GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

民主主義において政治が悪いのは有権者の責任である

前回書いた機密漏えいの件ではないけど、この国が信頼できないことは、デタラメな財政状況を見れば誰の目にも明らかだが、最終的な責任は有権者が持っている。

民主党が進めている政策のなかでも、外国人の子供への子供手当の支払い、教育内容を全く問わない朝鮮学校への高校授業料無償化の決定、今回の映像非開示のような中国への無用な配慮などは、これによって得られる票より失う票のほうが多そうと思ってしまう政策だが、当の民主党としては失う票よりも得る票のほうが多いと考えているのでそれらを推進しているのだろう。

 

世の中で、ベストセラー本が売れてもせいぜい100万人しか読まないし、ネットに一生懸命情報を発信する人も1,000万人もいないと思う。

いたるところで話題に上っているベストセラー本が出てもほとんどの国民にとっては蚊帳の外の話だし、ネットでのマジョリティー意見は一般のマジョリティー意見と乖離しているのだと思う。

だから、上に述べたような政策ですら、実際には民主党の得票が増える投票行動および結果に結びつくのだろうと思う。

それが本当のマジョリティーの動きというものなのだ。

 

俺は民主党のことをボロクソに言いながら、安倍政権が大敗した参議院選自民党に投票し、前回の参議院選みんなの党に投票した以外はずっと民主党に投票しているわけだが、だからといって、両方とも気に食わなくてもどちらかに入れざるを得ない二大政党制のシステムを不健全だとは思っていない。

政党は票になる行動に出ることでしか政権にありつけないのだから、常に過半数の得票を狙わなくてはならない二大政党は政策を決める際に、それなりに議論を収斂させているはずで、その割にナゾの政策が多いのは先に述べた通だが、やはり最終的には有権者の意向が反映させると言わざるを得ないのであり、責任は有権者にあるとしか言いようがないのだ。

 

このように民主主義の悲劇というのは、ほとんど何も考えていない人がマジョリティーであり続けることにあるわけだが、さらに、今やその半分近くは中高齢者が占める。

それどころか、若者は投票に行かないから、投票者数でいえばむしろ中高齢者のほうがマジョリティーとなってしまっている。

このような状況下で真に未来を見据えた政策を実行できるはずがない。

 

そして、マスコミはそのほとんど何も考えていない9割に世論調査をし、街頭インタビューとやらをして、恣意的に情報を流したり、政権の足を引っ張っているが、これがマスコミの使命なのだろうかと常々思う。

何も考えない9割におもねるのではなく、そういった人々にもっと物事について考えさせるような行動をもっと取るべきであろう。

 

とはいえ、残念ながら本当に痛い目に遭わない限り、この衆愚状態は解消しないだろう。

痛い目というのは、一人当たりのGDPで韓国などに大きく抜かれることなのか、福祉全般が立ち行かなくなることなのか、国家財政の破たんなのかはわからないが、考えるだけで嫌な気分になる。

 

民主主義でないがゆえに極めて効率的な発展を見せる中国ではあれど、中国を見ているとそれでも民主主義のありがたさを感じずにいられないのが、チャーチルの「民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」という言葉ではないけれども、ありがたくも残念なことだ。

 

ところで、今議論になっているTPPについてだが、これに賛成するか反対するかというのは政治家の本質を見極める上で極めて大きな試金石となるのではないかと思う。

民主党では鳩山派・小沢派あたり、自民党では旧来の農村型の議員がこれに反対しているようだが、こういう政治家を落選させられない国民は自分でその責を負うのであろう。