GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

女性を指す言葉を使う難しさ

自分をフェミニストというつもりはないが、看護婦が看護師、助産婦が助産師になって「婦」という言葉を使わなくなったが、あらゆる局面において女性であることをことさら特定するような書き方には違和感がある。


なお、資格を持つ人に使われる「士」を使わず、「師」を使うところや、看護師と介護福祉士で使い分けがされていることなどにも違和感があるのだが、それについては今回は述べない。


マスコミが人について表記する際にいちいち年齢を記す習慣などと同じく、性別が不要な局面で「女性○○」と強調して書く場合には男女平等の原則に反さないのかといつも思う。


漢字を作っていない日本人が悪いわけではないのだが、そもそも部首に女がつく字には、奴・奸・妄・妨・妾・妬・姻・姦・姥など、ネガティブな言葉が多いのもどうしたものかと思う。


今の時代の言葉の使い方として「主婦」「家内」「奥さん」「女房」という言葉も変な気がする。


「妻」は問題がないが、これとは別に「人妻」という言葉があり、これも全く理解ができない言葉である。

この言葉を使うのであれば「人夫(ひとおっと)」という言葉を使うべきである。

とはいえ、「人夫(にんぷ)」という言葉が既にあるわけで、コトバンクによると「1.力仕事に従事する労働者。2.昔、公役に徴用された人民。夫役(ぶやく)を課せられた人民。」 とあるが、これは放送禁止用語となっているので「人夫(ひとおっと)」も使用不可なのは間違いがない。


俺はできるだけ友人などの配偶者のことを名前で呼ぶようにしているが、その配偶者と面識がない場合など、面と向かって「○○さんの妻」「○○さんの夫」とも呼べないので、場合によって「○○さんの奥さん」「○○さんの旦那さん」と使ってしまうこともある。

苦々しく思うが、社会規範的にそう呼ぶのが自然なので仕方ない。


本当は「きょうだい(兄弟)」だとか「旦那」「主人」という言葉、配偶者のことを「お父さん」「お母さん」「パパ」「ママ」という呼び方にも違和感があるのだが、僕もこれまで、相当な違和感がありつつもパートナーのことを本来は「息子の妻」を指す意である「嫁」と呼ぶこともある。

「妻」と呼ぶのが自然なのはわかっているが、この言葉にはかしこまっている印象があってどうも使いたくなくて、逃げの一手で仕方なく「嫁」という言葉を用いるのだと思う。


実際には向こうのほうが偉そうなので「カミさん」とでも呼ぶべきだったのだろうが、これはなんとなくオヤジくさく、俺は昭和のオヤジっぽい風情が嫌いなので、自分なりに考えた挙句、「うちのご主人」という言葉を用いることが増えた。

「主人」という言葉を使用することを否定しておいておかしいかもしれないし、誰のことを言っているのか聞き手にわかりにくいのだが。世間とは逆説的にオリジナルで使っている言葉なので個人的には気に入っている。


余談だが、先日、妻の代理でとあるサービスの解約の電話をした際に、「ご主人様ですか?」と聞かれたので、「申し訳ないけれども、自分のことを主人と思っていないし、むしろうちの主人は妻のほうだと思っているので、その呼び方は好きではないんですよね」と答えてみたら「旦那さん、パートナーの方でしょうか?」と聞かれたので「はいそうです」と答えた。

なお、旦那という表現には違和感があったけれど、それは温情でスルーした。


コールセンターに関しては昨日も別のことを書いたが、「コールセンターの人に余計なことを言うのはやめなよ」と言われるのだけれども、頑固に自分の生き方を通し続ける性格なので思わず言ってしまうのである。