GOODDAYS

  世の中の歪みをかいくぐってひたすら逆張りの人生を歩む俺の意見

野球の乱闘とアメフトの悪質反則と危機管理のジャンル

日大のアメフトの悪質反則に関連して個人的にどうしても理解できないことがいくつかある。

 

  • アメフトの悪質反則は異常に叩かれるのに、野球の乱闘や報復の死球はどうして同様に叩かれないのか?両者がどう違うのかがさっぱりわからない。
    なお、こちらによると、メジャーリーグでは乱闘に参加しないと罰金というルールまであるそうな。

  • 内田正人元監督と井上奨元コーチの行為と認識は俺が蛇蝎のように嫌う体育会の負の部分がモロに出ているが、学内での処分と学外ではアメフトの団体と関学と加盟他大からの処分を受け、辞任および追放後は当事者による民事告発もしくは刑事告発に対応することで一応は法治国家における一国民としての責務を果たすということにはならないのか?
    しかも、野球の乱闘でもわかる通り、試合中の行為での立件のハードルは高く不起訴処分になりそうな気がするのだが、何故にここまで執拗に内田氏と井上氏、ましてや本件には直接関係のない田中英寿理事長を叩くのか?
    井上氏なんて掘られたくもない過去まで蒸し返されて踏んだり蹴ったりである。
    彼らは辞任してかつ立件の可能性があるのに、不利なことを多少はぐらかす権利もないというのか?
    国民による公開リンチは見ていて気分が良くない。

  • マスコミや世間は単なる野次馬ではないのか?
    野次馬に対して逐一謝罪等を求める社会構造こそがどうかしているのではないか?

  • 何故に宮川選手が当事者のヒーローになっちゃっているのか?
    例えば、これが指示による殺人でもヒーローになるのか?

他にもたくさんあるがこれぐらいにしておく。

もちろん、マスメディアには大衆に知らしめる役割があり、そのことで収益を上げているわけだが、俺も社会で議論が深まることによって良い副産物が生じることを願った。

それで、俺は5月21日に、「日本社会が体育会的な組織のあり方を見直すことから逃げてはいけないと思うし、国民に染みついたこういったメンタリティーがあらゆる場面で日本の弱点となっているという事実を社会全体で共有していく方向に昇華していって欲しいと思う」と書いた。

そして、このニュースは想像以上に日本人の心に響くものがあったようで、本質に迫っていない議論のほうが断然多いものの、今回は本質に迫った議論も数多く出ているのが救いである。

このまま平成の最後に、昭和的な負のシステムの大清算が行われていくことを願いたい。

 

俺は、スポーツ特待生制度という裏口入学的な存在は見直されるべきだと思う。

本分である学部別に履修するべき学業でなく部活動ありきのいびつな仕組みがあるからこそ、部活動の指揮官が絶対無二の存在になり、特待生には部活動以外の逃げ場がないのである。

議論が本質にまで迫ればこういった点に到達するのではなかろうかと俺は願っている。

そういった文脈で、俺はプロスポーツは好きでも、甲子園・六大学野球箱根駅伝・実業団といったいびつなアマチュアスポーツが好きになれないので偏ったことを言うわけなのだけれども…。

 

また、この件で日大のアメフト部指導者理事会広報部以外の日大に関するあらゆる要素は一切差別されるべきではなく、もちろん、危機管理学部についても同様である。

例えば、今日発売の週刊新潮には「『日大』の断末魔」だの「面接は針のむしろ!」などという見出しがあったが、こういう認識は行き過ぎだと思う。

日大の理事会の自業自得は避けられないので、受験生が減るのは仕方ないし、危機管理学部の生徒は実に気の毒だと思うが、仮に少しでも日大生を差別する人がいたらその人こそが差別主義者として逆に非難されるべきなのである。

 
俺も詳しくは知らないのだが、そもそも、大学の経営は事務方の理事会が行うわけで、学長だとか総長というのはヒラの理事、教授は従業員に過ぎず、日大のトップを田中理事長と人事担当の内田理事らで占めている以上、いくら危機管理学部があるとはいえ、危機管理に際してトップが危機管理学部の教授・講師陣を起用しない限りはその見識を発揮できるわけがなく危機管理学部が「自分の大学の危機管理もできていない」と叩かれるのは所属する学生を含めてかわいそうな気がした。

また、広報部長が経理畑で司会ができないということで、元共同通信出身なのでマスコミ捌きはお手の物だろうと田中氏の覚えめでたく広報部顧問に着任した75歳の米倉久邦氏に司会をやらせてみたところ、あの自爆っぷりで、今は本人も大学も頭を抱えているわけだが、おそらく、理事会と広報部は危機管理学部の人材を起用することを選択肢に入れなかったか、選択肢から外したのだろうと思う。

まあ、俺は司会の様子をニュース映像以外ではきちんと見てはいないのだけど…。

 

普段の米倉氏は元学生横綱の田中理事長と一緒にテレビで大好きな大相撲を観戦する仲だというが、QBKというか、急にお鉢が回ってきて大失敗したがために、家に帰って奥さん「叱られて、蹴っ飛ばされましたよ…」と消沈する米倉氏にはある意味では同情してしまう。

それにしてもこの件は、どんな巨大組織であってもトップはごく少数の人材が動かしているわけで、その質の重要性が強く問われる一件だと思った。

 

ところで、日大危機管理学部のサイトを見ると、「災害マネジメント」「パブリックセキュリティ」「グローバルセキュリティ」「情報セキュリティ」の4つの専門科目について危機管理を学ぶことになっているらしい。

 

www.nihon-u.ac.jp

 

もちろんこの4つの科目は危機の本質に迫る大切な危機管理科目である。

警察とズブズブの関係にある田中理事長の肝入りで作られた危機管理学部の教授陣は危機管理のプロフェッショナルである警察キャリアOBがたくさん入っているという。

しかし、昨今の下衆な世相では、不祥事・品質問題・事故に対する迅速かつ適切なメディア対応と早期の事態収束と炎上防止、要は事を取り繕って事を大きくしないことに危機管理の主眼が置かれており、これはPR会社がカバーするクライシス・コミュニケーションの分野である。

PR会社では謝罪会見の模擬練習や炎上対策や選挙対策など、実に幅広いクライシス・コミュニケーションのコンサルティングを行っている。

俺がチェックするところではあるが、日大危機管理学部の科目はこのクライシス・コミュニケーションの分野の危機管理とは合致していない。

 

なお、昨今の世相におけるクライシス・コミュニケーションについて考える際に、日大にしても、政府・財務省防衛省にしても、ディフェンスラインの設定を誤らないことと、何かを隠していると思われないことの2点が重要だと思わされる。

昨今の政治で言えば、ロッキード事件のように贈収賄をしたわけではなく、今日、立件されなかったように、刑事的な責任を問える内容でもないのに、安倍首相が「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」といったような異常に高いディフェンスラインを次々に口にして、その一言一言を言質に取られたことから、その整合性を取るために政官で異常なまでに無理をして、本来は不要な嘘までつく必要まで出てきて、野党と倒閣を目指すマスコミにいいように振り回され、さまざまな部分に歪みが出てしまっているわけで、両者ともバカバカしいと国民に白けられているわけである。

朝日新聞毎日新聞は社説の見出しのチェックだけで全く読んでないけど、dマガジンで週刊朝日サンデー毎日の見出しを読むと異常なまでに前のめりになって倒閣キャンペーンを続けているわけで、報道よりも倒閣が目的化しているわけだから、これではいつになっても収拾はつかんわなと思う。

 

とはいえ、「人の噂も七十五日」である。

今年は伝説の2014年以来の大豊作年だが、今年だけでも、山口達也氏・米山隆一氏・福田淳一氏・はれのひ篠崎氏・レスリング栄氏&谷岡氏・小室哲哉氏・コインチェック和田氏・前西宮市長今村氏・泰明小和田氏と数多くの謝罪や会見を見たが、これらをいつまで覚えていられるか正直自信がない。

今日不起訴と聞いた佐川宣寿の証人喚問からまだ2ヵ月しか経ってないのか~と随分と昔のことのように驚く。

いずれにせよ、法治国家である以上は立件さえ避ければ外部はいずれ忘れてくれるともいえる。

政治家は選挙で試されるが、一般人は選挙のような手段で試されることもない。

とはいえ、ここまでコトが大きくなった日大理事会という組織の問題については俺も地味に関心を持ち続けてしまうだろうなと思うけど…。