日本の地理区分はあまりにわかりにくすぎる。
47都道府県に分かれているが、そもそも、「何故、全部“県”じゃだめなのだ?せめて、都と県だけで十分だろう?」といつも思う。
市町村と町丁の違いなどもあまりにわかりにくい。
「市・町・村」と3種類あるのもわかりにくいが、それよりも、「○○県○○町」だとか「○○市○○町」というような表記がなされるのはあまりにおかしすぎるように思う。
「○○県○○市○○区○○町1丁目1番地1号101号」と「○○県○○群○○町大字1234」などというのを見比べたら、もはや外国人などには何が何やら全くわからなくなるだろう。
日本には○○地方という地方が存在する。
これもやっかいで、「近畿」だの「関西」だの、「中部」だの「東海」だのと複雑だ。
中部地方に関しては特にやっかいである。
最近、「中部国際空港」などという空港が開港したばかりだが、「中部地方って何かアイデンティティがあんの?中部地方なんて単なる寄せ集めだろ!」と思う。
少なくとも新潟県と愛知県には何の地域的共通性もないだろう。
関東と関西の間のあぶれた地域をまとめただけにすぎないとしか思えない…。
北陸と東海と甲信の各県にはそれぞれの地理的・風土的な結びつきがあると思うのだが、中部地方を中部地方として統合させるものは何もない。
中部地方の人がその辺に関してどんな教育を受けているのかいつも気になる。
ところで、「新潟は『甲信越』という枠組みに入ることが多いが、風土的には『北陸』の枠組みに入るべきなのだろうか?一体どうなのだろうか?」などと意味もないことについても深く考え込んでしまう。
「近畿」と「関西」というのもわかりにくい。
三重県は近畿地方だが、関西には入らないと解釈することが多い。
私にとっては三重県が近畿地方に入ることなどは常識以前のことだと思っていたが、関西人のウチの彼女なんか「三重は関西にも近畿にも入らないっ!」と言っていたので、三重県がいかに疎外されているかがわかろうかというものである。
「ミエは関西の人と仲良くしたいの!」という福岡出身の中尾ミエのCMがあるぐらいらしいし…。
まあ、三重県は地理的にも経済的にもどうみても名古屋と結びつきが強く、東海地方という枠に入れてあげるべきなのだろう。
どうでも良いことだが、道州制の導入を初めに提唱した大前研一氏は「『近畿』の『キンキ』という響きは、英語の『KINKY(=性的に異常な、変態の)』を想像させてしまうので、『関西』に統一するのが良かろう…」とずっと前に言っておられた。
「じゃあ、『Kinki Kids』はどうなんの?」と、私は結成当時から思っていたのだけど…。
まあ、私は日本の地名を外国語に媚びなくてもいいとは思う。
「エビス」なんてロシア語では「女性器」を意味するわけだし、インカ帝国の首都の名前や皇帝の名前は日本語ではものすごいことになっているわけだから、まあ、気にしない気にしない…。
まあ、意味だけを考えると「関西」よりは「近畿」のほうが格調高い響きを持っているが、もはや首都は東京なわけだし、「関東」と「関西」という分け方はわかりやすいし、三重県は名古屋文化圏の「東海」に入れるべきだと思うから「関西でいいんじゃないの?」とは思う。
中国地方なんて名前もかわいそうである。
「近畿」と「九州」の間にあるから「中国」だなんて、よりによって隣国を想像させる名前なだけに余計にかわいそうなものである。
「山陽」はともかく、「山陰」ってのもかわいそうな響きではある。
まあ、山口県なんかはもはや九州とのほうが結びつきが強いような気もする…。
四国はともかく、九州の九州、すなわち、筑前・筑後・豊前・豊後・肥前・肥後・日向・薩摩・大隅をすべて言える人がどれだけいるのだろうか?
それにしても、道州制というのが叫ばれつつも導入される気配はないなあ。
とにかく、日本の地理区分はわかりにくいわな。
三重にはあの伊勢神宮があるというのに…