GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

小沢氏の国益よりも政局を優先するやり方には辟易する

最近の小沢氏の変節?迷走?ぶりには驚くばかりである。

 

NATOに加盟していないのに、防衛リテラシーの無い国民をたくさん抱えているのに、こんな硬性憲法を持っているのに、白人国家でないのに、二大政党の片方の党首がカッコつけて「テロ特措法問題について、海上自衛隊の支援活動は認められない」と言い切っていいのであろうか…。

 

もちろん、アメリカの言いなりになることがカッコいいことだとは少しも思わない。

しかし、それが国益にかなっていないとは思えない。

小沢氏の本音は昔より国連中心主義で国連待機部隊を創設するというバカバカしいことこの上ない思想なのだが、世間にはアメリカの言いなりにならないことをカッコいいと思う人の割合が高いようで、それで小沢氏の対応がウケているようにみえる。

ところで、インド洋上での給油は主にアフガン向けのものだが、アフガン作戦とイラク作戦とでは国際社会の賛同度が明らかに違う。

また、沈みゆく船のようにも思えるブッシュ政権嫌いの人が小沢氏に賛同するのであろうが、これは民主党政権であってもアメリカが日本に求めることは何ら変わらないであろう。

 

イラク戦争に終始懐疑的だったドイツの首相であるメルケル氏から思いとどまるように促されている時点で小沢氏の国際感覚の無さが現れているように思う。

最もアメリカと距離を置いていたフランスもサルコジ政権になってガラリと変わった。

今や、表立って「NO」と言う国は石油バブルに沸くロシアもしくは中国ぐらいのものだ。

小沢氏は「日本改造計画」で湾岸戦争の時に人を出さなかったことをものすごく悔やんでいたが、この変節ぶりはどうしたことであろう…。

先の参院選勝利に余程気を良くしたのだろうが、何でもかんでも政局に持ち込んでしまおうと考えるようでは彼が望む健全な二大政党は作れないのではないかと思う。

 

確かに、安倍内閣もゴタゴタがすぎるのが気になるけど、まあ、小泉内閣というのは飯島氏の管理がしっかりしていたというか、運がいいというか、モノゴトが上手く運んでいたけど、安倍内閣は要領も悪ければ運もすこぶる悪い。

しかし、すぐさまアラを見つける人には「一体どうやって見つけるのだ?」、見つかるほうには「どうしてそんなに脇が甘いのだ?」と思う日々ではあるが、どうせ、政治家なんてアラを探せばいくらでもあるのだろうからもういいだろうに…とも思う。

とはいえ、大臣になるまで話題にもならなかったことが大臣になった瞬間に話題にされる時点で甘いとは思うのだけど…。

 

とにもかくにも私が思うのは、今の国民やマスコミは些事にばかり敏感になって長期的に大切なものが何か見えなくなっているのではないかということである。

小泉さんの改革を「甘すぎ」というのならともかく、「行きすぎ」と多くの人が思っているだけで認識がヤバいことはすぐわかる。

まあ、また改めて書くかもしれないが、田中派政治が懐かしくなっているようじゃそっちのほうが本当にマズいぞと思う。

いくら老練さがないゆえの甘さが出ることがあるからとはいえ、安倍氏や前原氏のように長期的視点で国のかたちを見つめられる人物が真価を発揮する前に足を引っ張りに引っ張って失脚させるような国にしてしまってはダメだと思う。

特に最近のマスコミや評論家は論調が酷過ぎる。

 

それと世間には、「参院選に負けたなら衆院選で真を問え」という論調が多いが、そもそも解散内閣総理大臣の専権事項だし、内閣総理大臣を指名する権利は衆議院が優越しているわけだし、内閣不信任案決議も衆議院にのみ認められているのだから、そういったことを論じること自体がおかしいと思うのだが、さまざまなところでまことしやかに語られるのは何故であろうかと思う。

 

ここからは余談だが、平沼氏が自民党に復党したらしい。

国民新党を作った人は当初思っていたのとは思わぬ方向に進んでいるように思うが、党に入らなかった人が次々と復党する中、意地を張って新党を立ち上げたことについて彼らは今どのように思っているのであろうか…。

 

つい最近、歳が歳とはいえ、瀬島龍三氏が亡くなったことに驚いていたら、今度はパバロッティ氏が亡くなった。

今夜はパバロッティ氏の歌声を聴くことにする。