政治は富の分配だ。
年金を受給世代に多く払えば現役世代が苦しむだけの話で、逆もまたしかりだ。
高齢者の医療費をより多く持てば、それだけ別の世代が負担するというだけの話だ。
それでも世代間対立に発展しないのにはある種の美しさを感じる。
論点をずらして怒りの矛先を政治に向けているからなのかもしれないが…。
医療保険の年金からの天引きが嫌という人の気持ちはまだしも、マスコミがその肩を持つ気持ちは全くわからない。
昨今は病院が診察費を回収できないという事例がかなり多いらしいが、こういう輩がバックレているのだろうか…。
例えば、NHKの受信料を払いたくない最大の理由は他に払っていない人がいるからバカバカしくて払ってられないという理由であろう。
金はきちんと取らないと周りがバカをみるし、モラルハザードを引き起こす。
後期高齢者医療制度に反対する高齢者はともかく、年金からの保険料の天引きに反対する輩は性根がものすごく卑しいと思う。
終末医療をどこまでやるかの話はいずれ必ず生命倫理の話になっていくであろう。
人の医療費の半分は死ぬ直前の2ヵ月内に使われているというし、医療費の55%は5%未満のレセプトに使われているらしい。
安楽死を認めないと、もしくはどこかで生かすことを諦めないと医療費がGDPの半分に迫るなんていう時代が来るのかもしれない。
ちなみに自分は無理に延命治療はしたくないし、そう思っている人はかなり多いはずだ。
安楽死を認めざるを得ない時代は必ず来るだろうし、来ないと世の中が持たないだろう。
早急に議論を進めて認める方向に動くべきだと思う。
これから医療が進めば進むほど無理やり生かす医療技術はどんどん進化するだろうし、場合によっては莫大な金さえ積めばある一定の病気については治せるという事例も多々発生していくのであろう。
健康診断も腫瘍マーカーなどを行えば精度は格段に増すだろうし、ガンも放射線で治療すれば治りやすいのかもしれないが、これらの医療行為にはバカ金がかかるわけで、これを保険内で行えるようになったら大変である。
そういう意味ではお金を持っている人間のみがより病気を著しく回避しやすくなる時代も近づいているのであろう。