GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

仙人が都心に住むメリットについて

新型コロナ禍によって広まったテレワークによって都心に通勤する人の数は減っているだろうし、人が多くて家賃の高い地域に住むメリットを感じないという人が多いという話も聞く。

東京の人口がかなり久しぶりにマイナスになった月があったという報道があったが、これについては外国人の流出増および流入減、大学生の入学による人口増がストップしているということによるマイナス分で数字的に説明がつくため、実際に地方に移住をした人はかなり少ないのではないかと思われる。

我が家の場合、2月以来ずっとテレワークでありながらも、うちのご主人が地方に住むのを強く嫌がっているため、仙人生活を送る俺がどんなに地方に住んでみたいと思っても都心を離れられないのであるが、今回は俺にとっての都心に住むことによる決定的なメリットについて述べたい。

結論は文末に述べるが、以下、都心暮らしと地方暮らしについて思うことを述べていく。

 

地方は駐車場代が安いので車を持ちやすいし、車があればどこにでも行けるが、都心だと車を駐車するコストがバカらしいので持つ気になれず、簡単には車を持てないという大弱点がある。

なお、俺は車を所有したことが一度もないので、車を所有する生活を体験してみたいという願望は常にあるが、レンタカーは頻繁に借りている。

また、地方都市に住んでいればイオンモールや大型スーパーやホームセンターなどの大型店に車で乗りつけて豪快に買い物をできるし、荷物の持ち帰りも楽なのだが、都心だと小さめのスーパーしかなく、移動手段も自転車か徒歩なので、地方都市と比べるとかなり不便である。

その代わり、都心住まいをすると徒歩移動や自転車移動を余儀なくされるため、強い足腰が維持されるが、この要素は長期的なクオリティ・オブ・ライフに相当な影響があるだろうと強弁させていただく。

 

なお、地方では物価に高い地代や人件費が乗らない分、都心より幾分かは物価が安いだろうと想像するが、俺の生活圏におけるモノの価格はそんなに高くない。

その代わり、人の手によるサービスへの対価は人件費の分、地方より高いのではないかと思うが、俺が人の手によるサービスを受けるのは外食と散髪と病院程度である。

なお、松屋サイゼリヤの単価は都心も地方も同一である。

地方や東京郊外の人が物価が安いことを自慢をしている文章をやたらと目にするし、時には「食費は半分」などと書いた幼稚な煽り文を見受けることすらあるが、生鮮品は特売日に主婦に人気の小規模スーパーに行き、肉はハナマサナショナルブランドはオーケーストアなどと店を上手に使い分ければ都心に住んでいても十分に安く調達できる。

特に俺が地方に出向いた際にスーパーの物価を調査してみてもオーケーストアより安い店を見かけることはまずない。

むしろ競争がない分、ド田舎には都心より高いスーパーすら見受ける。

鮮度云々という点にしてもうちの近くのスーパーにはその日の朝に採れたというレタスが毎日並んでいるし、車で買い物をできないのでまとめ買いができず、買って食べるまでのサイクルはむしろ短いはずである。

都心での買い物に必要なのは自転車で店を回る体力と時間だけなのだが、あまりがんばるのも大変なのでハナマサやオーケーストアに行くのは覚悟を決めた時だけで普段は近くのスーパーで買い物を済ませている。

 

都心の大きなデメリットは端的に言えば家賃の高さ・緑の少なさ・山が見えないことだが、我が家はローンの返済が終わっているとはいえ、仮に貸せばそれなりの家賃が得られるわけだから、そういう意味では高い帰属家賃を払っていることになる。

緑が少ないことも事実で、この点は個人的には大きなストレスだが、信号を渡らずに年パスを持つ浜離宮庭園にアクセスできるし、頻繁に郊外に出かけているのでそれで我慢している。

海が近い反面、広い関東平野にあってビルだらけの東京にある我が家から山は全く見えないが、山を見ると心が癒される俺としてはとても悲しい。

しかも、数年前は家の窓から富士山の一部が見えていたのにビルが建って見えなくなってしまって余計に悔しい。

 

なお、石原慎太郎都政最大の成果であるディーゼル車排ガス規制によって東京の空気が格段に良くなったのと、大陸からのPM2.5がほとんど来ないため、東京の空気が悪いと感じることはめったにない。

この点は地方在住の人が勘違いをしているようなので強調しておく。

 

多くの人にとって都心に住む大きなメリットといえば、ビジネス面だと思われるが、俺には給与所得も事業所得もないので業種や収入面で東京にいるメリットは皆無だし、通勤もない。

 

ここまで都心に住むことのデメリットを中心に述べてきたが、以下はメリットについて述べる。

まず、地方や東京の西側を歩いていて嫌だなと思うことがあるのは、歩行者のことを考えているとは思えない道が多すぎることなのだが、都心や東京の東側では歩道がしっかりと整備されている。

地方では自転車や徒歩で移動することを想定していないし、実際にほとんど車しか通らない道が多いだけだと思うが、東京の西側は都市計画の遅れや立ち退かない住民が多いことによって道路事情がこの上なく劣悪になっているのはあまりに残念である。

 

俺の最大の趣味である街散策をするのには都心や大都市圏が適している。

いくら緑豊かな地方都市でも、ある程度の都市圏人口を抱えていないと散策を楽しめるエリアが限定されてしまうし、歩いていてもすぐに飽きが来てしまう。

なお、都心から電車に乗って散策に行く場合、通勤者と行き来が逆になるため、行きも帰りも電車が空いている。

都心に住んでいると、都内の美術館や公園だとか、渋谷・新宿・浅草・下北沢・吉祥寺・谷根千といった特色のある繁華街や、横浜・鎌倉・湘南・多摩丘陵武蔵野台地といった郊外などお出かけ先に事を欠くことがない。

旅行に関しても羽田空港や成田空港や新幹線網を使ってどこにでも行きやすいし、高速道路網も放射状に延びているので渋滞時刻を外せば利用しやすい。

 

地方都市に住んで車を持ってイオンモールやロードサイド店舗を回る生活はとてつもなく便利だと思うが、都心での生活は不便でも情緒があるし、飲食店や小売店の種類や階層が多彩で、言うまでもなく数も膨大である。

洗練されたストリートや、多額の費用が投入された旗艦店舗や、とんでもなくムーディーな飲食店群の前を散策していると1円も使っていないのにとても気分が上がるのだが、この感覚は地方都市のロードサイドでは味わいにくいものであり、これこそが都心に住む大きなメリットなのではなかろうかと感じている。

俺は、丸の内~日比谷~有楽町~銀座~京橋~日本橋と続くエリアの徒歩圏に住んでいるが、飽きという感覚とは一切無縁でいられるし、たまに渋谷~原宿~表参道~青山~六本木と続くエリアに出向いて歩けば全くお金を使わなくても気持ちが満たされる。

前回にも述べたが、新しい施設が次々とオープンするのも都心の魅力である。

都心は地方都市より不便だけど楽しいのである。

 

あと、隣に住んでいる人のことについて名字と顔と家族構成ぐらいしか知らなければ、近所にも知り合いは一人もおらず、町内会との関わりも全くないというのは都心住まいならではの特徴といえるが、地縁ゼロということを良いと思うか東京砂漠と思うかは人次第だろうと思う。

それと、良くも悪くも東京には虫は少ない。

  

余談。

連休前の金曜日は南房総をドライブした。

下はその写真。

 

photos.google.com

 

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f:id:gooddays-shumai:20200922152240j:plain銀座メゾンエルメスのディスプレイはシュールだがラブリー。「寿司イノベーター」という作品らしい

 

f:id:gooddays-shumai:20200922230508j:plain昨夜、友人夫妻とフリーフローのハイティーを楽しんだインターコンチネンタル東京ベイのニューヨークラウンジ。人が少ないタイミングがあったので撮った。密とは無縁だが、新型コロナ禍後に友人と会うのは初めて。