スティーブン・コヴィー氏が提案するマトリックス
前日紹介させていただいたスティーブン・コヴィー氏が提案するマトリックスの考え方は私に大きな影響を与えた。
特にこの2つから得られたことは大きい。
まずは「時間管理のマトリックス」である。
① 重要性が高く緊急を要すこと
② 重要性が高いが急がないこと
③ 重要性は低いが緊急を要すこと
④ 重要性が低いうえ急がないこと
氏は以下のように述べる。
この中で最も重要なものは、真のレクリエーションや準備・備えや勉強・自己啓発や人間関係作りや健康維持などが占める②だという。
締め切りのある仕事やせっぱつまった仕事や病気・災害が①で、①にばかり集中するとどんどん①が増え、やがてはこれによって生活を圧倒されてしまうというのだ。
②に時間を割くことで①を減らすことは可能である。
なお、多くの電話や会議や、無意味なつき合いや冠婚葬祭は③で、多くの人が①と勘違いしがちな領域なのだという。
③が増えると、視野が狭くなり、八方美人になり、周囲に振り回されて生きるようになってしまうのだという。
基本的に①は減らせないから、②に割く時間は、③と④を減らしていくことで増やしていかなければならないのだという。
なお、私はサラリーマン時代には徹底的に②に資源を配分して、仕事を定型化・マニュアル化することに多くの労力を注ぎ続けたから、①を大幅に減らすことができ、他の人より効率的に仕事を進めることができたと思っている。
もう一つは「人間関係のパラダイム」である。
ていうか、ホリエモンが「Win・Win」って頻繁に口にしていた。
① Win・Win=それぞれが得たい結果を得る関係
② Win・Lose=自分が得し、相手が損をする関係
③ Lose・Win=自分が損をし、相手が得する関係
④ Lose・Lose=両方損をする関係
氏は、以下のように言う。
②は最終的に人生を豊かなものにせず、殺伐としたものにする。
③はお人良しで、必ず②ばかりを考える人間につけ込まれて負けるので②よりダメ。
④が頑固で融通が利かず、我が強い者同士の関係の場合に起きる。
このような理由から、氏は②③④は避けて「No Deal(取引しないことに合意する)」にすることを奨めている。
実際はやむを得ず①なのか③なのかわからないことに労力を割かれてしまう会社というのが多いような気がするんだけど…。
ロバート・キヨサキ氏提案するマトリックス
この他にも、「金持ち父さん貧乏父さん」で有名なロバート・キヨサキ氏が、「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドランド」に著しているクワドランドのマトリックスにも大きな影響を受けた。
① 従業員(E):人に使われて働く。安定を好みリスクを嫌う人
② 自営業者(S):自活できる自営業者もしくは医師などの専門職。自分でないとできないか、自分でやりたがる人
③ ビジネスオーナー(B):自らのビジネスからのリターンだけで生活ができる。自分でやるより人にやらせたがる人
④ 投資家(I): 自らの投資からのリターンだけで生活ができる。自分のお金が新たなお金を作るので労働しなくて良い人
この本を読んだ当時Eだった私は、やがてB&Iになりたくて、手始めにS→Bになろうとして会社を辞めたが、Sにすらなれないまま、いつのまにか零細のIとなり、さらにはなんちゃってE&Iになってしまっているから、ハッキリ言って迷走してしまっている…。
もちろん、SになったらIなんて勉強している暇が無くなると思ったから先にIをやってみたというのもある。
マトリックス思考は本当にすばらしい思考法だと思う。