GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

富士山登山記

 

富士山頂でのご来光

ご来光といえば、富士山頂、というぐらいに有名なご来光の名所ですが、本当に厳かで感動的です。

日が見え始めるとともに神主さんが国歌「君が代」を歌います。

富士山の八合目より上は「浅間神社(せんげんじんじゃ)」という神社の敷地なのです。

もちろん強制でも何でもありませんが、登山客も全員が歌います。

歌い終わった頃に太陽が全部見えます。

この上なく感動的な光景です。

 

地上でこんなに赤い太陽はなかなか見られません。

雲海はこの上なく美しく輝きますし、陽に照らされた登山道や樹海もとても美しく見えます。


下りは3時間ちょいで済むが、登りは7時間はかかるので、ご来光を拝もうと思ったら、夜の20時ぐらいから照明で照らされた道を登るか、もしくは、前日の昼に登って、途中もしくは山頂の宿で仮眠を取るかのどちらかですが、下りもあるので、宿で仮眠を取るほうが無理がないかもしれませんし、高度への順応も上手くいくと思います。

高山病のために苦しんでいる人を途中で多く見かけますが、急いで登っていいことは何もありません。


ところで、私はどこへ行くのにも荷物が多い人間なのですが、泊まりこみだったことや仕事の道具があったこともあって、富士登山に12kgもの荷物を持って上がってしまい、かなり疲れました。

ちなみに吉田口から登る場合、五合目から七合目はすぐなのですが、そこからの九号目までの長さが半端ではありませんから気をつけましょう。

一番メジャーなのはこの吉田口なのですが、最も楽らしいのは静岡県側の富士宮口なので、これから登ろうかと思ってらっしゃる方は富士宮口から登られることを薦めたい。


富士登山を指して、「一度も登らぬバカ、二度登るバカ」と言いますが、確かに一度は登ったほうが良いと思いますし、二度登る必要まではないように思えるので、なかなかこの言葉は言い得て妙です。


 
ご来光の瞬間


雲海



陽に照らされる登山道および樹海


富士山頂は

富士山頂にはいくつかの山小屋があります。

1枚の布団に2名でザコ寝する宿(素泊まり5,000円)と食料品を売る店があります。

両方ともコワモテのお兄さん達がやっていますが、客に対して平気でタメ口を聞いています。

なかなか高給の仕事らしいのですが、おそらくはずっと山頂で生活して心がすさんできたのでしょう。


あたりまえといえばあたりまえですが、物価は高いです。

缶ジュースは400円、ペットボトルのお茶は500円、カップラーメンは600円、レトルトカレーは1,200円します。


 
富士山頂の山小屋 と 樹海に映る富士山の影


富士山頂ですることと言えば、下界を眺めることと、お鉢めぐり(噴火口歩き)でしょう。

1周するのに1時間あればゆうに回ることができます。


ちなみに、私はこのときは業務命令で富士山に登りましたので1日20,000円の手当が支給されました。

業務の内容は調査員を8人ほど連れて登って、来山者やトイレの利用者やお鉢めぐりの人数をカウント調査するというお仕事でした。

もちろん、写真はあるのですが、仕事での写真なので載せません。

そのため、夜は宿に宿泊したのですが、通しの業務だったので昼は環境庁の小屋を借りて休んだりしていました。

富士山で2泊したのですが、環境庁の方がものすごく親切な方々で感動しました。


後日談ですが、昼夜の気温差が激しく暑かったので、上半身裸でカウント作業をやっていたら、紫外線にやられたようで全身が紫色っぽく変色し、顔は火傷で晴れ上がりました。

当然、下山後は会社を休んで病院行きになりましたわ…。

富士山頂の紫外線はとてつもなく危険ですのでご注意ください。



お鉢(噴火口)の写真



富士山測候所(現在無人)がある日本最高地点の剣が峰


富士山5合目は

富士五合目にマイカーで登る場合、山梨県側のスバルラインから登る吉田口と、静岡県側のスカイラインから登る富士宮口とがあります。

にぎやかなのは山梨県側のスバルラインから登る吉田口です。

なお、スカイラインはタダですが、スバルラインは通行料が2,300円もします。

しかし、走っていて楽しい道路の作りになっているのは断然スバルラインです。

なので、私はスバルラインに良く行きます。

なお、登山シーズンはマイカー規制がかかるのでバスでしか五合目へ上がれません。



吉田口五合目から見た冬場の富士山


 
上:吉田口五合目から見た夕陽
下:樹海・自衛隊演習場・山中湖


 
上:富士宮口五合目から見た富士山頂
下:同じく山麓


青木ヶ原樹海

下の看板を良く見てください。

とんでもないことが書かれています。

ここは青木ヶ原樹海の中です。

鳴沢風穴の近くから歩いて進入しました。

確かに多くの遺品らしきものが落ちています。

また、どの方角もかなり風景が似ているのでここで迷ってしまうと出るのは至難のワザでしょう。


しかし、ここまで来てこの看板で更正するヤツなんているのでしょうか…。

「もう一度静かに」…って、小鳥の声以外は何もせず、静かなことこの上ないですからっ!残念!



樹海にある看板…

朝霧高原からの富士山

私は朝霧高原が大好きである。

河口湖から国道139号を上九一色村方面へ西に進むと富士樹海のある一帯に出るが、さらに静岡方面へ南下するとうって変わって明るい雰囲気となり、朝霧高原へ着く。

鬼押し出しから見る浅間山も大好きだが、朝霧高原からの富士山より爽快な風景を楽しめる場所はない。

見渡すがきりに続く広大な牧場から何の障害物もなく富士山が望めるのだ。

本当に最高の風景である。

国道から道に入って車を走らせても爽快だし、時折見かけるホルスタイン牛を観察してもおもしろい。



広大かつ牧歌的な朝霧高原からの富士山



同じく朝霧高原の牧場からの富士山


本栖湖からの富士山

新渡戸稲造の5,000円札の景色となっていた本栖湖からの富士山は本栖湖青木ヶ原樹海→富士山を何の障害物も目にすることなく見ることができるためこの上なく美しい。

 


本栖湖からの富士山


宝永山方面(南東方面)からの富士山

南東方向からの富士山は、1707年の宝永の大噴火によってできた大きな火口と宝永山のためにきれいな円錐形になっておらず、そのためあまり美しく見えない。



形が欠けていてあまり美しくない宝永山方面からの富士山


上空からの富士山

飛行機の上から富士山を見ることは度々あるが、この光景はあまりに珍しいのでカメラに収めた。

写真ではわかりにくいかもしれないが、富士山すっぽり覆うように雲が張りついているのだ。

これはかなりおもしろい光景であった。

 


雲にすっぽり覆われた富士山