GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

男女平等とトイレ

今回は長文の力作です。

 

日本のジェンダー・ギャップ指数の総合順位は146ヵ国中116位で、とても男女平等が実現できているとはいえず、会社役員や議会議員の男女比、男女の所得格差など、まだまだ男女差が大きい事項があることは認めざるを得ない。

しかし、今の日本社会が圧倒的に女性が得をしている社会であることだけは間違いないだろう。

消費総額・しんどい仕事をしている割合の低さ・自由時間・寿命・自殺率の低さ・社交性など、かなり重要な事項で女性が勝っているし、極めつけとして、幸福度という指標において日本では女性が圧倒的に勝っている。

人類全体で見たら幸福度の男女差というのはほとんどないのだが、日本は外れ値的に男性より女性の幸福度が高い。

また、年金保険や医療保険をより多く払っているのは男性なのに、長生きするがゆえに圧倒的に女性が多くを受給している。

医療資源も女性のほうがより多く享受している。

敢えて悪い言葉を使うが、男性のなかには「キモいおっさん」と思われてしまう層がかなりの割合でいて、ただでさえルッキズム的な被害に遭って人から相手にされにくいのに、さらに彼らは自身のコミュニケーション力が極めて低かったりするので、こういった層が救いがないほどに真の弱者になってしまっている。

 

なお、出産と授乳に関しては女性の負担が大きすぎることを認めざるを得ないと思うが、育児・家事分担・古びた家制度のなごりなどについては各家庭の話だと思うので社会のせいにするのはおかしな話だろうと俺個人は思う。

我が家は妻がサラリーマンで半分リモートワークかつ通勤時間は短く、残業もほとんどないとはいえ、仙人もとい個人投資家であるがゆえに圧倒的暇人である俺が炊事(妻は資格を多く持っていて、調理師の資格も持っているのだけど…)・掃除・買い物といった家事の8割から9割を自主的にやっている。

また、結果的に子供を授かることはなかったのだけど、仮に子供がいて、かつ、俺もサラリーマンだったら夫婦で同日数の育児休暇を取得して、完全に平等に育児に関わろうとしたと思う。

というかそこだけは信念で死守したと思う。

なお、デービッド・アトキンソン氏は女性の生産性が低い(所得が低い)原因について、「女性にも、男性と同一労働をするという意識改革が必要」と述べている。

 

ここまでは前置きで、ジェンダー・ギャップ指数において最も男女平等を実現している北欧諸国の社会を見ると「ここまでやってやっと真の男女平等といえるのか!」「果たして日本人にこれができるのか?日本人はこれをゴールとできるのか?するのか?」と深く考えさせられる。

スウェーデンノルウェー徴兵制を敷いており、両国とも数年前から女性も徴兵されるようになった。

なお、両国とも男女同部屋の二段ベッドで寝泊まりをする。

徴兵制を敷く国において、男女平等を目指して女性も徴兵される割合は増えていく一方である。

日本とは全く違う社会のありようである。

 

以下は、過去にスウェーデンに行ったときに旅行記に書いたトイレについての記述だ。

自分の文章の引用になるが、参照していただきたい。

なお、ここから先は本題というか、ずっとトイレについての記述となるので、あまり上品でない話が好きでない方は読まないほうが良いと思う。

 

最大に衝撃を受けたのはトイレである。

トイレには男用の小便器があるところもあるにはあるが、男女とも個室の洋式トイレのところが多い。

そして、驚くことに男女が同じ入口・手洗い所から同空間に並んだ個室に入るというタイプのトイレも多いのだが、その際に下がかなり開いていたトイレがあり、これにはものすごく衝撃を受けた。

野外イベントの簡易トイレではなく、デパートクラスでもそうなのである。

したがって、用を足す女性の足が外から見えてしまうのだが、大らかというか男女平等も行くところまで行くとここまでいくか!と驚く。

それなのに変にインテリア的なデザインに凝ってみたりするトイレがあったりするわけで、その辺の感覚の違いはおもしろいというか不思議である。

ちなみにオイラは大のほうの用を足すときにズボンとパンツを足首まで下げるので、足首に挟んでビヨーンと広がったパンツが外から丸見えになるわけでこのトイレで大をするのは僕にとってもそれを見せられる被害者にとっても無理。

しかも、僕は20代まではズボンもパンツも完全に脱がないと用を足せなかったアホである。

 

gooddays.hatenablog.jp

 

まさに、ジェンダー・ギャップを徹底的に狭めるとこうなりましたと言わんばかりのトイレだと思う。

 

俺はテレビでニュースやワイドショーは全く見ないから、テレビでどう報道されているかはわからないのだが、歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレだとか、ジェンダーレスおよび多目的の公衆トイレなどに関する日本社会での議論を目にすると、日本の男女平等議論というのが世界観点からするとどれほど低レベルなのかということが良くわかる。

なお、ここであえて「世界観点」「低レベル」と述べたが、俺は何も日本がそういった方向を目指すべきとは思っていないし、日本は日本独自、もしくは低レベルの道を歩んでも問題ないとすら思っている。

それは、先ほど引用した文章で述べた通り、俺自身が男女兼用のトイレでトイレでうんこするのはかなり苦痛だからであり、いくらそれこそ真の男女平等と言われても苦痛であることには変わりないからである。

 

なお、歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレで被害者とされるのは女性となっている議論が圧倒的に多いが、ここに関してはむしろ男のほうがしんどいと思った。

一般的な話として、女性トイレの様子がどうなのかは知らないが、男性トイレではカエルが合唱しているかのように個室からの放屁音が軽快に鳴り響いているのだが、それは排便時の消音技術の稚拙さと、水を流して排出音を消すという行為をSDGsに極めてうるさい日本男児が取るはずがないからであり、また、男性一同が個室および排尿中に各々の尻から発される放屁音を脳内で完全にスルーする技術を体得しているからである。

でも、仮にスウェーデン式の男女兼用トイレになったらさすがに放屁音を聞かれるのが恥ずかしいので耐えられずに無駄に水を流す暴挙に出る男児も出てくることになるであろう。

 

なお、スウェーデン式のトイレやコンビニトイレなどは全ての個室が男女兼用で、かつ、小便器もないので、小と大のどっちをやっているかがバレる確率は下がる。

でも、スウェーデン式だと、男性が座って小便をする可能性が低いと思うので、間違いなくトイレが汚れやすくなると思われるうえ、立って排尿する際のジョボジョボ音が外に鳴り響くか、それを消すために水を無駄にするかのどちらかになるであろう。

俺も家では座って小用を足しているが、本音では立って用を足したいわけで、例えば駅から家に帰る際に積極的に駅のトイレで用を足してから帰宅することが多い。

これは家の水を節水するためというようなケチな理由ではなく、それほどまでに座って用を足すのが面倒だからであり、これは男性あるあるだと思う。

俺が大金持ちだったら家に立って小用を足せる小便器を必ず設置していたと思う。

 

ひるがえって、歌舞伎町タワーのトイレは男性の小用トイレと多目的トイレが独立した空間になっていて、その他の個室トイレはジェンダーレストイレ8室・女性専用2室・男性専用2室が同じ空間にあるという編成になっているみたいなのだけど、これは利用者にとってはかなりやっかいだろうなと思う。

ジェンダーレストイレというのは男女兼用でもあるということだと思うのだが、初めから全室をそのようにすれば問題がないのに、女性専用と男性専用がわずかにあるのがどう考えてもビミョーだし、男性の小用トイレが別にあるということは、個室に来る男性は「僕ちゃん今からうんこします!」と宣言するようなもので、正直、よほどヤバいときでない限りは利用できないと思う。

しかも、男性専用ならまだしも、ジェンダーレストイレでうんこをして、その後に女性が待っていたらと考えるとさすがに無理だろと思う。

というか、個室トイレゾーンの近くに警備員が立っていて、ハッキリ言って男性が近寄れるような雰囲気ではなく、俺がウォッチしていた限りにおいては男性が入っていく様子を全く見なかった。

俺とて社会科見学というか、どうやって列を作っているかを知るために個室トイレゾーンを見学したかったが、近づくことすら無理だった。

同調圧力を何よりも嫌う俺ですら全く無理だった。

小用トイレでは若い男性らが「これ、向こうに行くの絶対無理だよな」と笑いながら会話をしていた。

俺も心で激しくうなずいていたよ…。

なので、歌舞伎町タワーの2階の個室トイレはほぼ完全に女性トイレになっていたのではなかろうかと想像するのだが、そうなると2室ある男性トイレは誰が使っているのだろうと逆に心配になった。

マジで腹がヤバい人のための特急レーンという意味ではいいのかもしれんけど…。

 

なお、歌舞伎町タワーのトイレは話題に上がっている2階のトイレ以外には5階しかないのだが、俺が行った昼の時間帯には5階トイレは閉鎖されていた。

驚くべき嫌がらせである。

5階でうんこ漏らした人がいても知らんべ…と思った。

したがって、男性が歌舞伎町タワーでうんこするのはほぼ無理ということがわかった。

 

「女性の化粧スペースに男性がいるのが嫌」「女性が一人で入った際に犯罪に巻き込まれないか怖い」「パパ活に使われる」などととかく女性目線の記事ばかりを見かけるが、実際のところこのトイレにおける真の弱者は男性だったのだなということがわかった。

なお、日本のマスコミが書く記事で論じられるような視点は北欧諸国の人が聞いたら鼻で笑ってしまうほどに低レベルかつ自分本位で本質を見ない議論だろうと思うし、とかく世の中では「被害者=女性」という一方的な視点で語られることが多いのだが(もちろん性犯罪の撲滅は徹底的に目指すべきである)、そういったメンタリティーを持つ日本女性は北欧で徴兵訓練を1泊だけでも受けて、あちらの男女平等がどういったものかということを体感してみてはいかがだろうかとほんの少しだけ思う(余談だが、男だって、そんなことで自分の人生をめちゃくちゃにしたくないから、間違っても加害者と思われないようにものすごく気を使って生きている)。

もちろん、男性側だって放屁音やジョボジョボ音を野郎に聞かれるのは平気だけど女性には聞かれるのは恥ずかしいだとか、スウェーデンのように扉の下が広く空いていて足首まで下げたパンツが外から丸見えになって恥ずかしいなどとという意見を述べるのはさらに低レベルとみなされ、かつ、消音のために水を無駄にする行為は特に環境にうるさい北欧勢からはSDGsに反するあるまじき行為としてあからさまに侮蔑されるであろうと思う。

でも、超長期的には北欧式トイレは「相手は異性である前に人間なんだ」という意識を高めていくうえではいい面があるのかもしれないと思った。

 

あと、今回は話がわき道にそれてしまってはいけないと思ったので、法案が成立するかどうかで極めてホットな話題となっているLGBTの話題については触れなかったが、LGBの権利は積極的に認めたいと思うものの、T=トランスジェンダーが主張する「性自認」を実際の社会でどのように運用していくかという点に関しては、トランスジェンダーと女性双方の利益を最大化させられるようになって欲しいなと思う。

確かに、この件に関する欧米諸国からの外圧はすさまじいものがあるが、立法府には日本社会における民意はどこにあるかということをよくよく議論していただきたいと思う。

歌舞伎町タワーのトイレに女性が入れなくなってしまうよりは、男性がうんこし辛い現状のほうがまだマシだと思う。

 

先日、歌舞伎町タワーのトイレでふと思った話でした。

熱くなるあまり、話が長くなってすみませんでした。

 

【2023年5月19日追記】

身体が女性で心が男性のトランスジェンダーの人が男性用トイレに入るのは問題ないだろうから、男性とトランスジェンダーを同空間にして、生物学上の女性トイレだけ独立させればいい気がするが、身体が男性で心が女性のトランスジェンダーの人の中に意義を唱える人もいるんだろうな~。

大衆浴場に関してはこれまた難しい…。

 

歌舞伎町タワー2階。昼間から賑わっている

 

こっちからは女性しか入れない感じ

 

かといって、こっちも男性は左側にしか直進できない感じ。この画面の右側に警備員が立っている

 

日比谷公園第二花壇のバラ。公園中にバラが咲いてます

 

既に北に向かったと思われるのに5月15日に佃で目撃したゆりかもめ。南から渡りの途中に立ち寄ったのだろうか…。頭が完全に黒くないのも気になる

 

逗子駅から海岸沿いに南に向かって歩く。年に1度は必ず歩くコース

 

葉山御用邸付近。波が青い

 

梵天の鼻から秋谷の立石。景色も水も美しい

 

佐島付近。ここ数年、葉山から横須賀の西岸にやたらと豪邸が増えている気がする

 

天神島から三浦市方面