GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

江戸時代ばんざい!

お江戸でござる」で有名な江戸風俗研究家の杉浦日向子さんが昨年の7月にお亡くなりになられてからずいぶんと経つが、江戸時代の人々の暮らしぶりは杉浦さんの著書などによっておもしろおかしく勉強することができる。

 

杉浦さんが著した「一日江戸人」には、江戸っ子の生態について色々と述べてあるが、今日はこの中に書いてあったことの一部についてふれてみたい。

「本当かい?」と思ってしまうことも多いが…。

 

江戸っ子にはこのような特徴があったという…。

 

  • おおざっぱでモノゴトを深く考えず貯金をしない。

  • 怠け者の代名詞で月のうち半分も働けば十分女房子供を養えた。

  • 独身者は月に6~7日働けば良かったのでニート顔負け。

  • 身一つあればいつでもアルバイトができ、生涯アルバイターだった。

  • それで、1日3杯の米飯とおかずに特大切り身を添え、毎日銭湯に入り、週に1度は床屋に行き、少々の寝酒だって飲めた。

  • 江戸っ子は無類の風呂好きで、最低でも朝・夕の2回は風呂に入り、1日に4~5回入ることもザラだった。
    この頃の関東は砂ぼこりが名物だったというのも大きな理由である。

  • 役人が何度止めさせても銭湯は混浴が維持された。

  • 銭湯で見合いが行われることもあった。
    まさに隠し事無しである。

  • 夏は衣料費がかからないのでろくに働かず、真夏の炎天下で働く人などまれで、いくぶん涼しい時間帯だけ働いていた。

  • 町にはあらゆる種類の行商人が路上を行き来しており、幕末に来日した外国人が「一歩も外に出ることなく、一切の買い物の用を足すことができる」と江戸の町の便利さを語っているそうな…。

  • 江戸も後期となると灯油が気軽に買えるようになり、幕末になるほど宵っ張りになって、茶飯やソバや天ぷらの屋台がにぎわっていた。

  • コレクションやペット道楽や歌などのさまざまな道楽に興じるが、中には、あくびや、カッコいい煙草の吸い方や、そばの食べ方、シャレなどの師匠がいたという。

 

とにかく、江戸っ子は粋なようだ。

このような特徴も持っていたという…。

 

  • 有名な話だが、見えないところに金をかける。

  • 口臭を嫌い、現代人とは比べ物にならないほど歯磨きをきちんとする。

  • 耳垢の掃除をまめにする。

  • 眉毛を整えたりする。

  • ヒゲの剃り残しを許さず、人によっては毛抜きですべて抜く。

  • 尻がキレイかキタナイかにこだわる。

  • 江戸っ子はふんどしからヘアがはみ出すのを嫌ったため、銭湯の毛抜き・尻抜きで除毛をした。
    もちろん男性のみである。

 

我々はおのおのが、遠い昔のご先祖様の暮らしぶりにさまざまなイメージを抱いているのであろうが、このような暮らしぶりで暮らしていた時代や街や人々がいたということを知っておくと歴史に対して単一眼的な見方をせずに済むしおもしろいと思う。

やがて軍国主義にいたる明治時代以降より、このように停滞しつつも牧歌的な日本を知ると「黒船ってホントにやだな~」と思えてもくる。

 

そういや、杉浦さんは無類のソバ好きだったらしいが、仲間と「ソ連ソバ好き連)」を立ち上げ、その中心として活動していたという。

ソ連」ってネーミングがかなり粋ですわな…。

ちなみにソバ中毒は「ソ中」と呼んでらっしゃったから笑える。

 

とりあえず小江戸・川越