昨日も江古田のジムに行った。
インストラクターとしてやっていた時期には自主的に運動する気なんて全く起きなかったが、ただのサラリーマンになると、身体を動かしたくてうずうずするのだろう。
このスポーツのことが、どうやら実は好きで仕方なかったみたいである。
納得のいくシャドーボクシングをしたり、ウィービングを織り交ぜながらサンドバックにさまざまな種類のパンチを打ち込んだり、ミドルキックを蹴ってサンドバックを「く」の字に折り曲げる感触を味わったり…というのはどれも単純な自己満足行為なのだが、やっていると本当に快感だ。
…とはいえ、スタミナがないからすべて5分ずつ程度しかやらないのだが…。
そして、やはり、真剣にプロを志望している同じぐらいの体格の選手とマスボクシングをするのは最高に楽しい。
それ相応に均衡した実力の相手がいないと成り立たないし、相手の顔を殴って良いという双方の了承がないとできない遊びだが、こんなに楽しい遊びは他にない。
そりゃー被弾したら多少は痛いけど、「こんなに楽しくてスリリングで騙しあいの要素が強くて全身運動になって有酸素運動にも無酸素運動にもなるスポーツって他にあるか?」と本当に思う。
ところで、ここから自慢っぽくなるので軽めに流していただきたい…。
私は両構えなため、左右両方の手でジャブを打つのだが、私のパンチはリードジャブも含めて、パンチのほとんどがカウンターか不意打ち、もしくはたま~に見せるたたみかけのラッシュであるため、軽く打っても相手にかなり効いてしまう。
それでダウンさせてしまうのが本当に怖くて、それでも結構ダウンさせてしまうことがあって辛いのだが、持っている力の6割程度しか出せないのが辛いところなのだが、相手をケガさせないために、ディフェンスの精度を上げたり、ボディー打ちを多めに出したりすることにしている。
キックに関しては裕樹選手や新日本の菊地選手の試合を観るたびに奥足ローキックがマイブームになるクセがあるので、今は奥足ローキックがマイブームである。
また、そのように心がけてマスボクシングをしているせいもあって、相手の人は「自分は完全に遊ばれている…」と思ってしまうみたいで、どの人も勝手に私の実力に多分な幻想を抱いてくださるところがあるのは本当にありがたい…。
とはいえ、たまに超一流の選手とやった場合、2分までならば見劣りせずにやれるのだが、その後はスタミナ切れで失速するので防御一辺倒状態に陥る。
一流選手のプレッシャーが強くてスタミナを奪われるという要素はもちろんある。
普段はダメダメなオイラだけど、これをやっている時だけは「やっぱ俺、プロでもないのにマジつえ~よ」と自己肯定することができるのもこのスポーツのいいところである。
まあ、プロになっていたとすれば純粋に実力を査定されてしまうところを、実力をきっちりと査定されることなく、常に余力を残した状態でボチボチやれることを快感に思ってしまうところは相変わらずダメダメだな~とも思う。
まあ、単純に言って、大学で4年やって、社会人になって4年休んで、復帰して4年で、合計8年もやっていれば誰でもこのぐらいにはなれるように思うのだけど…。
まあ、プロでも8年もやっている選手は少ないだろうから、「継続は力」ってことで評価していただきたい…。
本当は、心機一転して、ズブの素人である総合や寝技についてやってみたいと思わなくもないのだが、潔癖症な性格ゆえにどうしても男同士で絡み合うのが嫌で、始めることなく現在に至っている。
ついでに全く関係ない話をする。
普段はフィギュアスケートには興味がないので全く見ないのだが、なんとなくテレビをつけて高橋大輔選手のフリー演技を見ていたら、目が釘づけになった。
全く興味がない人間をここまで引き寄せるのだからビックリものである。
まあ、これにはカラクリがあって、曲目が「オペラ座の怪人」だったことが十二分に作用していたのだが、この曲に合わせて舞う姿が凡庸だったらここまで目を奪われることはないだろう。
舞う姿があまりにも美しいから完全に心を奪われたのだ!
終盤の仮面を脱ぎ捨てる仕草なんかは圧巻以外の何物でもなかった。
こんなところに書いても仕方ないのだが、あまりに感動したので書いた。
普段、「美しさ」って要素に関しては女性にばかり目がいってしまうけど、全身に黒い衣装をまとった美しい肉体と端正なマスクを持った男が出す優雅さや色気ってのも捨てがたいものがあるわね…。
昔、マドリッドでフラメンコを踊る男性ダンサーの動きに胸がドキドキしたことがあったけど、あれと同じ感じを抱いたのだが、自分がこういうことにドキドキすることを再確認した。
オリンピックの荒川さんの演技にも感動したが、今回のほうが断然惹かれたなあ…。
俺って、もしかして芸術やスポーツに関しては、女性の優美さよりも男性の色香に惹かれちゃうのかな~。