俺は異常に神経質で面倒くさい人間だ。
リモコンは常に直角に並んでいないと気が済まないし、排水溝の掃除は毎日するし、部屋に埃が落ちていることも許さない。
そういう意味では同居人にとっては便利な存在だろうと思い込んでいる。
モノに関してもきちんと管理できているのだろうか、不要なモノが家にあるのではないだろうかと気が気でない。
家の中のモノを完全に管理・支配していないと気が済まず、また、家の中に不要なモノがあることが嫌で嫌で仕方ないのである。
今回はこのことについて述べる。
俺が家で数ヵ月に1度程度やっているルーティン作業があるのだが、それは、家にある全てのモノを目視確認して、どこに何があるかを頭にインプットしつつ、要・不要を選別していく作業である。
全て見ると2時間程度かかるが、料理や掃除や散歩と同じくPodcastを聴きながら行うので苦にはならない。
どこに何があるかを確認して頭の中で完全にありかを再掌握するのを主目的としているのだが、同時にいるものといらないものを厳しく選別するようにしている。
俺の中で不要なモノが家にあることはあってはならぬことなので、必要な理由が見つからないものは容赦せずに捨てる心づもりで選別している。
例えば、使うシチュエーションが見いだせない食品・文具・医薬品・身だしなみ用品・洗剤・洋服などはすぐに捨てるので、うちにあるものは最小限のものだけになってしまった。
もちろんうちのご主人単独のモノはチェックしないようにしているが、重複を避けるためにお互いに単独のモノの所有は最小限に抑えている。
重複を嫌う我が家では家に同じ用途のモノが2つ以上あることを極端に嫌うのだが、複数置く場合にはそのための理由が必要となる。
だからゴミ箱は家に1ヵ所、傘は1本ずつ、シャンプー・リンス・歯磨き粉・デンタルフロス等も共用で1つずつしか置いていない。
来客には竹の割りばしを出すので箸も2人分しか置いていないが、スプーン・計量スプーン・お玉・菜箸などは同時に複数使うので複数持っている。
器はシチュエーションに応じて細かく使い分けているし、うちのご主人が趣味でコレクションしているのでとやかく言わないようにしている。
ハサミは3つあるものの、紙を切る用・食品用・庭用と分けているし、形状も違うので3つ置くことを可としているが、カッターは家に1本しかない。
なお、俺単独のモノでだが、ペン・シャープペン・消しゴムなどは1つずつに絞り、長年同じ銘柄を用いている。
イヤホンは、俺はBluetooth&ノイズキャンセリング・Bluetooth・有線の3つそれぞれで用途を使い分けているので3つ持っているが、うちのご主人は有線1本槍である。
また、前にも述べたことがあるが、崎陽軒のひょうちゃんは用もないのにたくさんコレクションしているのだけど、それぞれ表情が違うからな~。
壊れやすいモノ・消耗しやすいモノはスペアのために2つ以上持っているものも多々あるが、2つ目以降はスペア箱に入れるルールにしている。
同じ用途のモノを持ちたくないというくせに消耗品の備蓄は別で、LED電球・マウス・プリンタインク・ペン・花粉用メガネといったものまで、急に切れた時のために備蓄している。
また、防災用品の数量と使用期限や我が家のモノの基本情報はクラウド上にメモを残している。
なお、旅先と家の両方で用いるモノも理由がない限りは兼用にして1つしか持たないようにしているため、家でも旅先でも使うモノは決めた棚や箱に入れて管理している。
旅に行く前にはそこからピックアップして荷造りし、帰ったらそこに戻すようにして管理している。
「スーツケース内で一切の家財を管理して多拠点生活をできるようにするのが理想」とうそぶいているのだが、これは置かれている生活状況・物量・植物の存在を考えるとそもそもが無理な話である。
「容赦せずに捨てる心づもり」と先に述べているが、そこまでシンプリストに徹しきれないために捨てられないものも多々ある。
長らく使っていないものの使う可能性を否定できないために捨てられない道具はベッドの中にある収納スペースに収納しているが、キックボクシング・スノーボード・テニス・バドミントン・野球等のスポーツ道具が数多く眠っている。
テニスはちょくちょくしていたのだけど、一緒にする友人夫妻が福島に引っ越して以来しておらず、自分からコートを取る気はないものの、誘われれば行きたいのだが、その機会はしばらくなさそうである。
1つを買う代わりに既に持っているモノを捨てるのがストレス、同じ用途のモノを理由なく2つ持つのはもっとストレスと思ってしまうため、買い物という行為が全く好きでないというか、むしろ嫌いなのだが、最近、スーパーや100円ショップやコンビニで売られている商品を細かく見るのがマイブームになっている。
世の中は膨大な商品で溢れかえっているのだが、どの商品も買う人がいるから存続できるわけで、「どういう理由で買うんだろう」と買う人の気持ちになって一つ一つの商品を見ると結構楽しいということに気づいたのと、始めから「いらん」「興味ない」「モノが増える」と思わずに、メーカーの想いを想像して各商品に向き合い、また、世の中で売られている商品をきちんと把握して、そこから選びとるという行為は結構大切な行為かつ、とても知的好奇心をそそられる行為なのではないかと思ったのである。
っていうか、これって普通の人なら誰でもやっていることのような気がするし、家で採用している商品の選定プロセスには並々ならぬこだわりをみせたつもりなのだが、持っているモノへの思い入れ、使用している銘柄へ忠誠度、買い物嫌い度が強すぎてアップデートをサボり過ぎているわけですな…。
「家の中のモノを完全に管理・支配」と息巻くなら、外のモノもちゃんと見ろって話でごわす。
そんなわけで、昨日はかなり長い時間、うちのご主人と晴海のデカいダイソーに籠って店内を見まくったのだが、その結果、買った品目数はわずか6点で、しかも、ほとんどは始めから買うつもりのモノだった…。
マラケシュのスークでも何も買わず、っていうかどこに行っても何も買わず…