GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

究極の散策道「岩礁のみち」

俺ほど首都圏のあらゆる散策道を歩き続けている人間はそうそういないと思う。

いたら気が合いそうだからお友達になりたい。

 

昨年、東京圏647駅を踏破という内容で書いたことがあるが、散策の結果そうなったというだけであり、目的はあくまで散策である。

では、どういった場所を歩くのがすばらしいかと聞かれたらキリがないほどのコースを挙げまくってしまうし、そもそも散策中は心を無にして歩いているから、すばらしい散策コースを歩いてもメイントピックとしては取り上げないできた。

 

gooddays.hatenablog.jp

 

gooddays.hatenablog.jp

 

しかし、三浦半島の「岩礁のみち」を歩いて「このルートは全行程において景観がすごすぎるし、歩き甲斐が半端ない」「かなり難易度が高いのにネット上で注意するべき点がまとめられていないのでまとめておきたい」と思ったので取り上げることとした。

岩礁のみち」で検索して辿り着いた方のために書くようなものである。

以下は、三浦市のページなのだが、歩こうと検討されている方は基本的な情報をこちらで参照して欲しい。

 

www.city.miura.kanagawa.jp

 

そのうえで、述べておいたほうが良いと思った注意点を以下にまとめてみた。

 

  • 岩礁を歩いたり飛んだりできる身体の身軽さが基本的に必要である。男性には問題ないと思うが、運動神経に自信のない女性にはそれなりの覚悟が必要だろうと感じた。残念ではあるが高齢者にはあまり推奨できないコースである。ある程度大きな子供ならば身軽なのでいけるんじゃないかなと思う。

  • 昼食と交通費を考えると得なので、いったん改札の外に出るのが億劫なのだが、品川駅の券売機で「みさきマグロきっぷ」を買ってからアクセスすることを奨めたい(もちろんそうでなくても大丈夫である)。きっぷを買った場合、ほぼ強制的に、歩き始める前に「海の幸 畑の恵 ぼーめん」で食べるか、途中の江奈湾にある「地魚料理 松輪」で食べるかの2択になると思うが、それぞれ閉まっている曜日があるので注意が必要である。俺が行った木曜日は前者が閉まっていたこともあり、後者で食べた。きっぷによる割安感は半端ない。あと、「地魚料理 松輪」は平日でも待ちが出るか出ないかというぐらいの混みようだったので休日にきっぷを使用する場合にはその辺も考慮されたい(昼食は三崎海岸駅付近でも可)。

  • 三浦海岸駅からバスに乗り、松輪バス停(バスの本数が少ないので品川駅から松輪バス停までのルートをあらかじめ路線案内で検索してから出かけて欲しい)で降りて歩き始めることとなる。バス停近くのヤマザキショップ以降は自販機飲料以外の食料品は手に入らないので必要なものはここで調達したい。

  • これは重要なアドバイスなのだが、グーグルマップは使うことは当然推奨したいものの、基本的には道で見かける道標通りに進めばゴールまで正しいルートを歩くことができる。

  • そして最重要アドバイスはこれである。潮の満ち引きは当然気にしなければならないので、三浦市油壷における潮位の時間帯別推移グラフを探して通過する時刻とその潮位に注意して欲しい。俺の場合、小潮の日でずっと120~130センチメートル程度の潮位だったのだが、1ヵ所だけどうしても足を海につけないと通過できないゾーンがあった。

  • 潮位125センチメートル程度の場合に、足を海につけないと歩けなかった唯一の場所は、剱崎を過ぎて歩き、片谷浜の対岸にあるあたりで(写真で場所を後述)全行程でいえば序盤松輪から歩き始めて50分後ぐらいの場所である。ここ以外は海に足をつけなくてもなんとかクリアできると思うが、ここを通過する時間帯の潮位が100センチメートル以下であることが好ましいと思う。でないと多分足が濡れる。なお、長靴で歩くのは岩を飛び移るのにしんどいように思う。

  • 靴下を履いたスニーカーごと海にドボンして難所を通過し、その後4時間近く歩いたが、さすがに4時間も歩くとバスや電車には乗れる程度には乾く。とはいえ多少は不快である。帰りの電車でも足が寒い。

  • ルートは松輪~江奈湾、江奈湾~毘沙門湾、毘沙門湾~宮川港の3ブロックに分けることができ、この3つの所要時間がだいたい同じぐらいで、それぞれ1時間程度である。松輪~江奈湾、毘沙門湾~宮川港、江奈湾~毘沙門湾の順に難易度が高い。つまり前半と後半の難易度が高いということである。

  • 全ルート踏破に必要な時間は昼食時間を入れて4時間半程度、三崎港まで歩くことを考えると5時間程度である。「みさきまぐろきっぷ」の「おもひで券」のアクティビティ券は三崎港で使えば良いと思う。

 

3時間以上に渡って延々と多種多様な美しい岩礁の上をゲームを攻略するかのように無心になって歩き続ける贅沢を味わえる「岩礁のみち」。

「みさきまぐろきっぷ」を使えば地の美味しい魚も味わえる。

場所が辺鄙なこともあるのかあまりにマイナーで、「散策王」を自称する俺もこのたび初めて歩いた。

俺が歩いた日が平日だったこともあるのだが、釣り人以外に「岩礁のみち」を踏破しているように見える人とは一人も会わなかった。

つまりそれほどまでにマイナーな究極の散策道ということなのである。

 

www.keikyu.co.jp

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203604j:plain松輪バス停から歩き始めてすぐのところ。大根畑が壮観

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203611j:plain漁港から「岩礁のみち」に入るとすごい景観と足場の悪さにテンションが上がる

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203617j:plainここは相当な難関だが、波が引いた瞬間にスーパーマリオ状態で走り抜けて無事通過

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203624j:plainここが全ルートの最大難所。この時の油壷の潮位が125センチメートル程度。海に足を入れずに通過できませんでした。飛んで滑ってケガしては元も子もないし…

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203630j:plain片谷浜から最大難所付近を見る

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203638j:plainものすごい景観が次々に現れて興奮する

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203646j:plainしかしながら足元には大量のフナムシが「まっくろくろすけ」ばりに現れて逃げる

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203652j:plain
「みさきまぐろきっぷ」の3枚の券

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203658j:plain「地魚料理 松輪」で「まんぷく券」を使って食事。刺身の歯ごたえがすごく本当に美味しかった

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203704j:plain江奈湾から少し歩くとルートが岩礁地帯から少しだけ畑に変わる。少し歩いてまた岩礁地帯へ

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203711j:plainここは難易度が高そうだが、楽勝で通過できる

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203718j:plainそれにしてもすごい光景の連続です。そして自分自身もこうしたところを飛んで通らねばなりません…

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203724j:plain外洋なので波は結構すごい

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203731j:plain景勝地の「盗人狩(ぬすっとがり)」。というか、どこもかしこも驚きの景勝地ばかりなのだが…

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203738j:plain潮の出入りがワイルド

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203746j:plain地層がすごすぎる

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203752j:plainゴール地点の宮川港へ。ここからバスで帰るも良し、三崎港まで30分程度美しい畑の中を歩くも良し

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203759j:plain三浦半島といえばやはりこの畑の景色だよなと…

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203805j:plain三崎港へ。少し散策。ここから三崎口へのバスが出ている

 

f:id:gooddays-shumai:20211020203811j:plain「みさきまぐろきっぷ」の「おもひで券」を使ってミサキドーナツへ。エコバッグももらえた。ちなみにドーナツ1つは自費で追加