GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

夏が最も嫌いな季節であることを強く自覚する今日この頃

冬と夏のどちらが嫌いだったっけ?とは長らく思ってきたのだが、やっぱり夏だと確信するにいたったのはここ数年だ。

 

個人的に寒さへの対処方法はほぼ固まっていて、外出時には手袋と耳あてをして、場合によってはお腹にホッカイロミニを貼り、上下ともユニクロヒートテックを着て、上にはダウンジャケットかコートを着て、自転車の使用をやめてガンガン歩いていれば寒さも辛く感じないし、冬は毎日天気は良いので、「冬はそんなに辛く感じないなあ」と冬に思うことが増えた。

あくまで東京や故郷・宮崎など太平洋岸の冬の話だけど。

 

…で、夏は暑さ湿気の四重苦がこれでもかと襲ってきて、外においては不快以外の感情を抱きにくい。

この四重苦への対処法は冬の場合と違って確立できないままで、特に汗かきな俺は汗を抑えようがない。

子供の頃は梅雨のほうが嫌いだったが、梅雨はまだ気温が低いし日差しもないのでしのげる。

今は梅雨が明けての夏本番の季節こそが最も苦痛の季節だ。

それでも子供の頃は、夏休みや海水浴やプールやキャンプや祭が好きだったので夏が好きだったが、大人になれば水に入ろうという気は全く起きず、キャンプや祭などもっての他で、せめて一週間の夏休みが取れるのが救いといった程度で、考えれば考えるほどいいことがない。

夏休みも本当は夏以外のシーズンに取れるものなら取りたいし、花火大会などもできれば暑苦しい夏でない季節にやって欲しいし、農閑期もクソもないのだから祭も夏にやる必要などないし、暑い夏だからこそクソ暑いビアガーデンよりも涼しい室内で飲みたいし、夏のイベントを夏にする意義にそもそもの疑問符がつく今日この頃である。

 

昔から秋が一番好きな季節なのだが、あれは暑苦しい夏から解放されることへの喜びを身体と心が強く感じるからなのだろうなと思う。

 

ところで、言うまでもなく高緯度のヨーロッパでは夏という季節は大人気だ。

夏にこそとても快適な北部・中部ヨーロッパからわざわざクソ暑い南ヨーロッパへバカンスに出かける不思議な人種がヨーロッパ人なのだが、それでもこの前行ったギリシャや、イタリアやスペインの夏は強烈な日差しが差すとはいえ、空気が乾いていて日陰は涼しいので日本の夏と比べたら断然過ごしやすい。

まあ、個人的には「北部・中部ヨーロッパというのは夏ぐらいしか快適なシーズンはないのだから、そんな季節こそ地元で過ごしたら?」と思わなくもないのだが、強烈な日差しを求めて南に大移動して、遺伝子的に紫外線に弱い肌を強烈な日差しでこんがりと焼いて悦に浸るのが彼らの流儀なのだから仕方ない。

 

少し前に新国立美術館カリフォルニアデザイン展に行き、最後の作品にサーフムービー「ENDLESS SUMMER」のポスターが展示されていて、「カリフォルニアのENDLESS SUMMERか。いいなあ~。情緒あるなあ~」と不覚にも思ったが、日本の夏で情緒あるものとしてイメージする花火や祭や夏休みといったものは、先にも述べた通り、俺の考えではこれらは強引に夏にやっているだけにすぎず、日本の夏の情緒は作られた偽物にしか思えない今日この頃なのである。

それどころか、日本の夏には常夏の南国が持つトロピカルなイメージも限りなくゼロで、ただただ過酷なまでに暑いイメージしか脳に残さず情緒がないことこの上ない。

 

そうそう、バカの一つ覚えなバカ行事と個人的に強く思っているお盆と正月の里帰りなんてのも、「なんで一年でワーストのシーズンに地元に帰る必要があるのだ。いやない」と断言し、帰省も春か秋にしかしない俺なのでした。

 

エアコンが使えるありがたい世に生を受けたのだから夏は室内か日陰で涼しく過ごすのが最もパフォーマンスの高い過ごし方なのだ。