近所の月島・勝どき界隈は、築地の隣だからなのかやたらと美味い店が点在する。
しかも美味いものには金を惜しまない世間の女性と違って、価格と味との釣り合いにとてもうるさい俺がいうのだからその価値は間違いない。
まず、俺がビックリしたのが魚仁。
外観・内装・サービスは最下級レベルだが、ここのマグロにはマジでたまげた。
仕入れた日にもよるのだが、赤いのに中トロのような味。
値段も安い!絶対食う価値あり!
ただし、店員はアジアの方ばかりなこともあって、サービスのレベルは完全にアジアレベル。
魚仁
次は、かねます。
ここは前にも紹介したが、立ち飲み屋としては異常な料理のレベル。
値段はしょせん元値が高いので安くない。
でも立ち飲みスタイルと出す料理のアンバランスさが笑えます。
昨日攻めたのは岸田屋。
あの美味しんぼ1巻に登場したといういわくつきの店。
ここの煮込みと肉豆腐は本当に美味い。
でも、昨日は別のミラクル発見。
この店の女将さんはおばあちゃんと呼んでもいいくらいの年齢の方なのに異常なまでにかわいいのだ。
その立ち振る舞い・オーラ・発する日本語の美しさ・機知すべて完全に少女のよう。
少女から甘えとか未熟さとかそういう要素を抜き去った少女のよう。
人生の酸いも甘いもわかってらっしゃる女将さんがあんなにもステキなことに圧倒された。
あの魅力にはいくら若くて美人の女子を連れてきても太刀打ちできんと心から思った。
むしろ、子供と、いい歳のとりかたをしたご老人こそがかわいさの頂点に君臨すると思うのだが、あの魅力は無駄にかわいい子供や仔犬でも出せませぬ。
ここ数年前から、一生懸命にトイレを掃除しているおばちゃんとかがやたらとかわいく思えるようになった。
エロスという動物的な要素を排除し、人間本来の美しさがダイレクトに投影されている気がするのだ。
おばちゃんの顔のしわ一つとってもとても美しく思え、見た目だけ美しく、媚びや甘えの気を発する女性の美しさにそれほど価値がないようにすら思えてくるのだ。
ところでこの「かわいさ」という言葉を用いるのは失礼かもしれないが、俺の中では最高級の褒め言葉だ。
かわいいにもレベルの低いかわいいから最高級のかわいいまであると思うが、俺がここで用いているかわいいは最高級の要素を包括した「かわいい」だ。
いわば、「愛燦燦」で「心秘そかな嬉し涙を流したりして人はかわいい」と用いられるような「かわいい」だ。
話は戻って、銀座から歩いて行ける距離にあるのに路地にはっきりとした江戸っ子の粋を感じるこの界隈は隣の東の晴海・西の築地エリアとともに大規模な再開発が行われ始めているけど、今ならまだ間に合います。
月島西仲通り