GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

原理主義国家アメリカの怖さについて

先日の大統領選挙については、私がアメリカ人なら出口政策を模索しやすかろうケリー候補に投票していたが、日本の経済面・軍事面での国益を考えて、日本人の私としてはブッシュ氏を支持した。

また、結果論ではあるが、ブッシュが当選したあとのアメリカ株の伸びはすさまじい。

しかし、ブッシュ政権や昨今のアメリカ人マジョリティーの気質はかなり危ういと思う。

それは、アメリカもイスラムと同様にあまりに原理主義的に映るからである。

アメリカ人の半数以上は聖母マリアの処女受胎を信じていて、進化論を否定的にとらえているというが、アメリカがこのようにものすごい宗教大国であり、原理主義的な国家である一面を持っていることは、世界にとって大きな不安定要因になっているように思う。

それは、原理主義というものは、相対的な協調主義ではなく一種の独善主義だからである。

 

アメリカ大統領選挙の結果は日本においても日本の首相指名よりも大きな影響力を持つが、それは日本に限ったことではなく、世界中の国々に多大な影響を及ぼす。

それなのに、アメリカにとってもっと重要な問題が山積しているのにも関わらず、同姓婚や中絶の是非ような国内における倫理問題が最も大きな争点になったことはまことに残念なことである。

 

ブッシュ大統領は「神」という言葉を多用し、「神がアメリカを勝たせる」「アメリカ国民は悪に必ず勝利する」というようなことを国民に向かって何度も語るが、このような場面を目にして違和感を抱かない日本人は少ないだろう。

しかし、人間全体に目を通すと宗教を持たないほうが圧倒的に少数派なことはほぼ間違いが無いともいえ、人間とは本質的にそこまで理性的でも科学的でも無い存在なのだから、イスラムアメリカを気味悪がっても仕方ないのかな?とも思う。

しかし、昨今の欧州全般に見られる国際協調的な態度を見ると、キリスト教全体が原理主義というわけでもないのだろうとは思っている。

 

サン・ピエトロ寺院