GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

「格差社会」について② 東京暮らしの苦労

一昨日、親友のT氏と池袋のうちたて家のうどんを食べに行き、お茶をした時に東京暮らしと地方暮らしの「地域格差」について話をしたのだが、北海道出身のT氏とした話と私が思っていることを合わせると以下のような意見になる。
 

  •  東京で働くと毎日往復で2時間程度の電車通勤を余儀なくされるがこれは人生にとって大きなマイナスである。
    しかも、満員電車や人ごみの中に入るのには嫌悪感を覚える。
    そして、これには決して慣れることがない。

  • 東京で一人暮らしをするとワンルームの家賃だけで7万円はかかるが、将来に家族で住もうものなら10万円以上の家賃がかかると思われる。
    地方都市の住宅と同レベルのものを求めるのならばもっとかかる。もちろん、車なんて持てるはずがない。

  • 30歳前後になっても自宅に住む大都市圏の若者は多いが、彼らはそれほど家にお金を入れているとは思えず、地方出身者と彼らの生活の格差は相当なものがある。

  • 長い残業時間のせいで昼食も夕食も都心の高価な外食かコンビニ弁当になるから、エンゲル係数は異常に高くなってしまうし、とても味気ない気分になる。

  • 大都会で仕事が多いのはいいことかもしれないが、特に中小企業では競争相手が多すぎるために過当競争になっているため利益率が低くなっているせいもあって、会社が個人に半ば強要するサービス残業を含む労働時間が異様に長く、人間らしい暮らしができない時期もある。

  • 概して東京の接客サービスというのは、地方都市の接客と違って多忙なように見える。
    地方都市の人はのんびりと、悪くいえば緩慢に接客サービスをしているように見えてならない。

  • 家賃だけでこれだけかかるような状態ではどう考えても共働きでないとやっていけない。
    出産や子育ては家計にとって大変なリスクになる。
    こんな状況で子育てのことはなかなか考えられない。

  • 子育てを考えにくい経済状況に追い討ちをかけるように保育園はずっと待機状態となっている。
    無認可の託児所なども料金がかなり高かったりする。
    また、親が近くに住んでいるわけでもないからいざというときに親にも頼れない。

  • 東京の多くの宅地には子供を遊ばせるような自然もなければ、大都会の公教育にはどうしても不安がある。
    大都会には子供の情操に本来必要である要素がほとんどそろっていない。
    郊外に住む手もあるが、通勤時間がかかることで人生に多大なロスが生じかねない。

  • 東京には大公園は多いが、自然が多いとは言いがたい。
    自然に接する機会が少ないことが自分の情緒に与える影響も考えてしまうし、郊外に出るのに一苦労するような住環境にはやはり辛いものがある。

 

主観的な意見ばかりなので客観性に劣る意見も多いとは思うが、こういった感覚は東京周辺に住む若いサラリーマンの多くが抱く感覚であろうと思うわけで、また、地方都市や高年層の逃げ切り世代にはない感覚のものばかりであろう。

 

確かに大都会には仕事も多ければ、大都会の生活には刺激もある。

クリエイティブな仕事や魅力的な仕事や収入の多い仕事の多くも大都会に存在する。

統計を見ると、ホームレスというのは田舎に行けば田舎に行くほどゼロになるのだが、それは「大都会に行けばなんらかの仕事がある、何とか飢えずに済む」ということの証左でもあり、それが「東京砂漠」とも形容される大都会というものの逆説的な温かさでもある。

 

とはいえ、東京で生きていくということは上記のように大変なことであるわけである。

これは東京暮らしと地方暮らしの厳然たる格差だと思うのだ。

 

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