GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

ありがとうございました!

就職をするため、今日でジムのレギュラーで入るのは最終日となった。

昨年の4月末から1年半以上の間お世話になったことになる。

 

実際のところはキックボクシングの技術を好き勝手に教えさせていただくだけという内容ではありながらも、「スポーツインストラクターという仕事ほどインドア派の自分に似合わない仕事もない」と思って始めたのだがとても楽しくさせてもらうことができた。

何も知らないまま新田さんにジムに連れられて来た日がなつかしいものである。

 

数多くの女性会員さんと接してキックボクシングの技術を教えたり、トレーナーをしたりしてきたのだが、私の心はずっと昔に書いた通りである。

 

gooddays.hatenablog.jp

 

悪く言えば、こんな何の得にもならないようなことのために、会費を支払って、仕事が終わった後の疲れた身体にムチ打って、おそらくはそれぞれが自宅から近い場所とは思えない六本木という場所に、たった1時間とか1時間半という集団でのレッスンを受けに来てくださることに対しいつもすごくありがたく思っていた。

 

私が生徒さんからいただいている1時間ないし1時間半という時間および会費は、参加している会員さんの人数分の価値があるわけで、それに見合った仕事ができていたかといえばかなり心もとない。

…というより、仕事という感覚はあまりなく、むしろ自分のほうが楽しんでいたし、自分の運動不足の解消に役立っていたような気すらするわけで、プロフェッショナルとしての仕事に徹することはできなかったという意味では失格だったと思うが、「まあ、アマチュアならではの味を出せていたんじゃない?」とでも思ってくださる方がいらっしゃることを後になって願うのみである。

 

キックボクシングの実力に自信がないわけではないのだが、学生チャンピオンというアマチュアの肩書きだけでプロ戦歴がなく、しかも少し前まで普通にサラリーマンなんかをやっていた私が、テレビに映るような超一流の選手と同列で教えてきたことにある種の引け目を感じていたことは事実である。

その分、絶対に他の講師より会員さんの名前を多く覚えるだとか、選手が試合前で入れない日には多少無理してでも入るだとか、他の講師が入りたい時には私を優先順位最下位にするよう常に申し出るとか、掃除だとか道具のメンテナンスだとか勤怠だとか会議への出席率だとかそういった地味な面において一番役に立つスタッフであるように務めてきたのだが、「そんなものは選手のネームバリューと比べれば屁にもならない要素だよな~。でも、俺にはそんなことしかできることはなかったなあ…」と思いながらやってきた。

 感謝!

 

 

 

 

 

 

 

 

 1年半ずっと部活並にハードな練習に食らいついてくださった上級の生徒さんのことは一人一人のパーソナリティーを完全に理解しているし、失礼かもしれないが、全員のことを勝手に愛弟子だと思っている。

基本に忠実に楽しく行いたいという中・初級の会員さんの期待に答えることができたかといえば心もとない面もあるが、楽しそうにやってくださる様子は何よりも励みになった。

最後に会員さんから思わぬ形でお菓子やシクラメンの花などのプレゼントをいただいたり、優しい言葉や励ましの言葉をかけていただいたりしたのだが、これには、「本当にやってきて良かったな~」と講師業冥利につきる思いがした。

 

ところで、この経験は転職の履歴書にも書いたのだが、「統計調査のリサーチャーを4年半やって辞めて、起業を試みて挫折して、株式投資をやって、スポーツインストラクターをやってって一体…」と先方は思ったに違いないけど、面接のネタにはなったし、なんとなく引き出しの多い人間とは思ってもらえたようで、内定をもらう上で奏を効した面もあったのかもしれない…。

 

私がことあるごとに言うことに「KO率の高いキックボクサーは、ローキックならローキック、右ストレートなら右ストレートという一つの得意技をしつこく出し続ける選手で、オールマイティーな選手は相手のダメージが分散するためあまりKO率は高くない」というものがあるのだが、私はキックボクシングの技でも仕事でも私生活でも一つのことに打ち込むタイプではなく、色々なことに資源を配分したいタイプなので、そういう意味においては絶対に後者の人間であるといえ、全体的に上手くやれるにせよ、何かの道で飛びぬけることが難しい人間だとは思っている。

しかし、ジムでもそういった要素を培わせていただいたように、これからも多様性を持った人間として成長していきたいとは思っている。

 

ジムの会員さんおよび関係者の方々には本当に感謝しています。

ありがとうございました!