GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

選挙とマスコミを制してシルバーデモクラシーが確立している

やっと9月、暦の上で秋になったと喜んでいたら初日から涼しくてうれしい。

前回、自画自賛の「神回」と述べたが、今回も同じくやたらと力作になってしまいました。

人間、やる気になる時は連続してやる気になるものです。

 

 

新聞の利用時間と考察

少し前の2021年8月25日に総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」という調査の結果を公表した。

 

それによると年代別の新聞の平日の平均利用時間は以下の結果となっていた。

 

10代=1.4分 20代=1.7分 30代=1.9分 40代=5.4分 50代=11.9分 60代=23.2分 70代=21.9分

 

休日も平日とあまり変わらない結果だったのだが、この結果を見れば、いくら新聞社が不動産業などで利益を出せているとはいえ、新聞があと20年もすれば消えるメディアであろうことは容易に想像がつく。

現在、新聞の戸別配達の割合は95%程度なのだという。

俺は、高校1年生の頃、ビートルズのCDでまだ買い揃えられていなかったCDなどどうしても欲しかったCDを買いたくて数ヵ月だけ早朝に新聞配達のアルバイトをしたのだが、本当にしんどかった。

なので、一通り買ったら速攻で辞めた。

この過酷な労働によって成り立っている戸別配達という仕組みは、弱い立場の外国人留学生を使い倒したとしても今の発行部数の著しい減り具合を見るに長くは維持できないと考えられるのだが、店頭売り中心になれば余計に死期は早まるだろう。

ニューヨーク・タイムズのように電子版に販路が見いだせれば良いのだろうが、日経新聞以外の電子版の読者数は雀の涙だし、日経新聞ですら1/3以下の80万部弱契約しかなくて電子版でやっていけるとはとてもいえない状況にある。

新聞社が消えたとしても、通信社的な取材機能を持つ会社には残ってもらう必要性はあるし、さすがにそれぐらいは残ってくれるであろうと信じたいのだけど、共同通信時事通信のように左に偏向した通信社だけが残るのもなんだかなあ…とも思う。

とはいえ、反権力にシンパシーを感じる現在のシルバー層が読者および書き手から消えたらある程度是正されるものと信じたい。

ここまでを総括すると、今の新聞は完全に老人のためだけのメディアであるということである。

 

テレビの利用時間と考察

以下は年代別のテレビのリアルタイム視聴時間である。

 

10代=73.1分 20代=88.0分 30代=135.4分 40代=151.0分 50代=195.6分 60代=271.4分 70代=352.3分

 

若者はテレビを観なくなったとは聞くが、どの世代も平均で1時間以上リアルタイム視聴していることに個人的に驚く。

これとは別に録画視聴時間は全世代平均で20.2分なのだが、俺個人はリアルタイムでテレビを観ることはほぼゼロで、観るとしたら全て録画かつCM全飛ばし視聴なので世の中の人と俺とでは違うのだなと思った。

 

なお、ラジオは全世代平均で13.4分のようである。

俺もラジオは全く聴かないけど、Podcastで家事・料理・スポーツ・散歩中に聴くラジオ局の番組(ニッポン放送が多い)は2倍速で聴いていることを加味すると日に3時間分ぐらい(2倍速なので実際は1.5時間)は聴いている。

 

テレビもラジオも時間割があって垂れ流し・使い捨て型のコンテンツでこれには尺の制約があり、質的な凝縮も図りづらいだろうから実にもったいなく思う。

YouTubeNETFLIXのようなストック型であれば資金の投じ方にメリハリをつけた質の向上も望めるだろうから、テレビも垂れ流し型からストック型に移行したほうが良いと個人的には思っている。

また、電波受信放送そのものを止め、その高品質な周波数を別の用途に利用し、5G普及後にはテレビは全てインターネット回線によるオンデマンド配信のみにするべきと思っている人は少なくないだろうと俺は思っているのだが、複雑な利権構造によってその障壁はなかなか崩れないだろうと思う。

でも、世界中でそうなれば一気にそのようになってくれるのではないかという希望も持っている。

 

既にNHKはオンデマンドにある程度移行しているのだが、民放は地方局の強烈な反対によってそれがなされていない。

申し訳ないのだけど、地方のテレビ局のほとんどには死んでもらわないとダメだろう20年前から思い続けている(下は2005年に書いた内容だが今も変わっていない)。

俺の地元の宮崎では民放がわずか2局しかないのだが、異常な情報格差があることを上京して知って本当にショックを受けた。

宮崎で東京のキー局の番組をオンデマンドで観られるようにするべきだとずっと思っている。

 

gooddays.hatenablog.jp

 

でも、俺のこうした考えは独りよがりなのかもしれないと上記の調査結果で思った。

それは録画視聴時間より圧倒的にリアルタイム視聴時間が多いのと、TVerやAbemaTVがテレビと比べて盛り上がっているように全く見えないからである。

俺は食べ物を食べながらテレビを見ることができないし、明確な目的なくテレビをつけるのが本当に苦手で、宿やホテルに宿泊した場合、大抵は一度もテレビをつけないまま過ごすのだが(ただし、外国ではつけてみることが多い)、多くの人の行動は俺と違うのだから考えが独りよがりと言われたとしても返す言葉がない。

それでも、テレビの未来像としては、電波送受信によるフロー型放送を廃止して、YouTubeNETFLIXを例とするインターネットによるオンデマンド配信のストック型のコンテンツになるべきだと強く思っている。

まあ、どちらにせよ上記の結果ではテレビ局の未来はジリ貧であるが、ここまでを総括すると、今のテレビはほぼ老人のためのメディアであるということである。

 

インターネットの利用時間

次は年代別のインターネット時間の結果である。

 

10代=224.2分 20代=255.4分 30代=188.6分 40代=160.2分 50代=130.0分 60代=105.5分 70代=47.3分

 

インターネット利用時間は若いほど多いが、こんなものだろうと思った。

俺個人は日に8時間ぐらいは使っているけど…。

インターネットは若中年層の影響が大きい多方向コミュニケーションメディアであるということができる。

インターネット上でマスコミに対する不信を述べる発信が多いのは、マスコミがシルバー層におもねって発信している内容がインターネット利用者層の価値観と全く相容れていないからなのだと思う。

 

選挙における多数派

ここまで相当長くなった。

でもここから本題に入る。

以下は日本国の年代別の人口である。

 

10代=1,099万人 20代=1,264万人 30代=1,389万人 40代=1,810万人 50代=1,668万人 60代=1,554万人

なお、0~9歳=963万人 70代以上=2,809万人

20代~50代の人口=6,131万人 60代以降の人口=4,363万人 

20代~40代の人口=4,463万人 50代以降の人口=6,031万人

 

もし、選挙における50代の投票行動がシルバー世代に寄れば圧倒的にシルバー層優位の政治になるし、50代の投票行動が現役世代に寄れば現役世代優位の政治になる気がする…と言いたいところだが、実際にはどっちだったとしてもシルバー層優位になってしまっている。

わかっていることではあるが、現役世代よりもシルバー世代の投票率のほうが圧倒的に高い。

大雑把な分析なのだが、過去の国政選挙の結果を見ると年齢プラス10ポイントと投票率が大体似た感じになっているのである。

前回の衆議院選挙の投票率は以下の通りだが、投票率の上下はあれど、きれいに平行移動してしまっている。

 

20代=34% 30代=45% 40代=54% 50代=63% 60代=72%

 

この結果ではどう転んでもシルバー層が優位といえ、だから常にシルバー層優位の政治が行われているのである。

新型コロナにおいては高年齢者ほど致死率・重症化率が高いのでやむを得なかったが、まるでノアの箱舟に高年齢者が乗った後にデルタ株が押し寄せた。

なお、経済活動を止めることで守られたのは年金受給者で、大きな被害に遭ったのは賦課方式の年金保険を支払う現役世代のみであり続けた。

 

選挙の多数派で新聞・テレビの独占的な顧客であるシルバー層

これまで述べた通り、新聞の読者のほぼ全員、テレビの視聴者の大半がシルバー層であることが明らかになっている。

誕生以来何十万年間も常に危機に晒され続けてきた人類は安全な情報にはさほど関心を払わず、危険を知らせる情報に強く関心を払うようにできていて、かつ、SS型の不安遺伝子=セロトニントランスポーター所持者の率が特に高い日本人の関心を引くためにはマスコミは不安な情報を発信続ければ良い。

特に日本の金融資産の大半を持ち、テレビを観たり新聞を読んだりする暇がたっぷりあって、健康だけが不安の老人の気を引くには健康面での不安を徹底的に煽るのがマスコミにとっての正解ということになる。

さらに金銭面での老後不安を煽るのもマスコミにとっての正解ということになるが、その結果として消費が鈍り、日本経済はずっと停滞したままとなっている。

 

世論形成のためにマスコミが果たす役割はかなり大きいが、そこにシルバー層の意向が過分に反映されることになるのだけど、そのことの恐ろしさについてもっと全世代で意識共有されたほうが良いのではないかと思う。

そして、大メディアの主客層と政治的マジョリティーを握ったシルバーデモクラシーが日本国を完全に支配して今の日本を動かしているのである。

 

f:id:gooddays-shumai:20210901200936j:plain先日、ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルに宿泊し、横浜の博物館5ヵ所など普段なかなか行けてなかった場所を訪問した。暑い夏のお出かけは室内中心になる…

 

おまけですが、その時の写真。

 

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