GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

ぶれやすい社会は戦争にもぶれやすいのではないか?

今回の新型インフルエンザにおける騒ぎっぷりを見ていると、日本人はもう1回戦争をやれるのではないかと思った。

マスコミに振り回されるのか周囲に振り回されるのかわからないけど、世界でも日本ばかりがマスクを買いに奔走したり、海外はおろか国内の旅行を取りやめたり、学校を閉鎖したりと大騒ぎの様相だった。

もはやこうなると、新型インフルエンザにかかることより、新型インフルエンザにかかることで偏見を受けるほうがイヤであろう。

 

まず、弱毒性であることが発表されていて、世界的にも死者は少なくて、しかもマスクは拡散防止には効果が得られこそすれ予防にはあまり効果が無いとも発表されている。

それでどうしてマスクを買いに奔走し、過度に恐れる必要があったのだろう。

狂牛病騒動の時もバカバカしいパニックが起きたけど、国全体があまりに冷静さを欠いていると言わざるを得ない。

 

そりゃ、欧米がマスクを嫌うから日本はマスクをしなくて良いという論調であればそれはおかしいと思う。

欧米がマスクを奇異の目で見てもマスクが効くのならばマスクをするのは正解だからだ。

でもあまり効かないと言われているのだからやはり非合理的だ。

 

私は物事を確率で考える習慣がある。

宝くじは一切買わないし、飛行機が墜落するのを心配したこともない。

ただし、車の事故に遭わないように注意するから道を歩いたり自転車に乗る際には細心の注意を払うし、ガンにならないような生活習慣を維持するための努力も多少はする。

しかし、今回のインフルエンザで自分の生命の安全が脅かされる確率は低そうだとかなり前に判断したので、手洗いやうがいなどは念入りに敢行しているものの、普通のインフルエンザにかからないようにする以上の努力は払っていない。

 

先日にも言及した通り、行政が学校を閉鎖したのは、品質には全く影響がないのに表記を少し間違ったという理由でメーカーが食品を回収するのと同じで、後々にクレームを受けて面倒くさいことになったらイヤだからやっておけということでやったのだろうから賢明といえば賢明だ。

昼間っから子供が外で遊んだり、中高生が悪さしたり、親が会社を休むハメになったりしようとわけのわからないクレームを受けるよりはよほど賢明だ。

こういう経験をたくさん経て、くだらないことでクレームを言う人間がいること、および、それに片方がものすごく反論しづらい文化があることによって社会全体がものすごいコストを払うことになるということを日本社会はもっと勉強してバランス感覚を身につけて欲しいと思う。

 

ただ、周囲にここに述べたような話はあまりしていない。

インフルエンザが東京に来るのを強く恐れていたり、一生懸命にマスクを買おうとしていたり、この時期に海外旅行に行くのがおかしいと言ったりしている率がそこそこ高くて話していて腹が立つし、そんなおかしなことを言う人に対して私自身が偏見の目を持ってしまうのがイヤだからだ。

 

学校で、周囲がマスクをしているのに、自分の信念で合理性が見当たらないからとマスクをしないものなら変な目で見られそうな社会。

北朝鮮が核実験をやって脅しをかける世の中に、オバマ大統領が「核廃絶を目指す」と、本気でやる気もなければ、出来もしないパフォーマンス発言をしたら、真に受ける率がおそらくは最も高かったと思われる合理的思考力の無い社会。

「平和」と言えば平和になり、自分が軍備をしなかったら相手も攻めてこないと本気で思い込んでいる率が世界で最も高い社会。

世界屈指の戦力を保持しておきながら、兵力は所持しないとウソの憲法を掲げているウソつきの国や社会。

意見が一気に片方にぶれやすい社会。

 

こんな社会だったら、ぶれようによっては、あと1回戦争をやれるのではないかと思ってしまうのである。