GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

山崎寿人氏著「年収100万円の豊かな節約生活術」に学ぶ豊かな生活

今シリーズはとりあえず、ここまでで一区切りとなる。

 

寝太郎さんは月に2万円の生活をBライフと呼んで実行されていて、今もB’ライフとでも呼ぶべき生活をされておられるが、「年収100万円の豊かな節約生活術」を著されている山崎寿人さんは月に8万円程度の出費で豊かな生活を送っておられる。

 

寝太郎さんは小屋暮らしの際には、山梨県の人里に近い森の中にある自作の小屋に住んで、自作のコンポストトイレと湧き水とソーラー発電とカセットコンロというインフラで生活されているが、山崎さんは親御さんから相続した川崎市西部あたりの持ちマンションで生活をしておられ、また、親御さんから相続したマンションの賃貸収入から諸経費を引いた年額100万円程度の不労所得が収入となっていたそうである。

そして、今は年金受給開始から逆算する形で必要額を算出して、貸していたマンションを売ってキャッシュに変えて、それを切り崩して生活されているようである。

 

相続という幸運な要素はあるが、不労所得の額といい、快適なマンション暮らしをされているところといい、楽しく節約ゲームに励むこと以外に全くがんばっているところがないのが山崎さんの生活の特徴である。

また、独身生活を貫き、徹底的に好きなこととやりたいことしかしないということをモットーにされている。

寝太郎さんと同じく思索に耽ることを好む傾向にありつつも、生来の性質は違うようで、外では飲まずに自宅に友人を頻繁に招くなど社交的で、友人数が多く、ストレスもなく、幸福度も極めて高いように見受けられる。

 

また、寝太郎さんと山崎さんの共通点はお二方とも東京大学を卒業されているということであるが、山崎さんは大手飲料メーカーの広報という花形中の花形職種に就き、退職後は日本新党の立ち上げと広報に関わったとあり、当時の日本新党の躍進を知るものとしてはその広報能力に舌を巻くわけであり、その経歴からは本当にデキる男だったとしか思えない。

そして、小説を書くためにフリーになったらしいのだが、プータロー生活が楽しくて楽しくて、ついぞ小説を書かず、プータロー生活こそが天職と思うようになって、プータロー生活を20年程度されてから友人の誘いに応じる形で文藝春秋より本書を出版されたようなのだが、俺の知る限り、書いた本がこの1冊のみで、売れた後も他に書いていないことに相当な好感を抱く。

山崎さんは、お父様が亡くなられた際に相続したのだが、お母様は海外で悠々自適の独り暮らしをされているようである。

 

そんな山崎さんの最大の特徴はとにかく食いしん坊であるということと、料理にかける情熱や手間や所持する道具のプロっぽさが半端ではないことである。

一流企業に勤めておられた20代には相当な食道楽で美味いものを徹底的に食べ歩き、今のプータロー生活に入られてからそこで培った確かな舌に頼って「あの名店の味」をどんどん再現し、かつ、自ら料理を探求し、楽しく作って美味しく食べて毎日を生きておられる。

 

これは我が家の話だが、うちのご主人は、カナダの大学を出た後に帰国して料理人になるべく調理学校に通ったのだが、「料理は顔がわかる相手に作りたいのであって不特定多数のために作りたいわけではない」ということにふと気づいたために料理人になるのを止めて、IT関連の職種で働き始めて今に至っているのだが、料理が好きなこともあって、実は山崎さんの著書はどちらかといえばうちのご主人の蔵書であり、何度も読み返しているようである。

なお、我が家では二人とも料理をするのだが、俺はうちのご主人が作るプロの料理を日々食べながら生きている実にラッキーな人間でもある。

 

というわけで、本書には山崎さんの生活スタイルや経歴についても多く書かれているものの、節約術の実際と料理のレシピにかなり多くのページを割いておられる。

 

寝太郎さんの真似は無理でも、山崎さんの生活なら真似できるな、これは豊かだなと心から思うのである。

 

なお、All Aboutのサイトに山崎さんのインタビュー記事があるのでリンクを貼っておく。

 

allabout.co.jp

 

以上、中野孝次先生著「清貧の思想」をバイブルとして、高村友也氏著「自作の小屋で暮らそう-Bライフの楽しみ」に究極のシンプルライフを学び、山崎寿人氏著「年収100万円の豊かな節約生活術」に豊かな節約生活術を学び、内山直氏著「幸せの確率」にアーリーリタイアへの道と実際について学んだというわけである。

 

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