GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと生きる45歳自由人のつぶやき

脳が壊れて暇に耐えられない現代病

スマホが普及してどこでもインターネットに接続できる時代になって少し脳が壊れてしまったと思う。

読んでいないのだけど、「スマホ脳」という本が昨年2位のベストセラーになって55万部も売れたというから、こう思っているのは俺だけではないのだろう。

そして、これは不可逆的な現象であって、「もう元に戻ることはできない…」とほとんどの人は思っているはずだ。

今さらウォシュレットのない生活に戻れないように、古き良き時代を回顧して昔を美化してみたところで、人は得てしまった便利さや快適さを捨てることはできない。

ある意味つまらなく、味気なくなってしまったかもしれないが、戻れないのだから仕方がない。

 

これからの未来がさらにどうなっていくのかわからないが、ここ5年ぐらいの間に「世の中行くところまで行ってしまったな…」とつとに思うようになった。

さらにAIだのなんだのとさらなるイノベーションについて語られることが多いが、俺はもう十分に満腹で満足している。

 

Google社がクラウドで提供する検索・Gmail・カレンダー・フォト・ドキュメント・Keep・マップといったサービスによって情報管理が恐ろしく便利になり、また、同社のYouTube(俺はPremium会員だが…)だとかNetflixAmazon Prime Videoといったサブスクリプションサービスは無限の暇つぶしを可能にした。

そして、Bluetoothイヤホンを使うようになって、YouTubePodcast・Voicyというプラットホームから配信されるコンテンツをいつでもどこでも聴けるようになったためあらゆる隙間時間が消失してしまった。

そして、暇さえあればLINEで大学時代からの友人らと日に数十回も冗談を言ってじゃれ合っているので、人とのコミュニケーションも常にオンタイムである(この文章を書く間にも20回はLINEでやり取りしたと思う…)。

つまり、起きている間、もしくは自由時間(俺の場合、起きている時間全て)において常に脳に餌を与え続けられる環境が横にあり、生活から暇な時間が消失し、それによって暇に対する耐性が極端になくなったのである。

冒頭に述べたが、そのようになってしまったことを「少し脳が壊れてしまった」と感じるのである。

 

瞑想をしたり、ぼーっとする時間を作るなどして無理やり何もしない時間を作ることはできるだろうが、嘆かわしくもそうした時間を極小化して脳に餌を与えることを選んでしまっているのは自分自身である。

ゴミ出しだとかエレベーター待ちといった超こま切れ時間においてもBluetoothイヤホンとスマホは手放せない。

街で行き交う人の様子をぼーっとして眺めたり、ずっと海を見ていたりといったことはもはやできなくなってしまった。

双方とも10分ぐらいが限度だろうと思う。

 

ところで、個人的に新型コロナ禍で一番不満なのは海外に行けないことだ。

日本にいても温泉に浸かったり山を見て最高の気分に浸ることはできるが、やはり異国・異文化から得られる脳刺激はその他を大きく凌駕する。

今日、「新型コロナ禍が終わってこういう感じが実現したらいいなあ…」とふと妄想して頭をよぎったのがバリ島やプーケット島やサントリーニ島のホテルのプールサイドにたたずんでいる自分自身の姿であった。

エキゾチックな美味いものを食って満腹になり、ものすごく気分のアガるプールサイドでぼーっとしている自分を妄想してみるのだが、ものの10分ぐらいで暇を感じてしまうのではないかという不安がよぎった。

「まさか今思いつく超最高の状態に到達しながらすぐに暇を感じるとはマジで終わってるじゃねーか。勘弁してくれよ!」と思ったのだが、自分には嘘をつけない。

おそらく間違いなくそのように感じてしまうだろう。

脳が壊れているとしか言いようがないが、不可逆的なのだから悲しいけどが仕方ない。

 

ところで、俺の最大の趣味は散策だが、散策はまず運動をしているということで充足感が得られ、次々と景色が変わることで新たな発見や刺激があり、イヤホンでコンテンツを聴きながら歩いても、イヤホンを使わずに鳥の声に耳を傾けても、物思いにふけっても良いわけで、だから俺はこんなにも散策が好きなんだなと思う次第でもある。

なお、「スマホ脳」の著者であるアンデシュ・ハンセン氏は「最強脳」という続編的な本を著し、そこでは「スマホ脳」になるのに抗うために運動、特に歩行の重要性について説いているようである(要約しか読んでいないのだけど…)。

 

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妄想その1。バリ島のラーマヤナ・ホテルのプール。心地良すぎる風を浴び、バリの妖艶な演奏を聴きながら10分で暇を感じる?

 

妄想その2。プーケット島で泊ったちょい高めのホテルのプール。いい感じの音楽を聴き、人々の楽しそうな様子を眺めながら10分で暇を感じる?

 

妄想その3。サントリーニ島のホテルのプール。この上ない絶景を眺めながら10分で暇を感じる?