GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

断言する勇気

数学や物理学のように真理がハッキリしている学問とそうではない学問があるが、経済学やダイエット法は学者や識者によって言うことが全然違う学問であると認識している。

新型コロナウイルスについても、わからないことが多すぎるので当然といえば当然なのかもしれないが医師や識者によって言っていることが全く違う。

 

経済学でいえばMMT、ダイエット法でいえば極端な糖質制限極論とすると、そもそも信じきれないというのもあるが、明確にこのポジションを取ってしまったら後で違うと発覚した時に痛すぎると思うので、俺はこういった極端なポジションを取ることを避けている。

リフレ政策における日銀の出口戦略が上手く行くかということにですら「付利」の問題を解決する方法が明確に見つからない限り、支持に回りたくても完全支持には回れないというほどに俺はわからないことがあることについて自分の意志を明確に表明することに対して臆病であり、このブログもそのような姿勢で書いている。

 

俺のようなアマチュアですら明確にポジションを取ることに危険性を感じるのに、学者や識者が明確にポジションを取っておられ、他を批判・罵倒しておられるのを目にすると、「勇気があるなあ…」だとか「慎重さが足りないんじゃないの?」と思う。

ただし、明確なポジションを取っている人の意見は読んでいて痛快でスッキリすることが多いし、俺のようにどっちつかずのことをグズグズと述べている人の意見は読んでいてもおもしろくないことが多いので、相手にインプレッションを与えるという意味では断言はハイリスク・ハイリターンなのだろうと思う。

 

実際に池田信夫氏や藤沢数希氏のように、極端な意見を述べて自分と違う意見を罵倒することを商売のタネにしている人もいる。

ただ、数日前にとある医師の方が池田氏のツイートに池田氏の意見と反する疑問を書いたら「秒速でブロックされた」とツイートしていたのを見て、「違う意見の人を罵倒しまくる池田氏と誰も議論をしていないのはブロックされるからなのか~」と、再自粛には反対で多少の感染者が出ても経済を回さざるを得ないと考える俺でも呆れた。

とはいえ、池田氏や藤沢氏のツイートを読むのは日々の楽しみの一つでもあるのだが、TwitterなどのSNS出現後の世界は、違う意見の人と建設的に議論を戦わせずに同好の士で意見を述べあったり賛同し合ったりすることが多く、フォローやブロック機能といった作用が断絶や偏りを強めはしないか危険性も感じている。

反対意見を徹底的にシャットアウトした空間に置かれると人が洗脳されていくというのは現在の中国人民を見ていれば良くわかる。

 

とはいえ、できるだけ中立的であろうと模索しているように見えるNHKだとか、同じくNHK出身の池上彰氏ですら「偏っている!」と非難を浴びることが多い様子を見ると「中立ぶるのにも危険性があるなあ…」と感じるのだが、意見を述べると常に叩かれるリスクがあるし、意見を述べないままだと本人も楽しめなければ、周囲からもおもしろいと思ってもらえないわけで、「結局はどの立場の人も大変だよなあ…」と思う。

たとえ人からおもしろいと思ってもらえなくても、意見をあえて表明しないというのが一番賢いのかもしれないわけだが、長らくそういう立ち位置でやってきた日本の芸能人が最近になって意見を述べた時に生意気がられたり嫌われたりするのを見るにつけ、「舐められると逆に損だよなあ…」とも思う。

とはいえ、意見を述べる芸能人の意見が概して浅いことが多いのは、彼らはその芸事のみを極めているのであって万事に対して見識があるというわけではないということと、多忙で暇人ほどに考える時間がないからということはあるだろうと思う。

もし、集中力がずば抜けているであろう彼らが俺と同じぐらい暇で俺と同じぐらい考える時間を持っていたら俺とは比べものにならないほどに深い見識を身につけられるだろうと思う。

 

…と断言することの危険さなどについて述べたのだが、俺が本ブログなどで意見を明確に表明するのは、結局は好みの問題とでも言えるような問題に対してである。

最近のトピックいえば以下のようなものだが、正しい・正しくないの問題ではなく、好みの問題なので偏っていても許されると思う。

 

  • 安楽死・尊厳死には絶対的に大賛成。
    もちろん法手続きは大切だし、嘱託殺人や自殺幇助は性急だと思うが、現在の法制度は個人の意思を大切にしていないと強く感じる。
    そもそも無理やり人を生かす医療行為に不快感を覚える。

  • 日本における新型コロナ禍の死者数・重症者数から考えると、心情的には病気の怖さ以上に差別を煽る怖さだとか経済的なダメージのほうがはるかに大きいと感じている。

  • 一度洪水に遭った地域で前と同じように復興するのには反対。
    洪水を起こさないようなインフラを建設するか、移転を促すというのが最適解だと思う。
    もちろん、費用対効果はまずは都道府県レベルで責任を持って考えるべきで、安易な国費投入による救済には反対。
    東日本大震災後に設置した防潮堤のような国費の膨大な無駄は絶対に止めて欲しい。
    少子高齢化社会においては、災害のリスクがある山肌の家や僻地すぎる家に移転・集積を促すべきだと思う。

 

そして俺が勇気を持って実際にポジションを取るのは金銭がかかっている投資行動に関してのみである。

それと、俺が一つだけ自慢をするとしたら、FACTFLUNESSの冒頭クイズをやったらあっけなく全問正解したことで、俯瞰的な観点でモノゴトを見るのが得意なほうではないのかなと自己認識していることである。

ちなみに、試しに再度やってみたがやっぱり全問正解だった。

 

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f:id:gooddays-shumai:20200728132242j:plainオリックス株主優待すみだ水族館の年間パスポートを選んでいるため、たびたび癒されに行くのですが、新しくクラゲの「ビッグシャーレ」が設置されていました!