冬は植物を見て心が洗われる機会が少ない。
だからこそ春に桜を見る時の感動が大きいのだと思う。
例年ならば菜の花を見てその欲求を満たすのだが、東京都がまたも意味不明かつ無意味な規制をかけていて浜離宮庭園は休園中だ。
今年の冬は気温が低めで最高気温が10度にもいかないような日が多い。
また、例年のように抜けるような青空になる日が少ない気がする。
空が青くても薄雲がかかっていたり、日によってはPM2.5が2桁台になって遠景が霞んで見え、こちらの気持ちまで霞んでしまうことがある。
青い空と海が心を癒してくれる効果はとても大きい。
家から徒歩で行ける場所に東京湾があるから頻繁に見に行くが、「海の近くに住んでなかった時ってどうやって海を見たい衝動を満たしていたかな?」と思う。
同じく山を見たい欲求も相当あるのだが、東京都心から山を見るにはタワマンにでも住まない限り厳しく、山を見たい衝動は散策に出かける大きな理由となる。
一切外に出る気がしない真夏よりは何倍もマシとはいえ、クルマを持っていないので真冬に郊外に出かける気がなかなか起きない。
山が遠ざかるばかりである。
冬にそんな俺の気持ちを明るくしてくれるのはいつも鳥である。
このブログのアイコンはゆりかもめのアイコンだし、幾度となくゆりかもめへの愛情を述べてきたし、雀に対する愛情も何度も述べてきた。
ゆりかもめや雀やマガモやホシハジロのように集団で楽しそうにしている野鳥を見ると気持ちが華やぐ。
また、鷺やハクセキレイのように単独で味のある動きを見せる鳥の動きはずっと目で追ってしまう。
ハクセキレイなんぞ、単独行動のくせに鳩と同じぐらいに人から逃げないからじっと凝視してしまう。
真冬の寒々しい時期に野鳥ほど明るい気持ちにさせてくれる存在って他にあったっけ?とすら思う。
野鳥は厳しい自然条件や環境の中で一生懸命生きているわけで、勝手に楽しそうだなどと擬人化して考えてしまうのは失礼なことだとわかっていながらもハクセキレイや雀のコミカルな動きを目で追っていると心の中からとても良い種の笑いが込みあげてくるのである。
今のような世相にあっても、その瞬間にだけは間違いなく心から笑っていると否応なく実感できるわけで、本当に野鳥の皆さんには感謝をしながら生活をしているのである。
ところで、タイトル名に「冬は鳥です」と打とうと思ったら「冬は鶏です」と出て、ちょっと鶏に申し訳ないような気持ちになった…。
クックパッドに「鶏」というワードを入力しすぎなんだろな…。
東京湾が見える竹芝に散歩に出るが、PM2.5が10以上になるとこのように遠景が霞む
日比谷公園の花壇には常に花を植えてくれているが当然ながら冬に見られる花は少ない
佃のパリ広場付近。飛び出した青鷺と水に浸かっているのはコサギか…。右端にはしれっとハクセキレイ
佃堀にて。奥に青鷺、手前にハクセキレイ。双方とも孤高なのに動きがおもしろい愛すべき鳥の代表格
日比谷公園で右から左に平行移動で駆け抜けるハクセキレイ。余談だが、ハクセキレイの求愛ダンスは動画で見るととてもコミカルなのだが、まだ実際に見たことはない
有楽町の交通会館の屋上庭園で足を広げて止まっているハクセキレイ
丸の内にて。人を食ったように少し前をトコトコ歩くハクセキレイ