中国や韓国の世論やネットで翻訳された言論を見ていちいち腹を立てても仕方ない。
何せ、国内にですら、左翼の“市民”や政党を伴う宗教を信じている人がいて、自分にはとてつもなく理解できないのだから。
しかし、日本には言論の自由があるので彼らの言論の自由は認めなければならない。
安保法制のデモの面々を見てもいちいち腹を立ててはならない。
どうせデモはデモに過ぎず、デモの集会に法律を作る力はないのだからやりたいようにやらせれば良い。
昨日の公聴会でのシールズという学生団体代表の人の言っていることの幼稚さとあまりの中身の無さに唖然とし、そんなものを社説に挙げる新聞社があっても腹を立てたらもったいない。
ただ、一市民の自分にできることは今回の安保法制の件での民主党の動きに失望して、何かあったら入れる可能性のあった民主党に投票をしないということだけである。
右か左かと言えば圧倒的に前者の俺がバランスを取るためにこれまでおそらくは自民党に投票した回数より多く民主党に投票してきたのだが、さすがに今回失望した。
デモの人は落選運動に精を出すらしいが、見事に俺の心をつかんで民主党の落選運動の手伝いをしてくれたと思う。
個人的な本音を言えば、どう考えても安保法制はおろか自衛隊も違憲である。
でもどうしても軍隊は必要だから芦田修正だの砂川裁判だの解釈合憲だのと言ってごまかしてきただけにすぎない。
しかし、戦後の反動的な教育によって、日米の圧倒的な戦力で維持してきた平和を、まるで憲法のおかげで維持できたかのように錯覚するようになった人は多いし、アメリカが作った憲法があまりに硬性憲法のためにちょっとやそっとじゃ変えられない状況のなかで、領海内の安全確保が待ったなしの状況になってきて、「憲法立って安全脅かされる」ではどうにもこうにもならないから今回も強引な論理で切り抜けようとしているのは確かである。
そして、過去にもデモに負けずに多少強引に切り抜けてくれた総理大臣の孫が今の総理大臣なのだから数奇なものである。
安保反対派から説明不足と言われれば確かに痛いのだが、現実がそんなことを言っている状況ではないのだからそうするのも仕方ないわけで、俺としてはむしろ泥をかぶってくれることに感謝してしまうぐらいである。
米軍駐留を銭ゲバ的な理由で一時的にやめたフィリピンの領海がどうなったかを考えればわかる話であり、尖閣諸島問題に中立的な姿勢を持ちつつも、これを日米安保条約の適用内とする米軍と中国共産党軍=人民解放軍の間に何かあった場合に傍観することが「戦争反対」というのだから全くわかり合えない。
そして彼らは武器を持たなくても中国や北朝鮮とわかりあえるというのだから全く理解できない。
平和憲法神話というものがある限り、共産党軍が日本を倒しただとか、光復軍とやらが活躍したなどという作り話を笑うわけにはいかないということもまた確かなことである。
例えば、仮にイスラエルが軍事力を持たなかった場合にどうなるかを想像すれば子供でも一瞬でわかることが大人になってもわからないのだからどうしようもないのである。
この件で俺にできることは先にも述べた通り、もう民主党には投票しないということである。