GOODDAYS

世の中をかいくぐって逆張りの人生を歩む俺の意見

平成最後の回は高齢者について述べる

dマガジンで読んでいるのだが、最近の週刊誌は呆れるほどに高齢者向けの記事ばかりを掲載している。

いかに税金を抑えるべきか、いかに少しでも多くの年金を多くもらうか、いかに有利な医療や介護を受けるか、健康診断の検査結果はどの程度気にするべきか、手術と薬と症状の注意点、贈与と相続の有利な方法、遺産相続の法律の変更点、遺された者が相続で揉めないためにはどうするべきか、親および自分の死後の行政手続き、葬儀の注意点、認知症になったらどうするか、老後の銀行とのつき合い方などが繰り返し、しかも横並びで掲載されている。

人生の終盤には絶対に必要で、かつ、煩雑極まりないがために誰もが悩むことをうまくまとめて記事にしているだけであり、害はないのだが、あまりにどの週刊誌も想像以上の長期間に渡って特集し続けていることに驚きを禁じ得ない。

週刊誌の読者層がまだ元気?だった頃には「死ぬまでSEX」特集が流行っていたが、これは下世話な男性が読者層である週刊誌にしか載らなかった。

しかし、高齢者向け特集はあらゆる週刊誌に載っており、かつ、週刊誌以外の雑誌でも数多く特集が組まれている。

やがて、現読者層が字を読まなくなるのとともに社会的使命を終えることを自覚しているのだろうと想像するが、週刊誌が社会的使命を終えた後に記者はどうするつもりなのだろうとは思う。

まあ、ちょうどいい頃合いに週刊誌の記者も引退するのかもしれないなとも思う。

 

ところで、42歳の俺にとって、今は平均的にいえば人生の折り返しの時期なのだが、まだ若く、子がおらず、配偶者には口であれこれ伝えてあることもあって、自分が死んだときの具体的なことは書き遺したりせずにいたが、俺と配偶者の双方が同時に事故に巻き込まれて死んだ時に遺された両親が俺に関する死後手続きができないようではマズいなと思って、ちょうど平成が終わるタイミングでもある今のタイミングに夫婦二人とも同時に死んだ場合のメモをまとめて親に知らせておくことにした。

まだまだ両親とも元気なので、いざという時のことを考えてみた次第である。

事故にでも巻き込まれない限りはそんなことは起きようがないのだが、天災や無残な自動車事故や自爆テロ事件などをニュースとして数多く目にするので、どうしても確率論以上にバイアスが上がってしまう。

 

ところで、昨今は高齢ドライバーが悲惨な死亡事故を起こすと大々的に報道される傾向にある。

交通事故による死者は年間で3,500人近くいるし、また、統計では10代のドライバーによる死亡事故も結構多いのだが、認知機能が落ちた高齢者が運転することに対する世の中の風当たりは相当に強い。

「死にかけのジジイ」があり得ない運転をして「未来ある若者や子供」を轢き殺してしまうことに対する世の中の怒りは半端ではない。

他の年齢層の者が事故を起こした場合よりも怒りが明らかに強いのではないかと思う。

視点を交通事故による犠牲者という方向に転じると、こちらに関しては圧倒的に高齢者が犠牲となっているだけに気持ちは複雑でもある。

でも、週刊誌は高齢者の味方なので、単なる加害者バッシングではなく、「どうすればそのような事故を防げるか」という建設的な方向性で話題を提供していくのではなかろうかと予想する。

なお、先日、池袋で起きた痛ましい事故に関して、「上級国民」が云々、「さん付け」が云々という意見をネット上で散見したが、これなどは下衆の極みとしか思わないので論評する気も起きない。

むしろ、個人的には名前の横に年齢を載せたり、いちいち職業名を記す社会慣習に違和感があるのだが、今回に関しては加害者が平成元年に退官した肩書をつけて「元院長」と記載することにより強い違和感を覚えた。

人の価値に肩書や職業の有無による貴賤はないはずなのに、暗にそれを認めているかのように感じるからである。

 

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それにしてもであるが、被害者として人生を滅茶苦茶にされるリスクは色々と考えられるものの、加害者として人生を滅茶苦茶にしてしまう確率が圧倒的に高いのは自動車の運転だろうと思う。

俺は自動車を持ったことがないのだが、保険があるとはいえ、あんな物騒なものに日々乗るのはしんどいことだなと思う。

とはいえ、慣れぬレンタカーの運転で事故を起こす確率は高いと思うし、自転車の運転にも加害者リスクはあるので俺も気をつけなければならない。

ついでに述べておくが、ろくに自転車道を設けず、法規で車道を走らせるルールにしておきながら、無神経に路上駐車している車や路上駐車しようとする車に危ない目に遭わされるのは交通弱者として心底納得がいかない。

自動車を持たない者としての視点で言わせてもらうと、個人的には危険かつ排気ガスをまき散らす自動車関連の税金を今の数倍に上げてもらいたい気持ちでいっぱいなのだが、これは非喫煙者と喫煙者の視点と同じ視点だと思っている。

 

運動能力や認知機能が落ちるのも高齢者で、認知症は高齢者が発症する症状で、世の中の流れについていけていないのも高齢者だが、統計によると断然カネを持っているのも高齢者なので、弱者でありながら強者でもある高齢者からカネを引き出すビジネスは拡大の一途を辿るのだろうと思う。

オレオレ詐欺のような荒っぽい手段は論外だし、これを防ぐことには全力を注いでほしいが、合法的に高齢者にカネを使わせるのは罪ではない。

中年層に高い値段の開運グッズを売りつけるよりは高齢者に売りつけるほうが何十倍も楽であろう。

高齢者の絶対数が増えていき、身寄りのない人も増えていく一方なので、この方向にビジネスが拡大していく流れは止まりようがないのだろうと思う。

まあ、カネが滞留すると経済が滞留し、回ると経済が回るので、下手に貯められるぐらいなら無駄遣いをしてもらうほうが経済成長のためにはなるとはいえる。

 

世間で一流企業とされる会社が「リボ払いにしたら5,000ポイント授与」と書いたメールを恥ずかしげもなく、しかもやたらとしつこく送りつけることが全く責めにあわないのが資本主義というものであり、また、リボ払い者によるお布施がないとカード会社はやっていけず、一括払いの利用者が恩恵を受けることができないので複雑なのではあるが、こんなクソな手でカネのない若年層を騙すぐらいなら、要りもせぬ付帯商品を身寄りのない高齢者に売りつけるほうが何倍も楽なのではなかろうかと想像する。

 

運動能力が落ち、認知能力が落ち、医療費がかかり、そのことを世の中に疎まれ、それでいてちゃっかり多くの財産を持っている高齢者層の苦悩についてあれこれ考えつつ、令和の新時代とともに俺も人生の後半戦に突入することになる。

 

日比谷公園ネモフィラ