GOODDAYS 東京仙人生活

ひっそりと静かに生きる47歳仙人のつぶやき

罪な趣味

日本の文化のことを持ち上げた、「ジャパニーズ・クール」などという言葉があったけど、あれって実際のところどうなんだろう…。

  

例えば日本製アニメの場合、宮崎駿アニメだとか大友克洋氏の「AKIRA」のように大人の鑑賞に耐えうるアニメや、「ドラえもん」のような子供用アニメまでなら「ジャパニーズ・クール」と認めても良いと思う。

しかし、「セーラームーン」のような美少女アニメだとかアキバ系の人がのめり込むようなアニメや、美少女フィギュアなどがそのように呼ばれたりすることがあることを、何も知らない大人がもてはやして誇りに感じるのだとしたら「オイ!それは待て!」と言いたい。

 

海外のどういった人間が「ジャパニーズ・クール」と呼んでいるのかは知らんが、どこの国であれオタクっぽい人種というものはいると思われるわけで、どう考えてもそういった人達がそう呼んでいるようにしか私には思えない。

普通の大人として、日本の文化としてまともに誇れるはずがないであろう。

 

確かに好き好きや趣味は自由である。

しかし、日本人であれ、外国人であれ、いい年齢の男が「セーラームーン」のことを好きなのは、私には受け入れがたい。

むしろ、そんなものまで持ち上げて、海外から良く思われたいと願い、それをひたすら喜ぼうとする日本人の習性について悲し思う。

 

ずいぶんと前置きが長くなったが、別に犯罪を犯しているわけでもなんでもないけれども、「それが好きだ!」「それが趣味だ」というだけで、偏見を持たれがちな趣味が世の中にはいくつかある。

 

男の場合、”モーヲタ”というだけで9割以上の女性は引くだろうし、”アニヲタ”ならばなおさらそうだろう。

女性の場合も、ジャニーズの追っかけだったり、ビジュアル系の格好をして原宿あたりを歩いていたりする人には、身構えてしまう。

 

しかも、事情は複雑で、そんなものが趣味な時点で、周囲がドン引きするのはあまりにあたりまえなことなのに、当のモーヲタやアニヲタはそれに気づかないのか、開き直っているのか、むしろそれを誇りとしているのか、そのことをほとんど隠そうとせず、普通にそれを自己主張してくるからすごい。

 

「こういう趣味って本当に罪だよな~」と私は心底思う。

ただ、それが趣味というだけで、まともに異性とつき合うことすらままならなくなり、若干偏見までされてしまう、人生そのものに対する踏み絵的な趣味なのだ。

アイドル産業の供給サイドや芸術性の低いアニメのクリエイターの方々にはそういったことを自覚して欲しいとも思う。

 

ところで、前に、「電車男」という話がベストセラーになったが、「あんな話はめったにあり得ないから!」「あんな連中に妄想的な希望を持たせたらダメだから!」と真面目に思う。

  

もちろん好き好きや趣味は自由である。

しかし、私の周囲の人々には、その人のためにも偏見にさらされがちな罪な趣味を持たないで欲しいものである。

 

バンコクトゥクトゥク