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  世の中の歪みをかいくぐってひたすら逆張りの人生を歩む俺の意見

昭和天皇と靖国神社④

結局のところ、靖国参拝問題を最も複雑怪奇にしている要素は以下の要素であろう。

  • A級戦犯東条英機氏をはじめとする真の戦犯だけではないこと。

  • 日本人が真の戦犯を決めないままにしてしまったこと。

  • 唯一と言ってよい国家的な追悼施設である靖国神社が国立の施設ではなく一宗教法人であること。
    靖国神社は、明治2年に官によって創建されたのだが、戦後に一宗教法人になり、神道の施設ではあるものの、神社本庁には加盟していない単立神社である。

  • 神道に合祀という概念はあっても、分祀という概念はないこと。
    要は宗教的な教義上、合祀したら二度と分かつことができないということになる。

  • 靖国神社宗教法人剥奪することは憲法上できないこと。

 

確かに、靖国神社には真の戦犯も眠っているわけだが、A級戦犯をそのように扱ってしまえば、各国の了承を得たうえで国会において全会一致で「東京裁判の戦犯を犯罪者と扱わない」と決めたことが無になることになる。

しかし、日本人が自らの手によって真の戦犯を決めないまま、全会一致で全員に温情あふれる処置を施したのは後に禍根を残したといえるであろう。

そして、そのような清算的な手続きを踏まないまま、1952年に靖国神社を一宗教法人にしてしまったことも問題だったといえるだろう。

 

そして、靖国神社が自らの判断でA級戦犯を合祀してしまったのだが、教義上、分祀するわけにもいかないわけで、昭和天皇の「親の心子知らず」ではないが、日本政府や中国政府がどんなに圧力をかけようと靖国神社が自らの考えを曲げるはずがない。

 

ということで、麻生太郎氏は「靖国神社を非宗教法人化したうえで分祀しては?」という苦し紛れのようなこと述べている。

国として宗教法人の権利を剥奪することは憲法上できないし、遺族のお布施がなくなって破産すれば別だけど靖国神社が自主的に宗教法人を辞めるわけもないだろう。

また、分祀にはA級戦犯の遺族も強く反対しているというから困ってしまう。

まさしく、靖国神社谷垣禎一氏によるところの「のどにささったトゲ」のような存在でもあるのだ。

 

結局、「分祀論」というのは、「中国からゴチャゴチャ言われないために、東京裁判でA級と認められた旧戦犯を便宜的に真の戦犯の認めちゃったうえで分祀して取り繕えばいいんでしょ?」「大事なのは今の世に生きている人の損得でしょ!首相が一神社に参拝しただのしなかっただのといったことで外交問題に発展させて損を被るのはええ加減バカバカしいわい!」という立場に立った意見であるわけなのだが、結局は私もその打算的な意見に賛成なわけである。

 

そして、「そんな簡単に片づけてよい問題じゃないでしょ?」っていうのが、小泉首相安倍氏の意見なのだと思う。

もちろん、私もこの意見について全く理解できないというわけではない。

 

どちらにしても分祀問題は、靖国神社に「ウン」と言わせるか、どうにかして靖国神社を非宗教法人化しないと解決しない問題なのだ。

まったく、朝日はろくでもないことをやってくれたものだと強く思う。

 

ただ、仮に首相が靖国参拝をやめるなり、どうにかして分祀するなりして靖国参拝問題が解決したところで、中国は他の問題をクローズアップしてくるのかな?とは思う。

おそらく次は尖閣諸島なんかで徹底的に争ってくるのだろうが、仮に日本がこれも明け渡してしまったとしたらその次は何なのだろうね?と先々に考えてしまったりしてしまうのである。

 

靖国神社にて