前回の続きで、労働時間などについてです。
以下は前回です。
ヨーロッパの街は日本の街より断然不便である。
決して日本のようにどこにでもコンビニがあって、夜遅くまでスーパーが開いていて…というような社会ではない。
また、シエスタの習慣のあるスペインは夜中まで開いていたりする代わりに昼から夕方まで閉まっていたりする。
しかし、国家が厳しく取り締まっていることもあって、労働時間は日本より断然短いので、早く閉まる店にも余裕を持って行くことができる社会であることは間違いない。
ケインズの「20世紀の終わりには週5時間程度働くだけになるだろう」という予言が外れまくったことは言うまでもなく、現代日本人の労働時間はとてつもなく長い。
確か、日本の労働時間当たりの生産性は先進国の中で最下位レベルだったと思うが、無駄なことに使っている時間がさぞかし多いというのもその理由として挙げられるだろうし、卑屈なまでに顧客優先の発想が行き過ぎているからというのもその理由として挙げられるであろう。
私が前の会社で仕事をしていた時のことだが、夜中に顧客企業から、「今からこの作業をお願いできませんか?」というような電話がかかってくるようなことが度々あったが、こういった電話がある度に、「なんでこういう社会なのだろう…」と強いやるせなさを感じた。
全く不幸な社会である。
ところで、ヨーロッパでは正社員におけるワークシェアの発想が浸透していたり、子育てをしても元の職場に復帰するのが容易だったりするが、そういった面でも日本より断然先を行っている。
すべての業種でそうとはいかないだろうが、給料は半分になるが、労働時間も半分で良く、正社員のままでいられるというようなシステムはもっと浸透してしかるべきだろう。
育児休暇を取ったら退職を余儀なくされるような社会も不幸かつ不公平な社会である。
また、日本以外での先進国では1ヵ月ぐらいのバカンスや休暇を取ることができることが多いが、日本ではそういった長期休暇を取ることがほとんどできない。
同じ会社で働く間は、1ヵ月程度の長旅に出たり、仕事を休んで1ヵ月ぐらい別のことに打ち込むことが一切できないわけだが、このことは人生を一層つまらないものにしているのではないだろうかと強烈に思ってしまう。
また、本来、休暇というものは勤労者が有給休暇をバラバラに取ることによって分散されることが望ましいと思うのだが、日本では国民の休日ばかりが他の国に比べて多く、休日に一気に人が集中する状況にあり、無駄が多く、大きな不幸を生み出している。
これも顧客優先志向の賜物なのかもしれない。
まあ、オイラは、1日のうちで働いている時間は9時~11時と12時半~15時の4時間半で、情報整理も20分程度しかやってないし、休みも自由に取れる身分だし、相場がない日は逆にさびしいぐらいだから関係ないけど…。
それに、最近始めたインストラクターのバイトも、お金を貰って任されている以上はベストを尽くしているとはいえ、趣味でやっているようなものだから精神的に負担にならないし、教え好きのオイラとしては逆に楽しいので、今のオイラは幸せ者だな…。