに成功した。

自分で勝った気になって、その夜、「俺、勝ったぞ!」と、この小さな“成功体験”を妻に話すと、「そういう話をすること自体、まだまだ小さい」とたしなめられた。

齢三十四、そうやってさらに大人の階段を上って行くのだ!とも思うが、今回のパラダイム・シフトは単に“オヤジ化”と呼ぶべきものかもしれん。