GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

絶対に有名になってはいけない

有名税”ほど高いものはない。 

無名な人の場合、よほど酷い犯罪でもしない限りは、社会に悪事を公表されることはない。

たまに、駐車監視員を突き飛ばした程度のことでネット配信ニュースなどにおいて実名公表されちゃったりする不運としかいいようのない人もいるけど…。

 

また、社会に公表されたとしても住居や職場などのコミュニティーをちょっと変えれば大抵は一からやり直すことができる。

無名であれば、すごい借金を背負ったとしても自己破産してやりなおせる世の中でもある。

身近な友人などに対しては、悪質な性犯罪でもない限り、事情を説明して弁解すればいいと思うし、そういう時にこそ真の友達かどうかわかろうかというものである…。

というか、同じ性犯罪でも、犯罪の内容によっては「おまえ運が悪かったな~」と同情されるかもしれないのだ…。

 

私は飲酒運転をしたことがなければ、当然だが、車の運転をしていて信号無視をしたこともない。

また、ずっと昔に未成年と合意の上でみだらな行為をしたことは何度かあっても、合意せずにみだらな行為に及んだことはない

でも、飲酒運転&信号無視の中村獅童氏や未青年相手にみだらな行為をやっちゃった山本圭壱氏に対して、同情の余地は全くないとわかっていながらも、有名な分だけちょっとだけ「お気の毒に…」と思ってしまったりする。

 

このたび、性犯罪をしでかしたことで全てを失うことになるのかもしれない山本圭一氏が、合意の上で行為におよんだのか、それともそうではなかったのかはわからないけれども、このたび受けた制裁は無名な人の場合に比べてあまりに大きすぎたであろう。

ましてや、山本氏が所属していたというだけのことで、萩本欽一氏が自らの球団を解散した行為については私には全く理解できない。

とにかく、有名人が悪いことをすると、たとえ自業自得とはいえ取り返しがつかないぐらいに大きな損失を被る。

この社会的制裁というものの重さにだけは同情を禁じえない。

 

また、有名人の場合、いきなり週刊誌に根も葉もないことを書かれて、「訴訟するのが面倒だし、イメージダウンになるな~」と思うこともあれば、事実を書かれて、「ほっといてくれよ~」「いちいち人を追い回すんじゃねえよ!」と怒りに震えることもあるのであろう。

仮に、いきなり自分の名前が週刊誌を飾っていたら、この蚤の心臓な私のこと、ショックのあまり泡吹いて気絶するかもしれない…。

 

有名人に同情するあまり、「知る権利がどうのと屁理屈を抜かして人のことを飯のタネにする週刊誌記者のプライベートを逆に徹底的に追い掛け回して、私生活の恥部をさらけ出せよ!」とはたびたび思うが、そんなことをしたとしても、誰もその記者のことに関心なんてないから、その人が受ける制裁は軽微なものとなってしまうのだ…。

 

また、いつまでも有名なままでいられる有名人はわずかであり、多くの有名人はやがて世間から姿を消す。

 

その場合、本当に落ちぶれてしまった場合もそうだし、たとえ、自らの意志で露出を減らした場合であっても周囲からは「あの人も落ちぶれたものだ」と勝手に思われてしまうからやっかいであろう。

一瞬だけまばゆいほどに光を放った後に無名と化した有名人がその後の人生において支払う罰ゲームの重さを思うと深い同情を禁じえない…。

ましてや、若い時にだけアイドルだった後、みっともないおばさんになってしまったり、見事に禿げ上がってしまったり、醜く太ってしまったりしたらそれこそ開き直りでもしない限り辛くてやってられないだろう…。

また、右も左もわからなかった頃に成し遂げた栄光を思いだすたびに、大人となった今の自分との落差を思って辛く感じるのかもしれない…。

 

有名だったら仮に異性の友達と一緒に歩いたり飯を食べたりするだけでも周囲から何と思われるかわからないし、一人でいても常に人目を気にしていなければならないわけだが、こんな生活は拷問以外の何物でもない。

 

ところで、私が故郷の宮崎市でなく東京に住んでいる大きな理由の一つとして、「東京では街中で知り合いに会うことが年に一度ぐらいしかない」ということは、間違いなく挙げられるであろう。

本当に仲の良い人であれば挨拶すれば良いが、知っているだけで別に挨拶する気にもなれない程度の人と会った場合がやっかいなのは言うまでもない。

しかし、そんな機会が年に一度程度であれば携帯電話でメールを打つふりでもしておけば済む話である。

それに、昼間からブラブラしている三十路直前の男が田舎にいていいことはあるまい。

“東京砂漠”ばんざいである。

無名極まりない私ですらこういったことを考えるぐらいだから、地方に住む有名人なんてのはさぞかし生きにくかろう…。 

 

ところで、このブログの中に自分の顔写真が出ていることもあるのだが、それは私の存在が取るに足らない虫けらほどにちっぽけな存在だからなのであって、仮に私がちょっとでも有名になったりしようものなら自分の写真はすべて外すでしょうな…。

顔写真を載せるほうが少数派なのでこのようなことを書いても仕方ないのだが、逆に「載せている理由は何か?」と聞かれると、「書いていることに対して責任感を上げるためかな?」というぐらいの答えしか思い浮かばない…。

 

なにはともあれ、「無名な一市民で本当に良かった良かった!」とふと思っただけのことでこんな長文を書いてしまった無名な私でした…。