GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

新型コロナ禍で俺の感覚が働く人々とずれてしまっていた…

新型コロナ禍では近所の中華料理店で弁当を購入していたし、少し前からは午後過ぎにひと気がない店で食事をすることはあったものの、そろそろ本格的な中華料理を食べたいと思って夜の時間帯に人気店に行った。

 

少し前に新型コロナウイルス感染症対策専門家会議から新しい生活様式とやらが提案され、食事に関しては以下のような提案がなされていた。

 

  • 持ち帰りや出前 デリバリーも
  • 屋外空間で気持ちよく
  • 大皿は避けて料理は個々に
  • 対面ではなく横並びで座ろう
  • 料理に集中 おしゃべりは控えめに
  • お酌 グラスやお猪口の回し飲みは避けて

 

個人的には「専門家会議の提案なんて守っていたら店が潰れてしまうだろ!」と思っていたのだが、今夜に行った店ではこの提案は完全に無視されていた

席の間隔も変わらず、換気もなく、店員がフェイスガードをする以外にこれといった飛沫対策がなされておらず、客は狭い席に敷き詰まるようにに座るようになっていて、密なのに酒が入っているからなのか、どの客もやたらとデカい声でしゃべりまくっていて、店員のフェイスガード以外は新型コロナ禍の前と全く違わない世界が眼前に広がっていた。

 

俺は、確率的に新型コロナウイルスに感染する確率は現在ではほぼゼロに近いと思っているので感染リスクに関しては意図的に気にしないように気をつけているのだが、それでも店内で話をする場合には小声かつ最低限にするように心がけているし、数ヵ月も家の中で物静かに生活をしていたせいもあって、元々持っていたやたらと声の大きい客や酔っ払いへの嫌悪感隣の席との距離の近さに対する苦手意識が自分の中で数倍に増幅されていたことに気づいた。

 

また、3人から4人の男性サラリーマンからなる数組の集団が酒を飲んでいるせいか例外なく異常な大きさの声で話をしているのを目にして、自分の心の奥底にどうやっても誤魔化しようのない嫌悪感情を覚えた。

そもそも少量のビールを飲むのが好きでありながらも飲酒文化そのものに対して相当な嫌悪感を持っている俺としては「新型コロナ禍での店内飲酒は禁止にしろよ!」「いや、もう喫煙に続いて飲酒も禁止!」という極端な希望すら一瞬頭によぎってしまったぐらいである。

また、左の席に座っている女性も右の席に座っている女性も「今日は体調が悪い」と真正面に座る同僚らしき人物に伝えながら食事をしていたのだが、体調の悪い自分の飛沫が正面に座った同僚の食事に落ちるリスクや周囲の客に対する配慮がないことに新鮮な驚きを覚えた。

 

「他県に移動するな」とどれほど言われようと他県から都内に電車に乗って通勤して、ずっと変わらずに会社で働いていたような人々と、俺のように家にひきこもってこれでもかとネガティブニュースのシャワーを浴び続けてきた者との感覚の差は尋常でなく開いてしまっていたのだなと思い知らされた。

しかも同調圧力と自粛警察を新型コロナウイルス以上に憎んでいる俺ですらそう感じたのだから、ひきこもってワイドショーを見て自粛警察的思想に染まった方々がもしこうした店に来てしまったならば卒倒してしまうのではなかろうかと思った。

 

大企業は社会と従業員からの監視の目長期的視野資金の余力があるので可能な限り模範的な行動を取ろうとするのに対し、零細企業はそういった目を容易に無視できてしまうことや経営的に苦しい場合が多いだろうから、零細企業が多い飲食店舗の多くは新しい生活様式とやらを気にせずに営業するのだろうと思う。

もちろんそうした店に行く顧客側もそんな生活様式を守らずにデカい声を出して飛沫を飛ばしまくるわけである。

 

それにしてもそろそろ自分の感覚を世間に合わせないと余計なストレスを溜めてしまうなと反省した。 

歩道などで電話をしている男のほとんどがマスクを顎の下に下げていて、周囲のことを気にせずに大きな声を出しているのを謎と感じるようなナイーブぶりではいかんと反省したし、つい先日、約2ヵ月半ぶりに電車に乗った際にも、乗車中終始にわたって左手中指を噛み続けていた男や、昼間からビールを飲みつつおつまみを食べ、その指をペロペロとしゃぶっている男を目撃してしまって愕然としたのだが、そろそろ俺もそんなおっさんを目にした程度で驚いたりせず、新型コロナ禍以前のマインドセットに戻さなくてはならぬという思いを強くした次第である。

 

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f:id:gooddays-shumai:20200605231721j:plain我が家から見えたブルーインパルス